これは掛川で持ち込まれた、先端のバケット部分が落ちた状態のままで、上に上がってこないという、トイ・ストーリー スペース クレーン。前後左右は、スムーズでは無いものの、どうにか動くが、落ちた状態から上昇は微動だにしない。明らかに巻き上げ紐が切れていると思われ、先端のバケット部のメカボックスと、上部メカボックスの最下段の分解が必要で、アンパンマンクレンゲーム程ではないが、面倒な修理となる。先端キャッチ部の巻き上げドラムの根本で新しい紐と繋ぎ、パイプ中を通して上部最下段に残る切れ端のストッパー部までの紐を交換した。

これで上下動は回復したが、動きはスムーズではない。モーター自体の動きもスムーズでは無く、CVCC電源によるモーター単体への過電圧印加で回復させた。操作パネル側も両サイドの隠しネジを外すと、接点が汚れておりアルコールで洗浄、レバー頭にもグルーを少し盛って、操作性を良くしておいた。これでスムーズに動くようになり、全体組上げて修理完了。

しかし開院日、持ち主を前にした、完了実演ではバケット部が、今度は上に上がったままで下がらず、前回のクレーンゲームの再演に。何か異物でも挟まったのかと操作パネルを再度外し、確認すると配線の一つが抜け出していた(断線ではなく脱落)。その場でランド部のハンダを溶かして再半田付けで、上下動も回復し、今回は無事返却できた。