こんにちわ ニコニコ


今日は、患者さんシリーズです。


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今思い出しても、ありえないひどい病院・・・


私が高校卒業して、初めて白衣というものに袖を通し、


看護学生をしながら勤務していた病院でのお話です。


ある日、総婦長 (といってもナース総勢15人程度)との当直


1人の患者さんが急変しました。


その患者さんは70代女性


個室に長く入院しており、超がつくぐらいわがままな方でした。


家族の存在が見えてこなくて一人ぼっちに見えました。


(実際はわかりませんが、就職したてのまだまだ緊張しっぱなしの新人、


患者さんの背景を見るまでの余裕はありませんでした。)


ナースコールが鳴り響き、病室へ行くと


患者さんは胸を押さえてもだえ苦しんでいます。


すぐ総婦長に連絡、当直医も駆けつけ救急蘇生開始しますが


何の蘇生道具も揃っていない。


モニターはない、挿管セットもない、あるのはカウンターショックのみ。


(モニター・・心電図を持続的に監視する機械)
(挿管セット・・「確実な気道確保」と「誤嚥の防止」のため施行される医療道具のセット)
(カウンターショック・・除細動機 AED)


総婦長なのにおろおろするばかりで点滴も打てない。


当直医は完全爆発!!


「この病院はどうなってるんや!!」


新人の私はただそばで見ているだけ・・・。


患者さんの最期の言葉は「たすけてーーー!」でした。


結局、お亡くなりになられたその患者さん。


初めて患者さんの死を目の当たりにして、泣かずにはいられませんでした。


ドクターは 「初めてたちあったんか?」と優しく声をかけてくれました。


今考えても、とんでもない病院だったなぁ・・と思いますが


医療の医の字も知らない私は、それが普通の病院だと思っていました。


1年後退職し、違う病院に移った時、初めてあの病院は異常だったと知りました。


今はもう閉院して建物すらありません。