札幌南高校は、伝統の「谷底落とし」がありました。

これは、第1回実力テストのことです。

伝統として、現在も続いています。


私が入学した時、定員は500人(10クラス)でした。

高校入試では、数学満点が50人以上、英語満点が50人以上、両方満点が30人くらいいました。

内申点満点(中学3年間オール5)も50人以上いました。

公開模試では、札幌地区で3〜7番でしたが、入試は入試点+内申点の合計なので25番でした。

私は、体育や技術家庭に4がありました。

オール5が50人以上いたので、入試点で挽回して順位を25番に上げたと言えます。

自分は勉強ができると思って入学する人が大半です。

札幌市内の中学なら上位5%以内、札幌以外なら学年の1番が入学するからです。


入学して2カ月も経たない5月下旬に「谷底落とし」と呼ばれる第1回実力テストがありました。

英数国3科目で、各100点満点です。

 英語は100点が一人だけでした。

 数学は95点が最高点で、私でした。

 国語は95点が最高点でした。

1番のMM嬢 英100+数75+国95=合計270

私      英70+数95+国75=合計240


このテストで、生まれて初めての70点台でした。

英語でMM嬢と30点も差があったことはショックでした。国語で20点の差も同様です。

学年で1番のMM嬢にしても数学で75点はショックだったと思います。

クラスでは「初めて(数学で)0点を取った」と言う者もいました。

全員がショックを受けます。自分は勉強ができるという自惚れや自負は、吹き飛ばされます。

「そこ(底)から這い上がって来い」という意味が込められているので「谷底落とし」と呼ばれています。


入学して2カ月も経たないのに大学入試問題が出題されます。

英語は、高校入試の単語に比べて、大学入試問題では単語が飛躍的に増えます。分からない単語がありました。英語満点のMM嬢は、中2で英検1級に合格しているので、その後も英語はいつも満点でした。

数学は、入学したばかりなので、数学1からの出題でした。私は、このテストの頃、数学2Bの半分を終えていたので、95点取れました。


実力テストは、1年生3回、2年生3回ありました。

MM嬢が、合計、英語、国語で、学年の1番でした。

彼女がいくら英語ができても100点を超えられないので、自分が少しずつ得点をアップして、見かけ上の差を縮めることにしました。


MM嬢は東大文三志望でしたが、東大入試中止により

慶応大学文学部、同大学院に進学し、文学博士になりました。日本最高ランクの通訳資格保持者です。

高校同期生で、唯一尊敬している人です。