博智の痴

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小説『天地明察』の背表紙を前に思案する。手に取るか否か。

 

作者、冲方丁は私にとってシュバリエの脚本というイメージ。
調べたら脚本は3話分(1,23,24)のみでクレジットは原作になっていた。

 

アニメ版シュバリエをリタイアしたので若干の苦手意識。
しかし、NT誌にて御大と対談したり気になる存在ではあった。

 

そんなこんなで
2012年映画『天地明察』がヒットし
さらに何年か後にテレビにて放送される。

 

その際、ラストシーンだけ何かの拍子に見てしまう。
ほんの数分だが、それまでの流れもある程度察せるような描かれ方で
「あ、そう。なるほど。」と、何の感慨もなく受け入れてしまった。
史実に基づいた話なので結果について知ってしまったという嘆きはないが
未知の物語に対する好奇心は薄れることになった。

 

そのため『天地明察』を読もうかどうか思案しながらも、
結局、隣のかなり分厚い本を手に取る。

 

『光圀伝』とある。

 

水戸黄門で有名な水戸光圀に違いない。
実在の水戸黄門が実は諸国漫遊などしていなかったということは知っている。
では、何をしていたのか?それは知らない。
そういうことが描かれた小説ってわけだ。
(まだ読んでもないのにしたり顔)

 

オビに天地明察と対をなす!というようなことが書かれている。
『天地明察』を読んでいない者には何がどう対なのやら。
単に天地明察が映画化されたから浅はかに煽っているだけか?

 

結構なボリュームなので手強そうだが、覚悟を決めて読むことにする。


少し読み進めるととても面白い!という感想だ。
いや、感動かもしれない。
良いよ。良い。でも、ページは全然進んでいない。分厚い。
光圀の手記らしき部分は平易な文ではないので正直読み辛いのだが
何を言わんとしてたのか後から大体想像つく。

 

面白すぎて、先にWikiで水戸光圀の生涯を調べ出す始末。
光圀の生涯で謎とされていることが小説での肝となっているわけだ。
(まだ読み終えてもないのにしたり顔)

 

読み進めていると、安井算哲の名が出てきたので、
『天地明察』とは一応リンクしているのだな、
でも、対をなしているかどうかはやっぱり
「(天地明察読んでないので)分からない。」
とひとりごつ。

 

助さん格さんの元になった人も出てくるよ!
(格さんはすぐに気付かなかった)

 

あと、小説を読むとき、登場人物の顔などをおぼろげながら想像しているのだが、
おぼろげながら読み終える時もあるし実在の俳優やなんかを勝手に配役していることもある。

 

今回の水戸光圀役はこれ以上ないという人物が当てはまった!
高良健吾、彼しかいない!

 

ちなみに映画『天地明察』では中井貴一だったねぇ。
ちなみに最新のTV『水戸黄門』では里見浩太郎だったねぇ。
高良健吾なら西村晃にクラスチェンジしそうかな?

鴨川ホルモー』に満足した私だが

相変わらず、三中ロスを引きずっていた。

 

まだ読んだことのない作家に手を出してみるか・・・・・・

 

何人か候補があったものの

最終的に

恩田陸

という人にしてみる。

 

著書に『夜のピクニック』とあり

多部ちゃん主演の映画を観たことがある。

 

映像化された作品があると

手に取るきっかけとしては大きいよね。

 

結構、たくさんの作品があるが

どうしよう・・・・・・

 

表紙からして

面白そうな雰囲気の漂う

ドミノ

だが、今の気分的に騒々しそうなのはパス。

 

調べてみると

代表作に『夜のピクニック』と並んで

ユージニア』とある。

 

聞いたことないけど素敵な響きだ。

装丁も凝っていて

冒頭は違うサイズのページで始まり

全体の文字は紙に対して

少し斜めに印刷されている。

何とも不安定な雰囲気を醸し出している。

(大きい方の本なので文庫とかだとどうなってるか不明)

 

これに決めよう。

 

少し、読み進めたところで

脳が不満を言い出した。

 

これってルポライターが書いたような形式のやつだよね?

一読すると何の話をしてるのか分からない発言者たちの

内容をつなぎ合わせて全体像を理解していこうってタイプの・・・・・・

しかも、発言者によって事実の認識が違ってて・・・・・・

し、しんどい・・・・・・

今のオレはこういうの求めていない・・・・・・

おっと、ここはルポではなく書き手が変わったみたい・・・・・・

 

めげそうになりながらも

徐々に話の内容が分かりはじめ、

いろいろと気になることが増えていく・・・・・・

 

近所で起こった事件を

憶測や妄想で噂するような気分。

小説を読み進める動機って

そういうことと似ているような気がする。

当事者は傷ついているのだし

そっとしといてあげましょ

と、ページを閉じることはできない。

 

最後には

お前が犯人なんだろ!?

と正義を振りかざし人差し指を突き付けて

スカッとしたいのだ。

 

だけど、正直、何とも言えない結末である。

もやっと終わる。

だから、ダメというわけではないが、もやっとだ。

 

ユージニアという不思議な響きは

理由を知ってしまえば

途端に輝きを失ってしまう。

 

事件も真相に近づくほどに

輝きを失って、もやっと終わるのだ。

 

しばらく下書きのまま放置してたけど

直木賞受賞おめでとうございますということで

ようやく更新。

三中ロスの私は次にどんな小説を読もうか思案していた。

 

いくつか候補を挙げつつも

気軽に読めそうなものがいいな……

と思っていた。

 

そんな折、目に留まったのが

万城目学

いくつかの作品がドラマ化や映画化されていて

まんじょうめと読まないことぐらいは知っている。

 

映画『プリンセストヨトミ』は

WOWOWでやってたのを観た。

原作で読み直すことはないかな……

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映画『鴨川ホルモー』は

録画したけど気分が乗らず

結局ちゃんと観なかったな……

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というわけで

小説『鴨川ホルモー』を手に取る。

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気軽に読める!

面白い!

三中ロスの私にちょうど良いボリューム。

 

割とふんわりとしたお話かと思っていたら

結構、スリリングな展開で意表を突かれる。

 

作中に古いCMソングの歌詞が出てくるのだが

メロディー、蘇るもんだね!

この小説を読まなかったら

思い出すことなんて無かっただろう。

しばらくは不意に思い返すに違いない。

 

割とさくっと読み終えて

次は続編『ホルモー六景』かな?と考えるも

帯の宣伝文句を見て、今回は読まないことにする。

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帯には

今度は**だ!(一応**は伏せておく)

というようなキャッチコピーが書かれていたのだが

それに妙な反感を覚えてしまったのだ。

 

鴨川ホルモー』も**だったよ!

ちょっと……いや、だいぶ前の話になるが、

宮部みゆき原作「模倣犯」のスペシャルドラマをやっていた。

 

オンエアでチラ見したときは、

「アレ?赤かぶ?」

と思ったけど、ちゃんと見たら全然違ってた。

 

見始めて、えっとこれはどんな話だったっけ?

と、戸惑う。

 

作者のいろんな話が混ざってしまう。

雨のマンションで起こる事件か?

それとも、とても長い長いやつだったか?

いや、長いのが雨のマンションか?

ネット上の家族の話ではないよな・・・・・・などなど。

 

映画版も見たが、

最後の話題の爆発シーンしか思い出せない。

 

ただ、「模倣犯」のタイトルから

確実に思い起こせるものもある。

 

犯人に対するぐらぐらと煮えくり返るような怒りだ。

 

当時、原作を読みながら、

ぐをををををををっっっ!!!!

と、身悶えてしまった。

 

視聴を続けながら、

そうそうこんな話だったと

ようやく記憶が追いつき始める。

 

ただし、先の展開までは思い出せないという

非常にありがたい状態で

先入観なくドラマを楽しむことができた。

 

あとは、ドラマの展開に関わる話を少し・・・・・・。

 

 

 

全体的にはソフトな感じ。

あんまり犯人に対して憎らしい気分は湧いてこなかった。

バッシングの酷さや犯人のどうしようもないクズ感が

もっとドぎつく描写されてても良かったんではないか?

カズのキャラの濃さに負けているように思う。

 

 

どうしても納得いかなかったのが、

最後の方で扉が施錠された場面。

「ビクともしません。」

じゃなくて、鍵持って来いよ!!!!

 

そのうち誰かが持ってくるかと思ったけど

結局、誰も持ってこなかった。

きっと、あの場にいた誰もが

誰かが持ってくると思っていたに違いない。

 

 

 

三中ロスである。

普段、2週間に1冊のペースで小説を読んでいる。
京極夏彦は一か月くらいかかったけど・・・・・・。
宮部みゆき氏の『ソロモンの偽証 第I部 事件』に関しても大体2週間くらいで読んだ。

映画化の際に「学校内で裁判!?」と、すごい勢いで煽っていたのを憶えている。
映画は観てないが、CMの印象はすごくスピーディでめまぐるしいものだった。
小説の方は一歩ずつ踏みしめるように進んでいく。
先入観にあったセンセーショナルで派手な刺激はなく、意外とこういう話だったのねと少々安堵する。

『第II部 決意』も順調に読み進めていく。
裁判が開かれるまでの流れの中で、登場人物が少し強引に動かされたように感じたものの、どんどん先が気になって1週間ほどで読み終える。

『第III部 法廷』に至っては、もう止めることはできない。
面白さが2次曲線を描いて加速し、わずか3日程で読み終えてしまった。
見事に閉廷し、少し余韻を置いて、エピローグ。

このエピローグさえ読まなければ、僕の三中は永遠だったのに違いない。

しかし、僕はエピローグを読んだ。
彼らの校内裁判は終わってしまった・・・・・・。

そんなわけで三中ロスである。