■ちょっと待った!繰上返済--その4
2年固定、3年固定、5年固定などでローンを借りた人の中には、
金利が上がる前に繰上返済をした方がいいと思い込んで、
あわてて期間短縮型の繰上返済を行う人がいます。
それが、自分を苦しめることになる場合もあります。
たとえば、下の例のように、3000万円、30年返済を5年固定で借入れ、
5年経過後の金利が4%になった場合に、
途中で繰上返済を200万円×2回行っても、
6年目の返済額は2万3000円もアップしてしまいます。
逆に、5年経過時に400万円で返済額軽減型の繰上返済を行うと、
7000円のアップで済みます。
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<例>
3000万円、30年返済を5年固定で借入れ、
5年経過後の適用金利が4%になった場合
(元利均等返済、ボーナス返済なし)
毎月返済額=10万9392円
①2年ごとに2回200万円ずつ期間短縮型の繰上返済
13万2426円 (2.3万円アップ)
↓
②5年経過時に400万円で返済額軽減型の繰上返済を行う
11万6692円 (0.7万円のアップで済む)
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急な返済額のアップに耐えられればいいのですが、
そうでなければ、家計のバランスが崩れます。
ですので、
ちょっと待った!
です。
短期固定型の場合は、ゆとりがあまりない家計ほど、
期間短縮型の繰上返済は要注意です。