これは小笠で開院時に修理を依頼された、児童館備品の反応しなくなったドキドキクラッシュ人体模型。少し気味の悪いおもちゃだが、内蔵パーツを所定の位置に専用ピンセットで入れていく遊び。慎重に入れないと、背中にある棒が本体のリーフスイッチに繋がっているので、何回かONさせると突然モーターが回転し、人体を揺り動かすので、セットした内蔵部品や顔の面が全て飛び出てしまうという仕掛け。
今回電池を入れてスイッチをONにしても無反応。いつも通りにスイッチを接点復活剤で、上にある起動ボタンの櫛形電極を清掃し、導電ゴム側にカーボン付をして、確認したらあっさりと復活した。単にこれらスイッチの導通不良だった様だ。動く様になったので試してみると肝臓がセットできない。肝臓背面にある穴は、本体から出ているピンが刺さる形で固定するのだが、ピンが折れていて、保持できない。最初の依頼には無かったが、このピンも修理しないと遊べない。
折れたピン先は、穴の中に残っていて、まず折れ残りを取り出して電動ドリルにチャック、φ0.8mmドリルの方をピンバイスにセットして中心に穴加工。本体側もピンバイスを使った手加工(電動ドライバーでは、瞬間的に加工されてしまうので、ズレたり傾いても修正できない)で穴を開けた。芯金はゼムクリップを10mmカットし、全てにエポキシ接着剤を塗布して組立て、修理完了。後者の方が時間のかかる修理となった