いきなりなのですが

 

私は20代くらいまでというのは、とかく生徒さんたちにどんな教材を使ってどんな授業をしてどんな勉強をいつまでにどんな風にやらせるか?ということを常に考えておりました。

 

今の究永舎生からしたら信じられないでしょうが、むちゃくちゃ教材なんかも自作しておりました。

 

しかしそれが20代後半の究永舎を開校したあたりから、客観的に知覚できることで生徒さんを変えようとすることの限界を感じ始めたのです。

 

当たり前なのですが個人塾というのはそこにいる先生が“ウケ”なければ終わりですし、目の前にいる生徒さんの満足度、最終的には合格の1つ1つが無ければ死にます。

 

自分はそこまで“ウケ”ていないが毎月給料は定額入ってくるし、なんならボーナスももらえる。

 

自分の生徒がまあまあ落ちても、会社全体ではそれぞれの教室からまあまあ受かったので来年度以降も生徒は入ってくる。

 

それはあり得ません。

 

またこれは13年目を迎える今でもそうですが、個人塾は昼間は暇です。時間だけはいくらでもある。笑

 

 

とまあ、そんな感じになってくると自ずと(塾生は気持ち悪いと思うけど)生徒さんのことばっかり考えるようになります。

 

生徒さんのことを考えるっていっても少なくとも私は「合格したときの生徒の喜ぶ顔が見たい・・・」とかそんな呑気なものとは全然違げーますです。。。。

 

はっきり言って個人塾の経営者なんて毎年毎年「この学年でウチは終わりなんじゃないだろうか・・」という不安でいっぱいだと思います。(え?違う??)

 

「おいおい・・・そんなとこ受かるわけないやん・・、なんちゅうこと言うんだ・・・、うおおおおおおおお、どうすんねん、どうすんねん、どうすんねーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!?????」

 

みたいなのが日常です。

 

 

 

で、昔は行き着く先の自問(ダチョウさんの方ではない)の形が

 

「生徒に対してどうしたら?」

 

だったのが、いつの間にか

 

「自分がどうあれば?」

 

にジワジワと変わってきて、今ではもはや「生徒さんに何をやらせたら?」という発想は日常の思考の中で5%あるかないかくらいになっていると思います。

 

残りの95%くらいはずーーーーーーーっと「自分がどんな人間だったら?」です。

 

数日前ツイッター村で東進の志田先生が“ただよび”をディスって炙られてましたが、そこで話題なになった“クオリティ”的なものは思い切って言ってしまえば、合否を決定づける要素としてはあってもなくてもいいものです。

 

だってどんな先生でも自分の授業受けてるのに成績全然上がってない子って絶対いますから。

 

これって例えば、体調を崩して入院中のおじいちゃん・おばあちゃんからしたら、

 

①3つ星シェフがつくる高級フレンチ

②料理研究家が作った栄養満点ヘルシー和食

③料理素人の孫が頑張って作ったカレーライス

 

・・だったらどれが一番お箸が進むか?またどっちを食べた方が明日への活力になるか?

 

っていうのと似てます。

 

 

野球やってる子でも、イチローさんじゃなくて、ホームランバッタータイプの子は中田翔選手、ピッチャーの子だったらダルビッシュ選手からのアドバイスの方が“入ってくる”んじゃないでしょうか。

 

要は人間もとどのつまりは“物質”なので、まずは個々の特徴というのがあって、それがさらに触れるものによってその化学反応が変わってくるということだと私は思っています。

 

だから予備校講師がのたまわる“くおりてぃ”なんていうのはせいぜい化学実験でいうところの塩酸濃度が10%か20%か程度の意味合いしかないと私は個人的に思っています。

 

受験生というのは予備校講師が追求する''くおりてぃ"以前のところで受かったり、落ちたりしています。

 

まぁ、予備校講師からすれば画面の向こうのことなんて知らねーよ!なんですが...

 

ていうか予備校の合格者の得点見比べたらそれは明らかだと思います。

 

 

こと大学受験に関して言えばクレイジーな量をこなせない子は本人が思ってるところのワンランク下あたりに受かればまだ良い方で基本的にはツーランク下か浪人の末に先ほどのワンランク下に受かるというのが非クレイジー受験生のパターンと言えます。(別に悪いことではない)

 

 

とどのつまり生徒さんの成長というのは「変わる」ということで、「変わる」というのは「思考や価値観が変わる」ということで、「思考や価値観が変わる」というのはその影響力において、接する時間が圧倒的に保護者様より少ない状態においてして、それでもなお講師である自分の影響力が勝っているレベルなわけですから(もちろん受かりさえすれば自分の影響どうこうでなくてもよい)、講師というのはとかく「自分がこの子(目の前の生徒)にとってどう映ってんねん??」というのを常に客観的に見極め、予測し、1人1人の生徒さんに対してどこまでの説得力が持てているか?を検討した上で、その距離感と言動を操る必要があります。

 

 

話がややこしくなってきたんでそろそろ切り上げますが、要は生徒さんが「受かる子」になれていない場合、それはシンプルに講師である先生の影響力が足りてませんよ、ということに他ならないということだと私は思っているので(受け入れなきゃならない現実ッス)、講師は生徒さんに対して「何をさせれば?」や「何を言えば?」以前に、1人1人の生徒さんに対して自分が持てている説得力・影響力の量を考えた方がいいな〜・・ということを普段考えてますということです。

 

 

 

ではまた。

 

 

 

 

【究永舎】

2008年6月に豊中市に重本孝が開校した進学教室です。最初は高校受験の塾としてはじまり、2014年シーズンからは大学受験を対象とした高校生クラスを開講。現在は中2〜高3の講座全てを重本が担当するユル〜い個人塾なのに毎年難関校合格者が生まれる摩訶不思議アドベンチャーな教室です。

 

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