これは掛川で持ち込まれた犬の縫いぐるみで、モーター音はするが、足や尻尾が全く動かなくなったというもの。ピニオンギヤの脱落かズレと予想して、被覆を剥がしてみると、モーターが空回りしていた。ピニオンギヤと次段の42歯のギヤとが、噛み合っていない。中心軸等も全てプラスチックなので軸変形かな?と思ったが、外して見ると42歯ギヤの一部で、歯の山が舐めていた。
普通、ギヤにはポリアセタール樹脂(POM)が使われている例が多いのだが、これは軟質の樹脂が使われていて、変形し易いのが舐めた原因と思われる。
保有するPOM材の42歯に交換すれば良いのだが、平目ローレット状の樹脂軸に合わせる加工しなければならない問題があり、今回はモーター側面にスペーサーをセットし、軸間距離を縮めて、健在なギヤ根本側で噛み合うように細工した。単体でも衣服を戻してからも、何度もテストして問題ない事を確認し修理完了。返却時は、また再発したら、次はギヤ交換しますと、伝えておいた。