これは掛川で持ち込まれた、音楽のボタンが30か所(曲)有る中で、一行と数か所は反応しないという、ミキハウス おうたえほんデラックス。既に表紙のカバー側は千切れて無くなっており、かなり古いものと思われる。修理仲間がその場で分解したが、接点がメンブレンスイッチ(PETのシートに印刷でパターンを作ったスイッチ)で構成されており、打つ手がないと言う事で、私が持ち帰った。

家でよく観察すると、通常のプリント基板側にパターンのくすんだ箇所があり、そこを擦ると銅箔のラインが途切れていた。周りのレジストも削り、ビニールコードの素線を使い途切れている3ヵ所を半田付することで、無音の一行部分は解消したが、未だ4か所程、無反応箇所があった。

  

この4か所はメンブレンスイッチ側を見ると、印刷パターンが黒化している箇所があり、無音箇所の信号線と合致する。印刷されているパターンが腐食により、ここで信号が途切れていると推定される。この修理に半田付けは出来ないので、先程と同様に銅素線を這わせ、導電性ペイントを塗布・貼付して信号線を復活させた。

  

組立てて、全30か所から、それぞれの音楽が流れる事を確認して修理完了