トヨタ、タカタ製エアバッグインフレータの不具合で米国車5万台に「運転禁止」勧告を発表

2024年2月2日

Natural News

トヨタ自動車株式会社は、タカタ製エアバッグのインフレーターに致命的な欠陥があるとして、米国内の約5万台の車の所有者に対し、車を運転しないよう勧告した。
1月25日に発表された勧告では、2003-2004年型カローラ、2003-2004年型カローラ・マトリックス、2004-2005年型RAV4のうち、欠陥のあるタカタ製エアバッグインフレータを搭載した一部の車種を含む、影響を受ける車種が指定されている。

「所有者は、無料の安全リコール修理が実施されるまで、これらの車両を運転しないこと。トヨタは、修理のために車両を運転するのではなく、最寄りのディーラーに連絡するよう、オーナーに呼びかけている」とメディア向け声明で述べた。

トヨタによると、影響を受ける車両は2つに分類され、RAV4のリコールは特に運転席側のエアバッグに関係し、カローラとカローラ・マトリックスのリコールは助手席のエアバッグに関係する。カローラおよびカローラ・マトリックスの一部モデルについても、衝突の衝撃を受けずにエアバッグが展開する可能性があるとして、2回目のリコールの対象となる。

「対象車両に搭載されている一部のエアバッグは、緊急のエアバッグ安全リコール対象です。対象車の年式により、エアバッグが展開した場合、内部の部品が爆発して鋭利な金属片が飛び散る可能性が高く、運転者や同乗者が重傷を負ったり死亡したりする恐れがある」とトヨタは述べている。
トヨタは、必要なリコール修理が実施されるまで、これらの車両を運転しないよう、所有者に勧告している。トヨタは、リコール対象者は直ちに最寄りのトヨタディーラーに連絡し、レッカー移動、移動修理、または車両の運転を伴わないその他の代替手段を手配するなどの支援を受けるよう呼びかけている。また、リコール対象車かどうかを確認できるオンラインツールも用意している。

今回の「運転しないように」という勧告は、ホンダやクライスラーの親会社であるステランティスを含む、他の自動車メーカーからの一連の同様の警告に続くものである。(関連記事 危険なエアバッグ:ゼネラルモーターズ、2000万台のリコールに直面)

 

 

タカタ製エアバッグ問題は10年以上も自動車業界を悩ませてきた
タカタ製エアバッグ問題は10年以上前から自動車業界につきまとい、史上最大の自動車安全リコールに発展している。

タカタ製エアバッグ問題は2013年に初めて表面化し、世界20社以上の自動車メーカーによるドミノ倒しのようなリコールが引き起こされ、1億個という途方もない数のインフレータが対象となった。問題はインフレーターの推進剤である揮発性の硝酸アンモニウムにあり、これは時間とともに、特に高温多湿にさらされると劣化する可能性がある。この劣化は、作動時に爆発的な展開を引き起こし、破片を車室内に飛散させ、重傷者や死者を出す可能性がある。

タカタ製エアバッグの危機は2017年に頂点に達し、タカタ株式会社は破産を申請した。調査の結果、硝酸アンモニウムが推進剤として使用されていたことが明らかになり、その後のリコールで安全上の危険の大きさが明らかになった。

2009年以来、これらの欠陥のあるタカタ製エアバッグは、世界中で少なくとも33人の死亡事故に関連しており、そのうち24人は米国で発生している。