nullケーブル。 | Toygraphics

nullケーブル。

みなさんはイヤホンに興味はおありだろうか。

僕は4年ほど前にShureというブランドのイヤホンを使ってからイヤホンに対する感覚が変わった。

大学の軽音部でけっこうがっつり音楽をやり始めて、ちょうどその頃いい音ってなんだろうって事を思い始めたんだと思う。

MP3プレーヤーも出始め、イヤホンを耳に入れている時間も長くなった。

それまではプレイヤーにくっついてたやつとか耳掛け式のマカロンみたいな形のヘッドホンを使ってた。

イヤホンにそれほど奥が深いと思ってなかったし数万円もするものがある事すら知らなかった。

そんな時にShureのイヤホンと出会ったのだ。(型番は忘れてしまったけど。)

インイヤー式、カナル式とか言われるのかな。

耳に奥深く突っ込んで、それで外部の音を遮断するんだと思う。

最初にそれを使って聞いた時に、かなりの衝撃を受けた。

全然違う。

聞こえなかった音まで聞こえてくる。

感動した。

音楽を聴く事がさらに楽しくなったのを覚えている。


かなりのヘビーユースだったので、やはりケーブルにがたがくる。

断線とまではいかないにしろ、外側のビニールが破れる。

それでもすぐに買い替えられる代物ではなかったので、テープで補強して使い続けた。


そして次に買ったのがソニーのもの。

イヤホンの奥が深い事はわかったので、色々とリサーチしてそれを選んだ。

複数の候補からそれに決める時、

高いから大丈夫だろう、そんな理由で決めてしまった。

その頃は高ければそれだけ良いものだと言う思いでいた。

しかしこれが自分の好みの音では無かった。

モノは良いのだろうけど、自分には合わない。

自分の好きではない音で聞き続ける事ほど辛い事はない。

エージングが足りないのかとしばらく我慢して聞き続けたが、いっこうに変わらない。

高音が好みではないのだ。

「さしすせそ」や「しゃしゅしょ」など破裂音というか、狭いところから空気を吐き出すたぐいの音が耳障りで仕方ない。

買って失敗だと思った。

あくまでも好みの問題なのでその評価は人それぞれなんだけど。


あとでわかったのだが、同じイヤホンといえど音を出す仕組みに違いがあるようだ。

低音高音ふたつのドライバーから出すとか、ドライバーが3つだとかバランスドだとかどうだとか。

どうやら僕の気に入ったShureとソニーではその方式が違うようだった。


そして原点回帰で再びShureを買う事に。

最上位モデルだった。

音は好みだった。

しかし最初の衝撃があまりにも強烈だったからか、始めてShureを使った時のような感動はなく。

そうそう、この感じ。落ち着くわぁ~。ってな感じだった。

しかしそいつも衝撃的な理由であっけない最期を迎えてしまう。

僕は寝ながら聞いてそのまま眠ってしまう事がよくある。

その時は朝起きたらイヤホンがぐちゃぐちゃに壊れていた。

犬がかじったのだ。

ショックでした。

そういえば前にも眼鏡をぐにゃぐにゃにされたっけなぁ。

犬を責める事はできない。

しょうがない。


そして現在も使っている4代目のイヤホンへとたどりつく。

Ultimate EarsのTriple.fi 10 Proというものだ。

口コミサイト等を調べまくり、色々検討しながらこれに決めた。

やはり耳がそういうイヤホンに慣れてきてしまったせいもあるが、最初のような感動はなかった。

が、しかし。

すばらしい音だった。

Shureとはまた違う広がり。

評価が高いのもうなずける。

2年近く使っただろうか、ついにケーブル外側のビニールに亀裂が入った。

でも大丈夫。

このイヤホンはケーブルだけ交換する事ができる。

イヤホン部とケーブルが二本の金具で取り外しができるようになっている。

純正の交換ケーブルも出ているが、サードパーティーからも出ていて、そちらの評価が高い。

Null Audio Studioというどこかアジアの会社。

その存在は知っていたのだが現状の音に満足していたし、高いし、何より注文がめんどくさい。

取り扱っている小売店が無いので直接その会社から買うしかない。

それで躊躇っていたのだが、今回は非常事態だ。

ネットで探してみると、なんとアマゾンで扱っていた。

買ってみた。

ケーブルが細くてなんか繊細な感じがする。

音の違いも細かいところまでは僕の耳ではわからず。

しかしこれでまたこのイヤホンとも長く付き合っていけるのでうれしい。

次はヘッドホンアンプだろうか。