村田さんの報告書をご紹介いたします。


強く生きる。

-がれきの中に咲く秋桜のように


女性部会活動ブログ

私は建築を専攻する学生なのですが、今回ご縁があって、建築士会女性部会の皆さんに同行させていただき、視察とボランティアに行ってきました。


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一日目は、視察に同行させていただきました。現地の建築士会の方にガイドしていただきました。建物があった場所はほとんど何もなくなっていて、最初から何もなかったかのようでした。しかし、大川小学校の生徒たちの遺影を見ると、忘れてはいけない、同じことを繰り返してはいけないと強く感じました。

そのあと、雫石さんという方にお話を伺いました。故郷に帰るのが恐怖なほどだというお話を聞いて衝撃を受けました。そして、被災した方々の気持ちをきちんと考えていなかったことを反省しました。雫石さんも建築士会の方もとても親切な方で、最後まで大きく手を振ってくださりお土産までくださいました。


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二日目は避難所で生け花教室をさせていただきました。人が集まるか心配でしたが、たくさんの方が集まってくださいました。最初はどう接していいかわからず戸惑いましたが、富山のお茶とお菓子でティータイムをしたときはみなさん明るく気さくに話しかけてくださいました。震災での体験談、仮設住宅の不便な点など、貴重なお話を聞かせていただきました。特に印象的だったのが、みなさんとても仲が良いことでした。もともとは住んでいた場所はばらばらだったらしいのですが、みなさん古くからの親友のように仲がよかったです。また、夫婦で来てくださった方も何組かいらっしゃいました。これは、震災で人と人との絆の大切さを知ったからだろうと思いました。普段は夫婦で憎まれ口をたたいているけど、いてくれるだけでありがたい、とおっしゃっていました。最後に、お土産のペンダントまでいただきました。


次に田んぼのがれきの撤去作業をさせていただきました。もう最終段階で私たちは小さながれきの撤去を行いました。炎天下の中だったので大変でした。後日、田んぼに黄金の稲穂が実ったのを見てみたいです。


最後に、東北の人々は本当に人柄がよかったし、強く生きていました。それが視察の途中で見つけた、がれきの中で咲く秋桜と重なりました。


今回、2度目の東北でしたが、じっくりと周りを見て、話を聞けたと思いました。充実した2日間でした。

建築士会女性部会の皆様には大変お世話になりました。

本当にありがとうございました。


M大学 理工学部 建築学科3年 村田 沙織