この数週間で続々と高校生が
クラブを引退していかれております。

クラブ、特に運動部の引退と聞くと
私はどうしてもユーミンの『ノーサイド』を
思い浮かべてしまいます。

“彼はもう二度と かぐことのない風 深く吸った”


これがもし最後を全国制覇とかで
締めくくってたら、それはそれで
一つの青春なんですけれども・・・。

受験で最後掲示板に自分の番号見つけて
というのも一つの青春なんですけれども・・・。

なんかやっぱり前者2つは
この歌詞の世界観とは違います。

何が違うんだろうと考えたときに、
やはりこの曲は敗者を歌ったところに
意味があるんじゃないかと思うのです。

なぜ敗者を歌うところに意味があるかというと
それはやはり世の中の99%の人は
敗者になった経験、すなわちこの歌詞の
“彼”に自分自身がなったことがあるからです。

高校野球とかでもよく言われるように
全国制覇するチーム以外はみんな必ず
どこかで敗者となって最後は終わるのです。


そんな99%の人にとって
この歌詞の中の”彼”は
他でもない”あの日の自分”
なのであろうとなんとなく思うのです。

そんな歌を作るユーミンは
やはり天才だなと・・・
(生徒は全然知らないだろうけど)


アーティストさんでも、
たとえ塾講師とかであっても、
人の感情に迫れるのは天才的な才能です。

天才じゃなくてもいいのですけれど、
やはりこの才能がそれなりにあるかどうかが
講師の運命の分かれ目じゃないかと思います。