仕事に影響を与えた本との出会いは
なかなか忘れられないものであります。
今日はそんな本のご紹介です。
塾講師というのはジャンルで言えば
『お悩み解決業』だとも言えます。
例えば受験界で言えば
“数学ができなくて悩んでいる”
という人がいたとして、
経験の浅い講師であれば
「では数学を特訓しよう!」とか
「では毎日この問題集を◯ページずつやって先生に持ってきて!」
ということになるかと思うのですが、
個人的にはまずその前に
考えることがあると思っております。
まずその“できない”という
基準は何なのか?という問題を
無視するわけにはいきません。
例えば大阪府の公立高校入試であれば
豊中高校志望者で
大阪府のC問題の過去問の数学が
「平均で半分くらいしか取れないんです・・・」
ということであれば
いや・・、それで受かるねんけど・・・・。
という話になりますし、
「阪大を目指しているのに10月の河合でセンターの数学ⅠAⅡB合わせて6割くらいしか取れないんです・・・」
って言う子の志望学部が
「外語です」
ってことであれば
「数学いいから世界史やろう!」
ってことになります。
つまり何事も目の前の課題・・・のようなものは
そもそも解決すべき価値がある課題なのかどうか?
本当にフォーカスすべき課題は何なのか?
という見極めがまず重要です。
・・・みたいな発想はだいぶと
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の影響が大きかったと思います。
(イシューは英語で「解決課題」の意)
その昔、リンカーンは、
ある時間内に斧を使って
木を切らなければならない場合、
自分なら斧を研ぐことに
9割のパワーを割く!的なことを
言っていたとかどうだという話を
聞いたことがあるような気がするのですが、
(すいません、むっちゃうる覚えです)
これなんかはイシューから考えている
典型的な発想だと思います。
少なくともこの本に
書かれてあることを理解すれば、
解決する価値の無い、あるいは、
そもそもが解決できない課題で
悩むことは少なくなります。(たぶん)