知らない人からすれば

何を大袈裟な・・・

 

と思われるかもしれないのですが、

重松清氏の小説というのは

基本的には子供よりも

大人が読むべき小説で、

それはなぜかと言えば、

 

 

 

「忘れた何かを思い出す」ため、です。

 

 

 

それなりに個人塾を

長いことやってる先生であれば、

(自分の好きにやってるはずだから)

 

“対生徒感”

 

みたいなものってみなさん

お持ちなのではないかと思うのですが、

私の場合、それはこれまでの経験が半分と

子供の頃に自分が感じていたこととが

ベースになっていると思います。

 

で、その子供の頃に感じていたことの

ほぼ100パーセントが

重松清氏の小説から気付かされた・・、

というか思い出さされたことが

キッカケになっております。

 

 

基本、世の中で流行って

映画化やアニメ化して、

菅田将暉くんや山崎賢人くん、

広瀬すずさんや浜辺美波さんが

出てくる映画って、たいていは

ありえない特殊設定で、

ヒーローやヒロインには

何らかの特殊条件が付随する場合が

多いですよね。

 

でも、重松作品には

そんな設定や条件はありません。

 

 

例えば、

 

 

などを大人の方が読んで頂ければ、

確実に各回の登場人物と重なる

同級生が頭の中に浮かんでくること

間違いなしです。

 

 

また

 

 

の「どきどき」という回では

小学5年生のバレンタインデーの日の

あなた(男性)がきっとそこにいる笑

 

 

ほかにも

 

 

や、

 

 

 

 

 

など、大人が「忘れた何かを思い出す」ための

作品が重松作品にはわんさとあります。

 

 

 

その中でも私が推したいのは

 

卒業 (新潮文庫) 卒業 (新潮文庫)
680円
Amazon

 

に(↑上の“女子編”にも)収録されている

 

『まゆみのマーチ』です。

 

ネタバレになるので、

あまり多くは語れませんが、

私は自分の子供(ついでに嫁も)が

いない分、対生徒さんのことで悩むとき、

(ていうか私の悩みは“今は”それくらいしかない)

いつも頭に思い浮かぶのがこの小説です。

 

 

 

「アカン・・、このままでは、あの子絶対全部落ちる・・・・でもどうするか・・」

 

 

 

と、そのときどきで

いろんな生徒さんの

心配は仕事柄絶えませんが、

そんなとき、いつも思考が堂々巡り

しているうちにふとよぎります・・

 

 

 

 

 

そもそも、今、あの子にホントに言ってあげなきゃいけないことをオレは言えているのだろうか・・・・

(場合によっては、“言わなくていいことを言っていないだろうか・・・”)

 

 

 

 

対生徒さんというのは

ホントに微細な心理戦なんですよね。

 

方法、やり方教えて成果上がるんなら

こんな楽なことはないです。。。

 

 

ときに、勝てたんじゃないか?

ってこともたまにありますが、

ほとんどは敗北し、そこから学んで、

また次の学年に活かすの繰り返しです。

 

 

ていうか大教大の教科書、

全部、重松作品と灰谷作品でいいです。