日本海軍の編成で、第1戦隊から第3戦隊は、戦艦の

戦隊でした。

第4戦隊から第8戦隊は、20.3cm砲を搭載する重巡

洋艦の戦隊でした。


第4戦隊は、高雄級重巡洋艦4隻で編成されました。

左から一番艦の高雄、二番艦の愛宕、三番艦の鳥海、

四番艦の摩耶です。高雄と愛宕は第二次改装を受けて

12.7cm連装高角砲4基8門になりました。日米関係の

悪化で、鳥海と摩耶の第二次改装は見送りになったの

で、12.0cm単装高角砲4基のままでした。


手前は第二次改装を受けた高雄、奥は受けなかった

鳥海です。改装により、後檣(後部マスト)が4番

主砲塔の直前になりました。


上は改装前の摩耶です。下は防空巡洋艦に改装後の

摩耶です。

摩耶は、1943年11月5日、ラバウルで米空母機の爆

撃を受けて中破し、トラック島で応急修理をして横

須賀に帰港した。横須賀工廠で、旧式の12cm単装高

角砲4基と3番主砲塔を撤去して12.7cm連装高角砲

6基を装備、また25mm機銃を多数装備し、防空巡洋

艦と称された。しかし、皮肉なことに空襲ではなく、

1944年10月23日、パラワン水道を進撃中に米潜水

艦デースの雷撃を受けて沈没した。

同じ日、愛宕はパラワン水道で米潜水艦ダーターの

雷撃を受けて沈没、高雄は魚雷1本を受けて損傷し

て、シンガポールで終戦を迎えて海没処分。

鳥海は10月26日のサマール島沖海戦で米護衛空母機

の空襲を受けて航行不能になり、味方駆逐艦の魚雷

で処分された。


太平洋戦争開戦時の戦隊編成

第1戦隊 戦艦大和、武蔵、長門、陸奥 註1

第2戦隊 戦艦伊勢、日向、山城、扶桑

第3戦隊 戦艦金剛、比叡、榛名、霧島

第4戦隊 重巡洋艦高雄、愛宕、鳥海、摩耶

第5戦隊 重巡洋艦妙高、那智、足柄、羽黒

第6戦隊 重巡洋艦古鷹、加古、青葉、衣笠

第7戦隊 重巡洋艦最上、三隈、鈴谷、熊野

第8戦隊 重巡洋艦利根、筑摩

第1航空戦隊 航空母艦赤城、加賀

第2航空戦隊 航空母艦蒼龍、飛龍

第3航空戦隊 航空母艦鳳翔、瑞鳳

第4航空戦隊 航空母艦龍驤、大鷹、(祥鳳) 註2

第5航空戦隊 航空母艦翔鶴、瑞鶴


註1 戦艦大和、武蔵は、竣工後に第1戦隊に編入

されました。

註2 瑞鳳の同型艦祥鳳は開戦直後に竣工して、第

4航空戦隊に編入されました。