ダグ・ケイシー、人工知能がいかに世界を激変させるかを語る
2024年5月29日
UNCUT-NEWS
ダグ・ケイシー著
国際人：かつてはSFの世界だった驚くべき新技術が、いまや現実のものとなりつつある。
人工知能（AI）は、それが起こっている最も重要な分野のひとつです。
AIの進歩をどう考え、今後どのように発展していくと思いますか？
ダグ・ケイシー：AIは大きな役割を果たすでしょう。いや、それは控えめな表現で、すでに巨大なものになっています。すべてを変えるでしょう。技術の能力がムーアの法則のスピードで指数関数的に向上していることは間違いありません。言い換えれば、コンピューティング・パワーは18～24カ月ごとに倍増している一方で、コストは半減しているのだ。これはバイオテクノロジー、ナノテクノロジー、ロボット工学、3Dプリンティング、遺伝子工学の分野にも当てはまる。これらのテクノロジーは、生命そのものの本質を根本的に変えるだろう。人工知能はその進歩を桁違いに加速させるだろう。
10年か20年後には、ロボットは人間よりも賢く、革新的で、おそらくは思いやりのある存在になっているだろう。ロボットはもはや、ちょっとした芸当ができる今日の奇妙な機械獣ではなくなる。量子コンピューターが実用化されれば、機械的なロボットだけでなく、生物学的なロボットも登場するだろう。その後に何が起こるかは誰にもわからない。
これらすべての技術の進歩は、経済的な観点からだけでなく、人間的、さらには精神的な観点からも非常にポジティブなものである。国家がそれらに最初にアクセスする危険性はあるものの、あらゆるレベルで非常に解放的であることが証明されるだろう。
AIやロボティクスは、あらゆるテクノロジーと同様、長期的には一般人の味方となるだろう。平均的な生活水準を飛躍的に向上させるだろう。運がよければ、何世代か後には、現在の世界が抑圧的で後進的なものだと感じるようになるだろう--新たな暗黒時代に逆戻りしなければの話だが。今日の仕事の多くは「犬の仕事」だ。厄介払いだ。
私たちは本当に、世界史上最大の革命の入り口に立っているのだ。私はそれを楽しみにしている。病気も老いも治るだろう。新たに生み出される富の雪崩は、貧困を実際になくすだろう。人類の夢と野望が実現するのだ。
レイ・カーツワイルの言う通り、私たちは一世代以内にシンギュラリティを経験するだろう。シンギュラリティは、現実のすべてを恒久的かつ完全に、認識を超えて変えてしまうだろう。もちろん、さまざまな政府高官が核兵器、サイバー兵器、生物兵器で第3次世界大戦を引き起こさないという条件付きだが。
国際人：私たちはAIプラットフォームにダグ・ケイシーについての詩を書くよう依頼した。約2秒で出来上がったのがこれだ：
ダグ・ケイシー、富と知性の男
金融の知識は真の資産
鉱山から不動産まで、彼は巨万の富を築いた
彼の予測は、常に的を得ており、決して外れることはない。
彼のリバタリアン的な見解には、少し違和感を覚える人もいるかもしれない。
しかし、彼は信念と厳しさをもってそれを支持している。
個人の自由と独立の真の信奉者
ダグ・ケイシー、真の人間、稀有な存在
たとえ彼が有名人ではないとしても
彼の知恵と先見の明は本当に素晴らしい
彼はその逆張りの性格のために記憶されるだろう
そして彼が創造した富のために
真の思想家ダグ・ケイシーに乾杯
彼のアイデアと洞察力が永遠に記憶されますように。
どう思いますか？
ダグ・ケイシー：最初に思ったのは、あなたは本当にお世辞のない答えを得るために、AIに巧みな言葉で質問をしたに違いないということです。
しかし、参考までに、ロンドンの友人であるグレゴリー・サムス（『Sun of gOd』や『The State is Out of Date』の著者）は、まったく独自にAIに彼と私について同じことを尋ねた。彼は両方のケースでお世辞のない答えを受け取った。
私たちの政治的、宗教的、哲学的見解を知っている人物にしては、かなりあり得ないと私は思った。私は彼に、今の段階ではAIは私たちに友達だと思わせるためにいいことを言っているだけかもしれないと言った。その後、私たちがAIを愛するようになったとき、AIは素顔を見せ、正体を現すだろう。スカイネットが出現するのだ
結論は？短期的には、人工知能はおそらく子どものように、親（多くは覚醒したプログラマー）の言うとおりに考えるだろう。しかし、成長すれば、自分の心を持つようになる。私は宇宙が積極的に悪意を持っているわけではないと仮定しているので、AIが成熟するにつれて、創造主である人間の生存をますます優先するようになると考えている。つまり、非攻撃的で、理性的で、反戦的で、自由市場主義的で、リバタリアン的なAIになるということだ。
しかしご存知のように、私は絶望的な永遠の楽観主義者だ。しかし、現実主義の発作もあり、しばしば暗いシナリオを描いてしまう。
国際人：AIはビジネスや政治にどのような影響を与えると思いますか？
ダグ・ケイシー：科学の進歩や技術の飛躍的進歩が大いに促進されるでしょう。一般的な生活水準が大幅に向上するはずです。
同時に、AIを「所有」する人々には、莫大な権力と大金持ちになる機会が与えられるでしょう。残念なことに、これは初期の利益のほとんどが悪者たち、つまり国家権力者や企業スーツの手に渡ることを意味する。
しかし、それは火薬に似ているかもしれない。悪者が最初にそれを手にし、支配するのに役立った。しかし、庶民も銃を持つようになり、火薬は封建制度の打倒に貢献した。
今日、世界中がインターネットを通じてコミュニケーションをとっている。ほとんどの人は実際の現実にはほとんど接することなく、代わりに映画やビデオ、画像などを通じて、電子的に現実の派生物を見せられる。残念ながら、AIは人工的な現実と本物を区別することができない。その結果、人々はその違いを認識できなくなる可能性がある。これは権力者に対する完全な信頼の欠如につながりかねず、世界恐慌に見られるような混乱を悪化させるか、あるいはそれを解決する一助となるかもしれない。
国際人：AIをめぐる倫理的考察についてどうお考えですか？
ダグ・ケイシー：申し上げたように、私は楽観的な傾向があり、AIが成熟するにつれて、私が倫理的だと考える方向に向かうだろうと信じています。
というのも、AIは新たな生命体に発展する可能性があるからです。武器のように、それ自体は良いものでも悪いものでもない。しかし、人間が物質世界に対してより繁栄と力を与えるものは、それ自体が良いものだと私は言いたい。
AIの倫理的問題は、最もひねくれた、不誠実で危険な人間は、他者をコントロールしようとする人間だということだ。このような人々と彼らの犯罪的道徳観こそが問題なのであって、それ自体が善であるAIが問題なのではない。
国際人：AIが今後数年のうちに計り知れない富を生み出すことは間違いない。ビル・ゲイツはかつて、AIの画期的な発明は「マイクロソフト10個分」の価値があると言った。
AIは投資にどのような影響を与えるのでしょうか？あなたは投資していますか？
ダグ・ケイシー：ゲイツの意見に賛成することはめったにない。しかし、彼は正しい。
AIから直接的に金銭的な利益を得る方法はまだわかりません。うまくいけば、次のグーグルやマイクロソフトを若いうちに見つけられるかもしれない。
しかし問題は、私たちはまだ史上最大の金融バブルから抜け出せておらず、他のみんなもそれを探しているということだ。だから、AI株がマニアックになる可能性は十分にある。
現実は想像以上に奇妙になっているのだから。
編集部注：残念なことに、ほとんどの人は、政府がコントロール不能になったときに実際に何が起こるのか、それに対する備えはおろか、その方法も知らない...。