11月28日の第15回公判 被告人質問
前の被告人質問(11月13日、14日)では、220余り
の質問に黙秘しましたが、この日、被告はこれらの質
問に答えました。
しかし、被害者や遺族に対して、最後まで謝罪の言葉
を述べませんでした。
12月4日の第16回公判 遺族の意見陳述
裁判所の配慮で、被告にストーカーされた長女が別室
から意見を陳述しました。
①両親や妹は何も悪くないのに、どうしてこんなこと
になったのか、ずっと考えています。裁判で被告が話
した理由は少しも納得できないし、何も理解できませ
ん。
②被告から謝罪がないことについては「自分は悪くな
いと考え、やったことから目を背けて逃げているとし
か思えません」と述べました。
③被害にあった妹が精神的な後遺症で苦しんでいると
して「どんな処罰を望むかは、被告が怖いので、ここ
では言いません。裁判官や裁判員の皆さん、どうか妹
の心と体を守って下さい」と訴えました。
12月11日 第17回公判
検察側の論告求刑
無期懲役または死刑を求刑すると思います。
弁護側の最終弁論
心神耗弱を理由として減刑を求めると思います。
第18回公判 判決公判
12月11日に分かりますが、2024年1月9日か15日
になると思います。
「事件の概要」と「逮捕から初公判まで」は既投稿
を参照して下さい。
◼️裁判員裁判(甲府地裁)
起訴から初公判まで、1年半かかったのは、公判前
整理手続によると思われる。
2023年10月25日 初公判
裁判長に起訴内容について問われた遠藤裕喜被告
は何も答えませんでした。(黙秘)
検察側は「被害者夫婦の長女に交際を断られて激
しい怒りを募らせて犯行に及んだ」と指摘した。
弁護側は殺人と放火について認めましたが、次女
の殺人未遂は否認しました。
弁護側は「事件当時、被告は心神耗弱状態にあっ
た」と主張しましたが、
検察側は「事前に凶器にナタ等を購入していたこ
とから計画性があり、責任能力はあった」と反論
しました。
10月26日 第2回公判
司法解剖の結果、殺害された夫婦に各10カ所以上
の刺し傷があった。
証人尋問で捜査を指揮した警察官が「長女が被告
から告白されて困っている」という情報などから
被告が犯人として浮上した経緯を説明した。
10月27日 第3回公判
検察側が被告の立ち合いで警察官が再現した犯行
状況を説明した。
10月31日 第4回公判
警察側が犯行に使用された凶器のナタを裁判官と
裁判員に示して説明した。
11月1日 第5回公判
住宅に放火した状況の説明。
ライターオイルとガスボンベを使用など。
11月2日 第6回公判
長女と次女の供述調書や警察への通報内容
11月8日 第7回公判
法医学者の証言で、次女も死亡する危険性があっ
だことが明らかにされた。
11月9日 第8回公判
検察側が犯行当日の被告の詳細な行動を示して、
計画的な犯行であることを示す。
11月10日 第9回公判
検察側は、被告が警察に出頭した時に所持してい
た被害者の長女への手紙、被告の母親への手紙な
ど6通を朗読し、犯行について、完全責任能力が
あると主張しました。
弁護側は被告の育った環境について説明した。
11月13日 第10回公判
被告人質問がありましたが、初公判と同様に被告
は黙秘しました。
11月14日 第11回公判
被告人質問で初公判から黙秘していた被告は「あなた
が話さない理由を教えてもらえますか」という弁護士
の質問に対して「社会に戻るつもりはないからです」
と述べました。
11月16日 第12回公判
検察側が被告の逮捕、送検された頃の供述調書が朗読
されました。
被告は「その頃のような謝罪の気持は無い」と述べて
一部の供述を否定しました。
心神喪失なら無罪になりますが、弁護側は心神
耗弱と主張しているので、有罪になることは確
実です。
そうなると、量刑が争点になりそうです。
11月20日の第13回公判 証人尋問
11月21日の第14回公判 証人尋問
証人尋問で、精神鑑定をした精神科医は完全責任能力
があったと証言しました。
それにしても、片想いのストーカー男に両親を
殺され、自宅を放火でなくした姉妹が気の毒か
つ可哀想です。
後悔の念や反省が見られなく、黙秘するなら、
個人的には無期懲役にして欲しいです。