酒井さんの報告書をご紹介いたします。


989日建築士会女性部宮城視察ボランティアに、同行させて頂きました。
早朝、方々とジャンボタクシーに乗り込みいざ出発。途中の車窓から会津磐梯山、収穫間近の実った稲穂。まだまだ暑いが、すでに秋なのだと実感。
 一日目は、石巻地区視察、広い更地が続くが、時折学校だろうか大きな建物も残る。この地が、以前は住宅地であつた事が伺える。
北上川沿いを進み多くの子供達が被災した大川小学校へ川と小高い山に挟まれた小学校には今なお訪れる人々がたえず、目頭を抑える人もいる。
 震災当日狂気とした川面は、今はひたすら穏やかだ。
山陰には、一例に並び向日葵が植えられていた。大きく頭をうなだれたその向日葵が、子供達と重なった。まだ見つかっていない子供達が、一日も早く見つかります様祈り手を合わせた。

 二日目、午前中仮設住宅での生花アレンジ。参加を躊躇されている男性に声をかけ席に着いて頂、少し切り方などお教えすると、自主的に生けだされますまずの出来に本人も満更でもなくうれしそう。
 その後、お茶お菓子で談話、震災当時の事、今の事、これからの事色々お話頂いた。
辛い体験を訪れる人々に何回も話されているだろう再び思いださせる様で少し気がひけたが、真摯に皆さん話をしてくださり、この地の人々の人柄に感謝した。
 午後は、水田の瓦礫撤去。多くのボランティアが参加している。すでに最終段階でアゼも出来、人でしか拾えない細かい異物スニーカーの紐、小さな縫いぐるみ、オモチャ、断熱材の欠片をバケツを手にひたすら拾う。まだまだ整備されてない水田も目につく。

ここ七ヶ浜は、9割の水田が海水に浸かったとの事、再びこの地に黄金色の稲穂が実る事を祈りつつ二日間滞在した宮城を後にした。

酒井 美子

女性部会活動ブログ