第一次世界大戦終結後、アメリカ海軍は大量の平
甲板型駆逐艦を保有していたので、新たな駆逐艦
を建造しなかった。
しかし、10.2cm単装砲4基の砲力は、日本海軍
の峯風型、神風型、睦月型の12.0cm単装砲4基
や吹雪型(特型)の12.7cm連装砲3基に見劣りす
ることから1931年度計画で、12.7cm単装両用砲
5基を装備した新型駆逐艦をロンドン軍縮条約の
制約下で建造することにした。
38口径12.7cm両用砲を駆逐艦の主砲、戦艦や巡
洋艦の副砲兼高角砲として採用したことは、アメ
リカ海軍に「先見の明」があったと言えます。
ファラガット級 Farragut Class
1931年度計画で1934〜1935年に8隻が建造さ
れた。
トップヘビーの傾向が強く、3隻の喪失艦のうち
2隻は台風による転覆である。
初めて12.7cm単装両用砲を主砲として装備した。
初めて53.3cm四連装魚雷発射管を装備した。
基準排水量 1,500トン
全長 104.1 m
幅 10.44m
12.7cm単装両用砲5基
53.3cm四連装魚雷発射管2基
プラモデル無し
シムス級のハンマンのプラモデル(タミヤ)を利用
して製作可能です。
ポーター級 Porter Class
1933年度計画で1936〜1937年に8隻が建造された
嚮導駆逐艦である。
ネームシップのポーターは1942年10月26日の南
太平洋海戦で沈没しました。
12.7cm連装平射砲を主砲として装備した。
基準排水量 1,850トン
全長 116.15 m
幅 11.28 m
12.7cm連装平射砲4基8門
53.3cm四連装魚雷発射管2基
レジンモデル(NIKO Model)有り
1隻を購入しました。
マハン級 Mahan Class
1933〜1934年度計画で1936〜1937年に18隻が建造
された。
53.3cm四連装魚雷発射管を3基搭載した。
基準排水量 1,500トン
全長 104.04 m
幅 10.67 m
12.7cm単装両用砲5基
53.3cm四連装魚雷発射管3基.
プラモデル有り(ミッドシップ)
1隻を購入しました。
グリッドレイ級 Gridley Class
1934年度計画で1937年に2隻が建造された。
12.7cm単装両用砲4基に減らして、53.3cm四
連装魚雷発射管を4基装備した。
基準排水量 1,500トン
全長 103.89 m
幅 10.67 m
12.7cm単装両用砲4基
53.3cm四連装魚雷発射管4基
プラモデル無し
シムス級のハンマンのプラモデル(タミヤ)を利用
して製作可能です。
サマーズ級 Somers Class
1934〜35年度計画で1936〜1937年に5隻が建造
された嚮導駆逐艦である。
トップヘビーの傾向が強く、2番艦のウォーリン
トンがハリケーンで沈没している。
基準排水量 1,850トン
全長 116.13 m
幅 11.25 m
12.7cm連装平射砲4基8門
53.3cm四連装魚雷発射管3基
レジンモデル(NIKO Model)有り
1隻を購入しました。
バグレイ級 Bagley Class
1934〜35年度計画で1937〜39年に20隻が建造
され、5隻が戦没した。
基準排水量 1,500トン
全長 104.43 m
幅 10.82 m
12.7cm単装両用砲4基
53.3cm四連装魚雷発射管4基(両舷に2基ずつ)
プラモデル無し
シムス級のハンマンのプラモデル(タミヤ)を利用
して製作可能です。
シムス級 Sims Class
1936年度計画で1939〜40年に12隻が建造され、
ハンマンを含めて5隻が戦没した。
基準排水量 1,570トン
全長 106.17 m
幅 10.97 m
12.7cm単装両用砲5基
53.3cm四連装魚雷発射管2基
プラモデル有り(タミヤ)
ネームシップのシムスではなく、ハンマンの名前で
発売されています。
アメリカの1500トン駆逐艦(全長105m前後)の製
作に船体、両用砲、魚雷発射管等を転用できます。
左がシムス級のハンマン(基準排水量1570トン)、
右がフレッチャー級(基準排水量2110トン)です。
フレッチャー級の紹介は「アメリカ海軍の駆逐艦
その3」を見て下さい。