ギターの音って?(シリーズ:エレアコ1) | Toygraphics

ギターの音って?(シリーズ:エレアコ1)

「ギターの音」ってひとくちに言っても、色々あると思います。
ここで言うギターは、アコースティックギターの事です。

私はギターの音には次の3つがあると思っています。

まず生音。

1「生音」

字のごとく、生の音。
ギターそのものの、本来の音ですよね。
弦の振動、ボディの鳴り、
自分で弾いてる時に聞こえる音と、
そのギターを誰かに弾いてもらって正面で聞く音。
聞く耳の位置や、部屋の大きさ、壁の材質とか
色んな条件が重なって、同じ瞬間でも色んな表情を見せる
ギターの真の魅力です。

そしてラインの音。

2「ラインの音」

これは、ピックアップのついたアコギ、
いわゆるエレアコに関してですね。
(ピックアップの種類については後ほど触れる事にしましょう。)
ピックアップが文字通りギターの音を拾って
電気的な信号に変え、ケーブルを通して伝えます。
これらをプリアンプや、あるいはミキサーに入力し
それをヘッドホンで聴く。
アンプを通していない音、というのがミソです。

そして最後は

3 アンプから出てくるエレアコの音

これがラインの音と違うのは、アンプという出力機をとおして
一度空気に混ざったあと耳に入ってくるという点。
ラインのいかにも電気的な感じの強い音よりは、
空気感が加わった、また印象の違う音な訳です。
そして当然、アンプの種類によってその特性も異なるので
アンプによってその出て来る音は違ってきます。

空気感という言葉は、例えばマイクとピエゾがミックスされたピックアップなんかの時に
マイクで空気感を加えて、などと言われます。
その場合は音を拾っている時点でマイクで空気に混ざった後のギターの音を拾っている訳で
ここで言う空気感とは異なります。
もちろん、そのようなデュアルピックアップの場合は、ピックアップの時点で空気感が加わり、
アンプから出てきた後も空気感が加わるという事でしょう。

このように3つに分けてギターの音と書きましたが、
そう考えるとやはりこの3つはそれぞれ別物で、生音そのままを
ピックアップで拾って出したい、というのは結局無理な気がします。

しかし、それについての試行錯誤を開始した頃は
どうにかすれば生音に限りなく近い音がアンプから出せるんじゃないかと
思っていました。

そこで最初に講じた策は、プリアンプとかマイクシミュレーターとか言われるものです。