これは小笠開院時に、こういった製品でも治せますか?と相談された、車輪のゴムが切れた児童館備品の木製ミニカー。リング状のゴムが伸ばされて装着されており、オゾン劣化等でボロボロになり、表面は硬化し無数の大きなクラックが入っている。一っの車輪は完全に切れて、残る3っの車輪も、今にも切れそうな状態。その場では、黒色グルーででも盛り付けてやれば、何とかなるでしょうと持ち帰った。

現役時の仕事の関係で、テストピース用のゴムシートは、各種合成ゴムの端材を少しは持っているが、全て板厚2mmなので厚すぎる。今回は厚さが1.3mmのアクリルゴム(ACM)の短冊が有ったので、それを使う事にした。耐熱性や耐油性は全く不要の用途だが、他に適当な物がない。リムと同じ7mm幅に切り出し、車輪のリム径より1mm細い木棒を用意し、それを芯材にして製作した。そぎ継ぎで接着させるので、両端をグラインダーで斜めに削り、ゴム糊を使って貼り付け、ゴム輪を製作した。

普通のママチャリ用チューブより細い700cのチューブ(ブチルゴムIIR)が、丁度径が合うので、場合によっては、これを最外周に被せる予定であったが、これは不要の様だ。製作したゴム輪を車輪にセットし問題なく動かせることを確認し修理完了