関東地方は大雪にみまわれたが、その中で立ち往生する車も少なくは無かっただろう。
かく言う私もはまったクチである。

立ち往生中にガソリンを使い果たし、いざガソリンの確保に徒歩でガソリンスタンドに行ってみたところ、セルフ型ガソリンスタンド(エネオス)に言ったところ・・・

「うちはセルフなので車以外の給油は出来ません。
携行缶に入れる事も出来ません」


と言われてしまった。

ガソリンスタンド側の言い分では、消防法の改正でセルフ型ガソリンスタンドでは携行缶の給油が出来ないのだというのだ。こんな馬鹿な話はあるか?
では、ガス欠した車をスタンドまで押して来いと言うことか?

いくらなんでも、杓子定規的な対応に腹が立ち、近所でお世話になっているバイク屋さんに携行缶を借りてそのガソリンスタンド以外のところでガソリンを買って事なきを得ましたが、こんな横柄な態度をするガソリンスタンドでは(いや、末端にそんな指導をしているメーカーも)給油はしたくないと感じた。

<2013年問題でガソリンスタンドが存続の危機に>
ガソリンスタンドの2013年問題というものをご存知だろうか?
帝国データバンクの資料にもあるように、40年以上前に作られたガソリンスタンドの下に埋めてあるガソリンタンクの耐腐食改修を義務付けするという法改正により、古いガソリンスタンドが軒並み廃業しているのだ。

というのも、このガソリンタンクの改修というのは簡単に出来るものではなく、結構な期間の休業期間が必要で、しかも費用は数百万円。中小のガソリンスタンドには無視できる問題ではないのだ。これをとどめに、廃業するガソリンスタンドが2007年ををピークに4年連続で廃業の数が増えている(2010年/2011年比14.3%増)というのだ。

確かに、東京都内でも、ガソリンスタンドの数が目に見えて減っており、地方に行くと明らかにつぶれたガソリンスタンドとわかる建物が後を絶たないのである。

こうなると地方の農村部の方などは「ガソリンを入れるのに隣町まで行かなくてはならない」という意見まで出ており、給油するのに10キロ~20キロの走行を強いられている人たちも少なくは無い状況に陥っているのだ。

<2013年問題の関係か?じわりと売れ始めるEV>
こういった農村地や地方のニーズに応えているのか?三菱から販売している電気自動車がじわじわと販売を広げている。

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現在販売しているミニキャブMiEVシリーズ
農作業を行う人向けに販売を開始した軽トラックタイプがじわじわ売れている。
価格もトラックなら補助金をつければ139万円とそこそこ手ごろであるうえに、長距離走る頻度が少ないので長距離ニーズが少ないため手ごろな価格帯になったことが受けているようである。


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自宅のコンセントで一晩充電すれば給油に長距離走らなくてもいい点は、地方住民や農家では非常に利点が多い。しかも農協などの集まるところに急速充電機を置いておけば、いざ必要なときでも農協で一服しながら充電ということもポイントだし、価格面では満充電でも200円以下のレベルなのでガソリンよりもお得な点は買い替え需要の訴求点でもある。

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そのため一般車両の「iMiEV」よりも初動の販売数が抜きん出ている点が良くわかる。
電気自動車の訴求は一般車両よりも、商用車であるバンやトラックのほうがニーズがある事はこれを見ても判るところだろう。
ちなみに、これにより三菱の電気自動車は、通産で1万台を売ったことになる。


<ついに切り札「PHEV」を出す三菱自動車>
ここのところ再建中ではあるものの黒字転換で復活の兆しを見せる三菱自動車だが、今年はついにこれまでの再起をかけた「冬の時代」から抜け出し新車を相次いで登場させる。
第一弾にこれまでも取り上げたデリカD:5のクリーンディーゼルが近日中にリリース開始され、第二弾には本格的なプラグインハイブリッド「アウトランダーPHEV」がリリース開始となるのだ。

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これが「アウトランダーPHEV」
ガソリンエンジンを充電に利用してモーターを回す「シリーズ式ハイブリッド」でJC08燃費で67キロという驚異的な燃費を記録することが可能である。


筆者も試作モデルを試乗したことがあるが、航続距離の短いEVのデメリットをエンジンが補完するシリーズ式ハイブリッド(レンジエクステンダー)が実現することで、これまでのパラレル式ハイブリッドからの主役交代となる可能性が高い。