米国、乳牛に関連した鳥インフルエンザの2例目のヒト感染者を報告

2024年5月22日

Insider Paper

milk bird flu

鳥インフルエンザが乳牛の間で広く流行している中、最初の感染から2ヵ月も経たないうちに、2例目の感染者がヒトから発見された、と米国保健当局が水曜日に発表した。

H5N1型と呼ばれるウイルスに感染した2人(1人目はテキサス州、2人目はミシガン州)は、いずれも酪農場の労働者であった。

2人目の感染にもかかわらず、米国疾病予防管理センターは、一般市民に対するリスク評価は「低い」ままであるとしながらも、さらなる感染者を予想していることを示唆した。

「感染した牛の生乳からウイルスが高濃度で検出され、このウイルスが乳牛に広がる範囲を考えると、同様の人への感染例がさらに確認される可能性がある」とCDCは述べている。

しかし、「散発的な人への感染で、現在進行中の感染拡大がないからといって、CDCが米国一般大衆に対するリスク評価は低いと考えていることに変わりはない 」とCDCは述べている。

ミシガン州での最新の感染者は、「H5N1ウイルスが牛から確認されている酪農場の労働者 」から検出された、とCDCは述べている。

ミシガン州保健福祉局によれば、この労働者は軽い症状しかなく、回復しているとのことである。

この労働者からは2つの検体(1つは鼻から、もう1つは目から)が採取され、目の検体だけが陽性であった。

さらに、「テキサス州のケースと同様、患者は目の症状しか訴えていない」とCDCは述べている。

 

- 鶏、牛、人間
 

水曜日の時点で、アメリカの50州のうち9州にわたり、合計52の群れが鳥インフルエンザに感染している。

「感染した鳥や他の動物(家畜を含む)に近かったり、長期間、無防備な状態で接触した人は感染のリスクが高い」とCDCは述べている。

現在のH5N1株は、この波で数百万羽の家禽を殺しているが、感染した牛は重症化していない。

牛とヤギはこのタイプのインフルエンザには感染しないと考えられていたため、専門家を驚かせた。

一方、低温殺菌された牛乳からもウイルス断片が検出されたが、保健当局は、低温殺菌はこの病気を効果的に死滅させるので、米国の店舗で販売されている牛乳は安全であるとしている。

現在のところ、ヒトからヒトへの感染を示す証拠はないが、保健当局は、もしウイルスが最終的に広く蔓延した場合、ヒト間で感染するような形に変異する可能性を恐れている。

鳥インフルエンザA(H5N1)は1996年に初めて出現したが、2020年以降、感染哺乳類数の増加とともに鳥類での発生数が急激に増加している。