百人一首に、桜の花🌸を詠んだ歌が何首あるか、調べてみました。

結論を言えば、以下の六首でした。


花の色は 移りにけりな いたづらに

     我が身世にふる ながめせしまに

六歌仙で平安時代の美人の代表である小野小町の

歌です。


久方の 光のどけき 春の日に

    しづ心なく 花の散るらむ

古今集の撰者四人に一人である紀友則の歌です。


いにしえの 奈良の都の 八重桜

      けふ九重に にほひぬるかな

女流歌人の伊勢大輔の歌です。彼女は一条天皇の皇后

彰子(藤原道長の娘)に仕えました。


もろともに あはれも思へ 山桜

      花よりほかに 知る人もなし

平等院の大僧正を務めた行尊の歌です。1055〜1135

年の人です。享年81才と長生きしました。


高砂の 尾上の桜 咲きにけり

    外山の霞 たたずもあらなむ

大江匡房の歌です。鎌倉幕府の創設に尽力した大江広元は匡房の曾孫になります。広元の子孫から戦国時代に毛利元就が出ます。孫の輝元が長州藩初代藩主になりまし

た。


花さそふ 嵐の庭の 雪ならで

     ふりゆくものは 我が身なりけり

西園寺公経の歌です。公経は親幕府派の公家として、

承久の乱(1221年)の戦後処理に当たり、孫の藤原

頼経が鎌倉幕府四代将軍になります。これらの功績から太政大臣に登り詰めました。西園寺家の祖になります。



醍醐寺の枝垂れ桜です。

東大大学院修士課程から博士課程に進学する春休みに

撮影したと思います。