最近観た映画の感想のようなもの。

 

『貴公子』

フィリピンで病気の母と暮らす男は会った事のない父に呼ばれ韓国に向かうが、そこに友達だという謎の男が現れ…。

韓国映画らしい血なまぐささはあるが、終わってみれば不思議と爽快感がある作品。

とにかく貴公子の意味不明なキャラが面白い。

決して斬新とは思えない話なんだけど、それだけで凄く斬新に思える。

ノワールなのだろうけど、かなりシュールな感じ。

ブラックユーモアともいえるかも。

もちろんアクション映画としても悪くない。

カーチェイスなども手堅く、エンターテイメントとしてもまずまず。

追う男以外のキャラもなかなか。

しかも謎解きっぽい要素まである。

更にオチもある。

でも、あの笑いは病気だと思う。

入場特典のポストカードいただきました。

 

『陰陽師0』

平安時代の陰陽師・安倍晴明が陰陽師になる前の話。

夢枕獏さん小説を原作としたオリジナルストーリーだそうです。

基本的にはオカルト宮廷ミステリーかな。

それなりに悪くはない気はするものの、少し物足りない気もする作品。

呪術についての考え方などは良いと思うんですけどね。

ただ演出とか微妙なところも多いような。

何でもありとはいえ、いろいろ飛びすぎでしょう。

特に花とか。

恋愛要素も良くも悪くもなんともいえない。

どちらかというと女性向けなのかなと思える部分が多いのかな。

でも、それが作品の良さに繋がってないような気がしました。

もう少し面白くできた気がするのですけどね。

 

『プリシラ』

14歳の少女がエルヴィス・プレスリーと出会い、共に過ごし変わっていく。

プリシラ・プレスリー本人の自伝をもとにした作品のようですね。

それだけに世界的スーパースターとの生活がリアルに感じられる。

シンデレラストーリーと通常は描かれないその後。

ドラッグや宗教、マザコンでロリコンでDV。

衣装やメイクで変わっていく少女の姿は、その時代のコスプレショーのようでした。

成長していく少女と大人になれないスーパースター。

実話なので良い話かは別として、作品としては悪くなかったです。

ちなみにプリシラの話なのでエルヴィスの曲はほぼ無いに等しい。

それならいっそエンディングは「あずさ2号」でも良かったよね。

 

ここまで、東京楽天地と東急レクリエーションの株主優待での鑑賞。

 

『青春18×2 君へと続く道』

台湾でバックパッカーの年上日本人女性と出会った男子高校生が、18年後にわけあって日本を旅する日台合作映画。

ジミー・ライさんの紀行エッセイが原作のようです。

なので旅の映画なのかもしれません。

でもカラオケ店でバイトしてた高校時代の話が長いので、旅映画としては物足りないかも。

どちらかというと甘酸っぱい青春恋愛映画+中年に近づいた男の自分探しみたいな感じかな。

しかも感動するように作り過ぎてるような。

とはいえ、悪くも無い。

スラムダンクや岩井俊二監督作などが台湾で評価されているのを実感できるのが面白かった。

そもそも旅も鎌倉や長野、新潟に福島など国内旅行が中心なのよね。

なので日本人からすると旅のスケールが小さく感じちゃうのかも。

どちらかというと、台湾の人が日本を旅したくなる映画なのかもしれませんね。

こちら試写会での鑑賞でした。