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008:品川Vタワー(東京都港区)

最近は少なくなりましたが、特に大規模の再開発によってタワーマンションが建設される際、竣工前に売り出しをするというケースが見られます。基本的には売出し側の都合が優先される形になるので、望ましくはありません。建物の様子や質感など、詳細がわからないまま、決して安い金額ではないマンションを購入する、ということになるのですから。


昔にみられたのは、建物が完成(竣工)する2-3年以上も前から、販売をしてしまう、というものでした。しかも再開発なので、どのような街になるか、完成予想図の通りになるのか、いろいろ自分自身で想像をめぐらせながら物件を選ばなければならないという、買い手にとっては非常にリスキー極まりない販売方法です。そんなの、どうせ売り切れないんだから、竣工してから買えばいいじゃないか、という人もいらっしゃるでしょう。が、しかし、です。リーマンショック以降の現代ならいざ知らず、竣工2年も前に数百戸規模のマンションが完売してしまう、ということが起こり得た時代があったのでした。


今回紹介する「品川Vタワー」も、そんな「タワーマンションバブル期」にプラニングされ、販売するや否や高倍率で即日完売、という状況を生んだ、非常に人気が高いタワーマンションです。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-品川Vタワー

品川駅といえば、いまや新幹線も停車するようになり、また、オフィスビル群もできあがり、すっかりジネス拠点としての地位を確立しました。そんなイメージに生まれ変わったのも、港南口の再開発の影響が大変大きいといえます。それまで、プリンスホテルがある高輪口のイメージが強かった品川が、港南口にアトレがオープンし、また、インターシティやグランドコモンズがオープンしたことによって、工場地帯・倉庫街というイメージから一変したと言っても過言では無いでしょう。


「品川Vタワー」は、そんなJR品川駅の港南口から徒歩6分の立地です。03年にオープンした品川グランドコモンズの一角に位置しています。駅からペデストリアンデッキで繋がっているので、駅から雨にぬれずのアプローチが可能です。山手線に雨にぬれずアプローチできるという立地条件は、希少価値が非常に高いといえます。


個人的に、高い価値を有するタワーマンションの条件として、再開発によるマンション建設と、唯一無二とも言えるような希少価値性を有しているかどうかがポイントだとこれまでも述べてきましたが、品川Vタワーもぴったり当てはまります。品川駅というターミナル性が大変高いエリアの再開発であり、グランドコモンズの一角としての一帯開発によるランドマーク感も十分です。品川グランドコモンズの一角というポジションを踏まえたうえでの設計がなされているので、マンションという存在感というよりは、まさに高層タワービルという印象が強いのが特徴ですです。その上、駅から徒歩6分というのは、ある意味ではこれ以上にないというくらい希少価値が高いでしょう。グランドコモンズの一角といっても、駅側から一番遠い場所であるため、駅前立地の騒々しさがあるわけではありません。住所でいうと北品川にも程近く、トンネルを越えると御殿山エリアにも繋がるので、むしろ閑静なエリアとも言えます。大規模な再開発によって生まれているので、植栽計画も照明計画も十分です。まさに超都心におけるタワーマンション生活を絵に描いたような条件が揃っているといえます。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-品川Vタワー

とはいえ、手放しで絶賛できるかというと、考慮すべき点は当然あります。エリアとしては閑静ですが、本物件が線路沿いに位置しており、しかも品川という巨大ターミナル沿線という点です。それこそ四六時中列車が近くで通る立地条件は、考慮しなければなりません。当然ながら、住居内は二重サッシなどで対策が取られているので、大きな心配は不要でしょうけれども。また、港南エリアを居住の地として選択し得るかどうか、ということです。これは個人の地域観に大変左右されるので、詳細の議論は避けます。しかし、少なくとも駅からのアプローチという観点だけで捉えれば、デッキで一直線ですし、オフィスビルを経由するので、夜間でも心配は少ないでしょう。


むしろ、これだけ都心にありながら、アトレに入っているクイーンズ伊勢丹やDEAN&DELUCA、またグランドコモンズ内にある飲食施設などが日常で利用できるメリットは、大変大きいのではないでしょうか。都心にあっても生活に不便、というケースが見られますが、本物件に関してはそのストレスは低そうです。


販売当初、高倍率で即完売だったというのには、それなりに理由があります。それは、再開発だからこそ起こり得た、非常に高いコストパフォーマンスにあります。販売当初は、それでも販売単価が高いという声も聞かれたかもしれませんが、今となっては破格の金額で売り出しがされていたと振り返ることが出来ます。再開発によって街が出来上がり、実際に人が住み始めて動き出してからこそ、その価値が一般の人も広く理解できるようになるわけですね。いわゆる「先見の明」があるかどうか、ということになるわけですが、竣工前の物件を購入するわけですから、やはり高いリスクを背負うことになります。竣工前の物件については、それなりに不動産に関する知識や土地勘、また未来への想像力が必要になる、ということでしょう。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-品川Vタワー

いずれにせよ、ここ最近は大規模な再開発によるタワーマンション販売も少なくなってきており、また、たとえ大規模物件であっても竣工の数年前に売り出しをする、というケースは見られなくなってきているので、よりユーザーにとってはリスクが少なくなってきている、という傾向にあるということになるでしょうか。そんな意味においても、品川Vタワーは、非常にレアで、唯一無二のマンション、ということになります。



【品川Vタワー】
○デザイン:★★★★☆(4)
○フォルム:中抜V字タワー型
○周辺との調和度:★★★★☆(4.5)


・建築主:三菱商事、東京建物、近鉄不動産、日本土地建物販売
・所在地:東京都港区港南
・竣工年:2003年6月
・階数:地上43階/地下3階
・高さ:146.8m
・総戸数:650戸
・延床面積:92,600㎡
・設計:松田平田設計事務所、大林組
・その他:品川グランドコモンズの一角



【本日のユーミンチューン】
『Man in the Moon』
アルバム「天国のドア」(1990年)に収録

天国のドア/松任谷由実
¥3,059
Amazon.co.jp

ユーミンが世の中で特に注目された時期はいくつかありますが、ある意味では絶頂期と表現しても過言ではないのは、日本で初めてダブルミリオンを記録した、アルバム『天国のドア』近辺だと思います。日本ゴールドディスク大賞も受賞したアルバムですね。年末に発売するアルバムにキャッチコピーをつけ、アルバムリリースと同タイミングで全国ツアーをスタートし、夏まで日本全国を行脚し、また冬にアルバムをキャッチコピーをつけてリリース・・・という、「ユーミンシステム」が頂点を極めている時代です。


この、いわばイケイケドンドン感と、品川の港南地区再開発がなんとなくイメージとしてリンクしました。また、アルバム『天国のドア』の中でもバブル期のにおいが感じられる曲ということで、『Man in the Moon』を本物件のチューンとして選びたいと思います。


ユーミンの曲は、比較的アップテンポというよりはバラードに近い作品が多いですが、この『Man in the Moon』はラップにも通じるアップテンポ調の曲です。これは編曲の妙にということだと思いますが、ユーミンの数多い曲の中でも、非常に印象的な曲に仕上がっています。この幅の広さが、伊達にキャリアを重ねていないというか、大物なる所以というか、ユーミンの魅力だと思います。そして、品川の港南口にそびえるマンション群の中でも、異彩を放っている「品川Vタワー」と非常にリンクしていると感じたのでありました。


めぐりめぐるチャンスからひとりひとり脱け出してく
かないかなうかなえればふかしだって本当になる
明日からも調子良く明日からも風を切って
明日からも羽振り良く明日かも そう強気に

番外編:パークマンション千鳥ヶ淵

桜が満開ですね。なんだか3月の初旬が暖かくて、下旬に寒くなって、いったいどうなってるんだろうと思いましたが、きちんと咲いてくれる桜に、何か自然の強さというか驚異を感じたりします。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-パークマンション千鳥ヶ淵

東京の桜の名所はいくつもありますが、そのうちのひとつは、何といっても千鳥ヶ淵でしょう。本日は武道館にて帝京大学グループの入学式が執り行われていたらしく、地下鉄九段下駅周辺は人でごった返していました。それにしても、この千鳥ヶ淵周辺の桜は美しいですね。花見の見物客がたくさん居るのは他と変わりませんが、とは言え落ち着いているというか、花見に相応しい場所のように思えます。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-パークマンション千鳥ヶ淵


ということで、勝手ではございますが、ちょうどカメラを新調したことでもあるし、少し趣向を変えて、たまには番外編でもお届けしてみようと思います。このブログ、タワーマンションからイメージされるユーミンの曲をのせて送っているわけですが、ユーミンの曲がマンションの姿に重なる曲だって存在するのです。それが、今回番外編としてお届けする「パークマンション千鳥ヶ淵」です。


なぜ番外編なのかというと、それは、タワーマンションではないからです。何をもってタワーマンションと定義付けるかは難しいところですが、本ブログでは少なくとも30階前後をラインとして捉えたいと思っているためです。また、いつもはマンションの紹介があって、それからユーミンチューンの紹介、という流れですが、今回はユーミンチューンを冒頭に紹介します。というわけで、初の番外編、スタートです。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-パークマンション千鳥ヶ淵

ユーミンは、オリジナルとして発表している曲がすでに350曲を超えているわけですが、それだけ数があると、いわゆる「ご当地ソング」なるものもが存在するわけですね。『中央フリーウェイ』の調布基地や府中競馬場、『海を見ていた午後』の(山手の)ドルフィンなどは、有名なところです。で、コアなユーミンファンなら、もうピンときているかもしれませんが、千鳥ヶ淵といえば、『経る時』なのです。


【本日のユーミンチューン】

『経る時』(ふるとき)

「REINCARNATION」(1983年発表)に収録

REINCARNATION/松任谷由実
¥2,500
Amazon.co.jp

二度と来ない人のことを

ずっと待ってる気がするティールーム
水路に散る桜を見に

さびれたこのホテルまで


かつで千鳥ヶ淵にあったフェヤーモントホテルが、今回取り上げる曲『経る時』の舞台とされています。非常に物静かな、でも印象的で上品なこのナンバーは、聴いているだけでいろいろな景色が目に浮かびそうですが、なるほど、千鳥ヶ淵に位置したホテルがモチーフだったからこそ、こんな印象的な曲に仕上がったとも言えるからもしれません。


残念ながら、2002年1月にホテルは閉館してしまい、その姿は見れなくなってしまいました。が、その跡地に建設されたのが、今回紹介する物件、「パークマンション千鳥ヶ淵」なのです。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-パークマンション千鳥ヶ淵


東京の中心ながら、緑あふれるこの超一等地に建設されるマンションということで、そのコンセプトも、『歴史ある地にふさわしい、日本で最高グレードのマンション。日本が誇れるマンションでありたい。』と、非常に崇高なものとして打ち出されていました。希少性を全面に打ち出した、まさにプレミアムグレードのマンションといえます。ハード・ソフトの両面で最高レベルを目指した開発ということで、免震工法の採用、居室の天井高最大3mの実現、共用部は左官職人・久住章氏をはじめとした3人の匠が手仕事により天然素材を活かした仕上がり、など、時間とともに風化しない質を追求したのだと言います(三井不動産のリリースより)。このプレミアム感は、当初売り出し時、平均価格3億円中盤と言われていますから、相当のものだと言えるでしょう。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-パークマンション千鳥ヶ淵


桜の名所として名高いこの千鳥ヶ淵にたたずむマンションとして、非常に品位高く、しかし存在感も放ちながら、フェヤーモントホテル跡地として恥じることのない物件に仕上がっていると思います。言われてみなければ、この建物がマンションだと認識するまでには時間がかかるかもしれません。花見見物のお客さんも、「こんなところに住めるなんてすごいわね」と口々にしていましたが、まさに羨望なる物件といえるでしょう。フェヤーモントホテルなき現代においても、その系譜を受け継いでこのようなマンションとして佇んでいるのは、まさに「経る時」が収録されているアルバムのタイトルではありませんが、REINCARNATIONなのかもしれません。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-パークマンション千鳥ヶ淵


【パークマンション千鳥ヶ淵】

○デザイン:★★★★☆(4)
○フォルム:低層長辺横置形
○周辺との調和度:★★★★☆(5)

・建築主:三井不動産
・所在地:東京都千代田区九段南
・竣工年:2004年6月
・階数:地上15階
・総戸数:64戸
・延床面積:16,485.14㎡
・設計・施工:鹿島建設
・意匠監修:内藤廣建築設計事務所
・その他:グッドデザイン賞受賞(2005年度)
     フェヤーモントホテルの跡地

007:東京タイムズタワー(東京都千代田区)

週末は仕事で秋葉原へ。突然ですが、秋葉原って、再開発で一気に街が変貌を遂げましたよね。ちょっと調べてみたら、東京都が計画した秋葉原地区開発計画に則った、秋葉原クロスフィールドなるプロジェクトによって再開発が推進されていたのだそうな。オフィスや高層マンション、飲食店、商業施設のみならず、産官学連携施設・情報ネットワークシステム施設など複合施設からなるIT拠点の創出、という位置づけらしい。ということで、今回お届けするのは、そんなIT拠点地帯の一角に位置するタワーマンション、東京タイムズタワー(TOKYO TIMES TOWER)です。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-TOKYO TIMES TOWER

狙ってかどうかは不明ですが、あまりマンションらしからぬネーミングは、鹿島建設によるプロジェクトからなのかもしれません。販売は三井不動産販売(現三井不動産レジデンシャル)のようですが、デザインから建築・売主が一環して鹿島となっているので、その観点からも、少し一般のマンションとは性格が異なる様子が伺えます。


ネーミングだけでなく、その外観デザインもマンションらしくありません。事情を知らなければ、オフィスビルと勘違いされている人も多いのではないでしょうか。本マンションは、商業施設が入ったオフィスビルと並んで建設されていますが、全く違和感がありません。再開発の良さって、このあたりにあるんですよね。周囲と一帯で開発されるので、溶け込んだ街の形成が可能となり、妙に浮くという「違和感」を覚えないのが良いところだと個人的には思っています。


外観デザインは、非常にシャープで、ガラスウォール面が多いのが特徴です。公開空地はそれほど多くありませんが、周囲のビルとはそれなりに距離が保たれているため、圧迫感は少ないです。一見、マンションらしからぬガラスウォールを纏ったデザインが、より圧迫感を軽減させるのでしょう。ある種、洗練された物件、という印象を受けます。このガラスウォール面は、鹿島建設の建築技術(工法)によって実現されたとされています。結果、ガラスウォール面が多くなったことで、居住室内の柱や梁から開放され、伸びやかな居住空間が確保できたといいます。こういった建築技術が、タワーマンションの進化に、そしてデザインに大きく寄与するわけですね。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-TOKYO TIMES TOWER

このことによって、非常に珍しい物件が出来上がったというわけです。ビル一棟全てが分譲マンションとなっていて、公益施設や商業施設が入っていないにも関わらず、ここまでシャープな印象を持っている、という点においてです。再開発であれば、このようなプラニングが必ずできる、というわけではありませんが、再開発だからこそ実現し得たとも言えます。


あとは、立地面をどう捉えるか、です。これは個人の主観によって、賛否両論あると思います。しかし、冷静にスペックとして捉えると、秋葉原駅から徒歩5分足らずというアクセス性は、非常に高いと評価せざるを得ません。JRも山手線・京浜東北線のみならず、総武線も使えますし、東京メトロ日比谷線や、最近開業したつくばエクスプレス(TX)も利用できるので、関東圏へのアクセスは非常に良好です。TXの開業で、さらなる街の発展も期待できます。また、住居アドレスも、台東区ではなく千代田区、というのもポイントになり得ます。再開発によって一帯が整備されているので、駅からのアプローチが良好なのも良いですね。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-TOKYO TIMES TOWER

あくまで個人的な見解ですが、本物件のような、ある程度の面積をもった地区レベルでの再開発によって生まれたタワーマンションは、相当資産性が高いと考えています。特に、最寄り駅がターミナル性の高い駅であるなら、なおさらです。何を求めるかは人それぞれですが、あくまで資産性という観点で考えた場合、唯一無二のシンボル性をどれだけ高めらるかが、最大のポイントだと思います。その意味では、TOKYO TIMES TOWERは非常にレベルが高い物件だと言えるでしょう。このようなタワーマンションが多く輩出されるといいな、と思っています。条件面からも相当厳しいのは承知の上ですが。



【東京タイムズタワー(TOKYO TIMES TOWER)】
○デザイン:★★★★☆(4)
○フォルム:垂直縦長タワー型
○周辺との調和度:★★★★☆(4)


・建築主:鹿島建設
・所在地:東京都千代田区外神田
・竣工年:2004年9月
・階数:地上40階/地下1階
・高さ:138.45m
・総戸数:319戸
・延床面積:39,496㎡
・設計:鹿島建設
・その他:グッドデザイン賞受賞(2005年度)
     秋葉原クロスフィールドの一角



【本日のユーミン・チューン】

『LOVE WARS』
アルバム「LOVE WARS」(1989年)に収録


LOVE WARS/松任谷由実

¥2,500
Amazon.co.jp
本物件TOKYO TIMES TOWERとユーミンの曲をどう結び付けるか、と考えたとき、秋葉原という土地柄、デジタル色の強い曲が合うかな、というイメージが最初に浮かびました。ちょっと曲そのものが本来放つイメージと、本物件が本質的に持つイメージに若干乖離があるのは否めないですが、それでも土地柄を含めて本物件に合っているだろう、ということで、アルバム「LOVE WARS」に収録されている『LOVE WARS』を取り上げました。

1987年にリリースされたアルバム「ダイアモンドダストが消えぬまに」から続いた純愛3部作の3作目となるアルバムのタイトルチューンでもあります。

本アルバム近辺のユーミンのサウンドは、当時の流行もあるのでしょうが、とてもデジタル感が強く、歌詞もサウンドもデコラティブな印象が強いです。中でも、この曲「LOVE WARS」はテレビゲームのエッセンスを取り入れて制作されたといわれるほど、デジタル感満載です。ちなみに、アルバムのジャケットですが、初回盤は3D仕様になっています。ジャケットですら、デコラティブな時代だったのです。

というわけで、TOKYO TIMES TOWER自体がデジタル感満載というわけではないのですが、秋葉原をITの集積地域とする象徴するプロジェクト(秋葉原クロスフィールド)の一角を担う物件を表現するにはふさわしいかな、と考えたわけです。

少し調べてみたら、最後にLPでもリリースされたアルバムとのこと。時代を感じます。アナログからデジタルに完全移行したタイミングとも捉えられるでしょうか。今や、ネットワーク上で曲がリリースされている現代からすると、LPが消滅したのと同じようにCDも消滅する日がいつ来るのだろうか、と考えさせられたりするものです。

いつか本気だったあの瞳をイメージして
あなたの中枢を打ち砕けば
闇はオーロラになる

006:ライオンズステーションタワー北越谷(埼玉県越谷市)

今回も、前回に続き23区外遠征編、です。所用で、イオンレイクタウンまで足を運ぶ機会があったので、足をのばしてみた、というわけです。話は本題からズレますが、このショッピングモールは想像を超える巨大さでした。kazeとmoriからなる2棟に分かれているのですが、それぞれがきちんと大きいので、突如大きなショッピングモールが2つ連なってできたと言う方が適切なくらいです。どれくらい大きいかというと、kazeとmoriをつなぐシャトルバスが運行されているくらいなのですから。(ちなみに商業施設面積は21万㎡で店舗数は560を超え、船橋のららぽーとを抜いて日本一のショッピングセンターとのこと)

イオンレイクタウンのHPはこちら


と、少し話が逸れましたが、そんな巨大なイオンショッピングモールが存在する同市(埼玉県越谷市)に聳えるタワーマンションを今回はピックアップします。「ライオンズステーションタワー北越谷」は、東武伊勢崎線北越谷駅徒歩1分という好立地の物件です。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-ライオンズタワー北越谷


前回紹介した「グランタワー調布国領」もそうでしたが、今回の「ライオンズステーションタワー北越谷」も、「パルテきたこし」という名称で、市の公益施設(男女共同参画支援センター・保育ステーション)と、商業施設や医療施設が併設されています。商業施設は、東急ストアやドトール・100円ショップなど、日常生活でよく使われそうなお店が入っています。


それにしても、この越谷近郊には全くゆかりがこれまでありませんでしたが、これほど人が多いとは思いませんでした。本物件の沿線とは異なりますが、越谷レイクタウンがあるJR武蔵野線は休日にも関わらず、通勤時間帯か?と思うほど人がたくさん乗車していますし、学生や子供連れ、お年寄りなど世代の幅も広いように見受けられました。確かに、東京都内から1時間圏内で、近場に巨大なショッピングモールがあるとなれば、たくさんの人が居住するにも頷けます。


物件そのものとしては、至って普通、という表現しかできません。タワーデザインとしても、非常にオーソドックスな仕上がりとなっています。もともと、ライオンズマンションは質実剛健と言いますか、ある種一定のパフォーマンスを発揮することでそのブランドを拡げているとも言えますが、本物件にもきちんと反映されている、と表現した方が適切に思えました。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-ライオンズタワー北越谷


タワーマンションマニアとして残念なのは、外から見たコンクリート面積が多い、ということでしょうか。つまり、ガラス面が少ない=マンションからの眺望はあまり望めない、ということを意味します。多くの場合、角住戸だけでも一面を窓にして、特に高層フロアからの眺望が楽しめるようなプラニングにしますが、本物件にはそういった工夫は見られません。これは、外から観たデザインにも関わってくることです。ただでさえ高層マンションは圧迫感が高くなりますが、外から観られるガラス面が少なくほど、その圧迫感が強まることになるからです。


しかし、反対に捉えると、本物件は超都心に存在するマンションではないので、そこまで眺望を期待しているわけではない、という考え方もあります。少なくともベランダ越しには、伸びやかな景色は楽しめるでしょうし、街自体に大きな建物が無ければ、敢えてガラス面を増やす必要も無いということかもしれません。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-ライオンズタワー北越谷


少なくとも、駅徒歩1分の好立地と、商業・共益施設が併設されている好条件からも、この近郊のランドマークとしての存在は確かです。また、高層タワーマンションが近郊に多くないことも、その地位をより高めることでしょう。イオンレイクタウンや、新三郷に出来たららぽーとやIKEAに代表される商業施設が、近場にどんどん増えているという面を考えると、将来性はもしかすると高いのかもしれません。


【ライオンズステーションタワー北越谷】
○デザイン:★★☆☆☆(2.5)
○フォルム:垂直縦長タワー型
○周辺との調和度:★★★☆☆(3)


・建築主:大京、越谷駅東口A地区市街地再開発組合
・所在地:埼玉県越谷市大沢
・竣工年:2001年5月
・階数:地上28階/地下1階
・高さ:98.91m
・総戸数:217戸
・延床面積:39,388.77㎡(施設全体)
・設計:タカハ都市科学研究所
・その他:
 「パルテきたこし」と呼ばれ、男女共同参画支援センターなど公益施設が併設
 東急ストアやドトールなど商業施設も併設


【本日のユーミン・チューン】
『Song for Bride』
「acacia(アケイシャ)」(2001年)に収録

acacia(アケイシャ)/松任谷由実
¥3,059
Amazon.co.jp

前回に引き続き、乱暴ですが、本物件が竣工された2001年にリリースされたアルバム「acacia」からの選曲としました。何せこの近郊の土地勘が無いこともあり、こういう乱暴な指針が無いと、どうしても曲選びに光明を見出せないのです・・・。


理由も、残念ながら前回に同じくで、アルバム「acacia」の中に確かに存在するのだけれど、この曲だけを敢えて取り上げて聴こうとは思わない筆者のスタンスと、今回取り上げた物件の位置関係が当てはまったからに他なりません。


もう少しだけ印象の話をすると、2001年という比較的ユーミンの中では新しい部類の入る曲になりますが、どこか懐かしい雰囲気が漂うというか、悪く言うと垢抜けないというか、そんなイメージを勝手に筆者は持っています。それなりに歴史があるであろう北越谷に、タワーマンションとして立地する本物件の立ち位置が似ているように感じたということでもあります。


そういえば、この曲が収録されているアルバム「acacia」のリリースにあわせて、全国ツアーが展開されていて、大阪城ホールの公演を観た記憶があります。当時、大分県に住んでいましたが、飛行機で伊丹に向かい、空港からタクシーで飛ばして城ホールまで駆け込んだことをふと思い出しました。少し調べてみたら、このツアーはアリーナツアーだったようで、公演箇所は比較的限られていたようです。思い出しましたが、その昔ユーミンって毎年末にアルバムをリリースして、アルバムと連動したツアーを全国巡業するっていうのが、一つのスタイルでしたっけ。そして、そのツアーが、1年ごとにアリーナツアーとホールツアーを組み合わせるという、言ってしまえば「システム」を作り上げていたなあ、と今更ながら思い出しました。いやはや、今となっては、もはや懐かしいお話ですね。

005:グランタワー調布国領ル・パサージュ(東京都調布市)

今回は、初の23区外遠征です。調布に所用があったので寄ってみた、というわけです。最近京王線に乗っていて、調布駅近郊に、駅直結のタワーマンションらしきものがあったな・・・と気になっていたのでした。この機会に、、と思い探してみると、国領駅徒歩1分のところに、今回紹介する物件、グランタワー調布国領があります。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-グランタワー調布国領

それにしても蛇足ですが、急行や快速が止まらない駅は大変ですね。普通電車の到着に相当時間を要してしまいました。また、「開かずの踏み切り」状態も深刻だろうと想像します。とにかく踏み切りが開いている時間が短すぎる!特急にはじまり急行や快速、普通などあらゆる種類の電車が通過するためです。申し訳程度に、南北(東西?)をつなぐ自由通路のようなものがかけられていましたが、なるほど、こういう問題を解消するために高架化工事が進められているのか、と今更ながら納得しました。(調べてみると、2012年度に高架化となる見込みなのだそう)


そもそも論に振り返ってみると、なぜ調布駅ではなく国領駅に高層タワーマンションがあるのか、個人的には不思議に思いました。まあ、駅前の再開発計画とともに進められたのでしょうが、この立地に高層のマンションを建設しなければならなかった理由がこれと言って見つけられませんでした。


しかし、だからゆえともいえますが、このあたり近郊のランドマーク的存在になっているのは確かです。そもそも高層建築物が少ないエリアですから、街のシンボルになっているといっても過言ではありません。調布市の市民プラザが併設されており、「コクティ」と呼ばれているようです。公共施設のみならず、24時間営業の西友やガスト、和民など商業施設も入居しており、最寄り駅近郊在住のファミリーにとっても利用頻度が高そうです。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-グランタワー調布国領

タワーデザインとしては、いたってシンプルです。ライトブラウンをベースにまとめられており、流行に左右されないデザインに仕上がっています。敢えて言うと、特筆すべき特徴が見受けられない、とも言えます。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-グランタワー調布国領


タワーマンションに何を求めるかは人ぞれぞれでしょうが、ある程度、特徴となるものを備えていないと、タワーマンションではない物件との差別化は難しいのではないかと思いました。立地・デザイン・マンション内の公共設備・ブランド(ディベロッパー)・規模感・眺望・ランドマーク感など、いろいろな要素が挙げられますが、これらを制約条件の中でいかに仕立て上げられるか、という非常に難しい匙加減で、そのタワーが羨望の的となるかどうかが左右されるのだと改めて勉強させられました。


【グランタワー調布国領ル・パサージュ】
○デザイン:★★☆☆☆(2.5)
○フォルム:垂直縦長タワー型
○周辺との調和度:★★☆☆☆(2.5)


・建築主:国領駅北地区市街地再開発組合
 (売主:日本綜合地所)
・所在地:東京都調布市国領町
・竣工年:2004年9月
・階数:地上34階/地下2階
・高さ:118.25m
・総戸数:285戸
・延床面積:45,384.85㎡(施設全体)
・設計:久米設計
・その他:
 「コクティ」と呼ばれ、調布市市民プラザなど公共施設が併設
 1-2階に24時間営業の西友やガストなど商業施設も併設

【本日のユーミン・チューン】

『灯りをさがして』

「VIVA!6×7」(2004年)に収録

VIVA! 6X7/松任谷由実
¥3,059
Amazon.co.jp

曲選びは非常に悩みましたが、土地勘があまり無いこともあり、乱暴ですが本物件が竣工された年に発表されたアルバムから選曲することにしました。2000年以降のユーミンのアルバムは、セールス数勝負というよりは各作品に込められた想いやテーマ性がより強いものとなっていますが、04年に発表されたこのアルバムは、シングルカットされた曲が1つも無いという、90年代後半からのユーミンのアルバム中でも特異な位置づけだと個人的には捉えています。(いくつかの曲は、CMや映画でのタイアップソングとして起用されているものの、シングルカットはされなかったようです)


今回セレクトした『灯りをさがして』は、その中でもバラード調のナンバーで、特に映画やCMでのタイアップされなかったという意味で、なぜか今回取り上げた物件とリンクしてしまいました。


つまり、この物件を見に行きたい!という能動的な行動によるものではなく、目的地周辺にある物件だから押さえておこう、というどちらかといえば受動的なモチベーションで選択した物件という位置づけと、この曲を聴きたい!という能動的な選曲ではなく、このアルバムに入っているからこそ出会った曲、という位置づけが、僕の中でリンクした、ということなんですよね。敢えて言葉で表そうとすると。


いや、こういう積極的に聴かない曲が無いとアルバムとしてはつまらないし、この曲はこの曲で味があると思うんです。でも、この曲が収録されているアルバムを思い出したとしても、この曲だけを取り出して聴いてみたいとは思いつかない、というポジションなんです。わかってもらえるでしょうかねえ、この感覚。決して貶しているというわけではないんですけどね、決して。


ひとりで歩いていた いつのまにか

きっとあなたは先で待ってると

分岐点も見ず

人は耐えきれない痛みを与えられはしないの

004:パークタワー品川ベイワード(東京都港区)

今日も、前回に引き続き湾岸エリアからのピックアップです。今から4-5年前、タワーマンションブーム旋風が巻き起こっていた頃、注目エリアの一つだったのが、JR品川駅の港南口に広がる港区港南エリアでした。


港南エリアが一気に開発された当初、JR山手線の品川駅~田町駅間で外側をぼんやり眺めていたら、何やら高い建物が次々と林立している風景は、個人的には非常に印象的でした。あれよあれよという間に30~40階建ての超高層建築物がいくつもできていくわけですから。ある意味では建築技術の素晴らしさを想い、もう一方ではあまりに短期間に出来上がるという事実を薄気味悪くも思ったことを今でも思い出します。


そんな港南エリアで、最も芝浦に近い場所に位置するタワーマンションが、今回ご紹介する「パークタワー品川ベイワード」です。先ほどチラリと触れたように、JR山手線の品川~田町間外側に見られるタワーマンション群の中でも、ちょうど品川駅と田町駅の中間的な場所に位置しているのがわかります。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~


JR品川駅港南口から徒歩12分に立地する本物件は、高浜運河に沿って建てられており、上質で落ち着いた雰囲気であるのが特徴です。総戸数も325戸と、港南エリアのマンションの中では中規模で、程よいバランスがとられた物件だといえます。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~


せっかく三井不動産の物件の紹介なので、少しブランドについて触れてみましょう。実は、各マンションの名前にはディベロッパー各社によるブランド名が冠していることが多く、その名前からある程度、クオリティがわかるようになっています。三井不動産が手がけるマンションは、主に「パーク○○」というパークブランドで展開されていますが、本物件は「パークタワー」ブランドに位置づけられています。そういえば、本ブログ第1回目で取り上げた「パークタワー青山」も、第2回目の「パークタワー目黒」もパークタワーブランドでした。

三井不動産:パークタワーの紹介


ということで本物件はパークタワーらしく、三井純氏によるデザインです。アースカラーを基調としたデザインで、なるほど三井のタワーマンションらしい仕上がりとなっています。奇を衒わない上質なデザインは万人に受け入れられることでしょう。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~


しかし敢えてウィークポイントとして挙げるとすると、華美に欠ける物件と言えるかもしれません。港南に林立タワーマンションの中では、中規模であり、目を見張る豪華設備があるわけでもありません。機会があれば紹介したいと思ってますが、港南エリアには1,000戸を超える超巨大物件があったりする中、特筆すべきポイントが無いとも言えます。


結局は、マンションに何を求めるか、によるのだと思いますが、港南エリアに三井のパークタワーがきちんと存在している、ということが本物件の全てではないかと考えました。つまり、港南エリアにも、三井不動産が提供するタワーマンションとして、一定のクオリティが担保されている物件があるんだよ、ということなのです。これは、三井の三井らしい戦略とも言えます。ブランドをある一定に統一させながら、各エリアで求められるプラニングをしているように思えます。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~


これは、本物件を貶しているわけでは決してありません。むしろ賞賛しているに近く、三井のストイックさにある種、感銘を受けるといったところでしょうか。


【パークタワー品川ベイサイド】
○デザイン:★★★☆☆(3.5)
○フォルム:垂直縦長タワー型
○周辺との調和度:★★★★☆(4)


・建築主:三井不動産
・所在地:東京都港区港南
・竣工年:2006年1月下旬
・階数:地上32階/地下2階
・高さ:112.0m
・総戸数:325戸
・延床面積:43,701.53㎡
・設計:三井住友建築
・その他:
 デザイン監修は、三井純氏
 1階にコンビニam/pmがテナントとして入居
 グッドデザイン賞受賞(2006年)


【本日のユーミンチューン】
「TUXEDO RAIN」
アルバム:ダイアモンドダストが消えぬまに(1987年)に収録

ダイアモンドダストが消えぬまに/松任谷由実/松任谷由実
¥2,500
Amazon.co.jp

今回の曲選びも相当迷いましたが、本物件の所在地である湾岸エリアの「港区港南」を考えたとき、ある種バブルの勢いとリンクするものがあると考えました。ユーミンのアルバムで、バブル期を象徴するものはいくつかありますが、ユーミン黄金期といえる、いわゆる「純愛3部作」の1作品目にあたる『ダイアモンドダストが消えぬまに』から曲を選ぼうと思いました。


物件紹介にも記しましたが、「パークタワー品川ベイワード」は派手すぎず三井不動産らしい王道感がある上質な佇まいだと考えると、『TUXEDO RAIN』がヒットした、というわけです。


港区港南をどう捉えるかがポイントだと思いましたが、いわゆる倉庫街という旧来のイメージとするよりも、その倉庫街が大規模な再開発で、まるでバブルの再来のように急激に変貌を遂げた点に視点を持ちました。


しかし、これまでの街が無くなった訳ではなく、新旧織り交ざっている様子が印象的です。その意味で、華やかなアルバムの中でリッチながらもどこか儚げなサウンドで構成されている『TUXEDO RAIN』は、ある意味でぴったりと言えるでしょう。


調べてみると、当時(1988年)の第一生命のCMソングだったのだといいます。なるほど、本物件が醸す王道感ともリンクするわけです。蛇足ですが、今年2010年、第一生命の株式会社化にあわせ、ユーミンがグループソングを制作すると発表になっていましたっけ。

第一生命のニュースリリース


ただゆっくりと ただひっそりと
目を上げてすすんでゆく
やるせなく でも誇らしく
誰も来ないセレモニー

003:タワーズ台場(東京都港区)

今回は、ある意味で唯一無二な物件の紹介です。フジテレビやアクアシティ、最近はヴィーナスフォートなどでおなじみのお台場に唯一存在する分譲タワーマンション、タワーズ台場です。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~

えっ、お台場には、海岸公園沿いに昔からいくつか高層マンション無かったっけ・・・という人も多いと思います。確かにお台場には「シーリアお台場」などいくつかマンションはあるのですが、それらはURなどの賃貸マンションなんですね。


実は、お台場がある臨海副都心エリアは、フジテレビなどでおなじみの「台場地区」を筆頭に、「青海地区」「有明南地区」「有明北地区」の4つのエリアから成り立っています。臨海副都心エリアは、東京都が中心となって計画的に街開発がすすめられており、「台場地区」には分譲マンションはこれ以上建設されないと言われています。つまり、台場地区に唯一存在する分譲タワーマンションは、今回紹介する「タワーズ台場」だけ、ということになります。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~


ゆりかもめ「お台場海浜公園」から徒歩2分という好立地に聳えるツインタワーは、お台場地区のシンボル的存在で、湾岸エリアへの居住を考える人にとっては、候補にのぼりやすい物件かもしれません。1階にはスーパーやコンビニがあり、駅から徒歩2分、お台場で唯一、ということから、中古市場でも安定して取引されているようです。


本物件が魅力的なのは、大規模な高層タワーマンションが持ち合わせるべき条件を、きちんと揃えられているということになるのではないでしょうか。ワインレッドを貴重とした洗練された外観デザイン、またその存在をより際立たせるツインタワー設計、スーパーやコンビニ併設の公共施設の充実、最寄り駅まで徒歩2分の好立地、とザッと挙げることができます。また、夜に輝く王冠型のティアラデザインは、お台場のシンボルとして一層の存在感を引き出しているといえるでしょう。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~-towers-daiba


ただ、本質的な話をすると、唯一の特徴であるお台場という立地をどう捉えるかによって、本物件の評価は大きく分かれることもまた事実でしょう。特にゆりかもめで新橋方面からのアクセスを考えた場合、日常でレインボーブリッジを渡るということが受け入れられるかどうか、です。通勤などの物理的な条件に結構左右されると言えるでしょう。ただ、スーパーやコンビニがマンションに併設されていたり、飲食施設を含めて身近にいろいろな商業施設があるのもこれまた事実なので、生活に不便ということはそんなになさそうです。むしろ、ゆりかもめの延伸やりんかい線によるJR接続など交通アクセスの利便性が高まっていることを考えると、砂浜がある「海」に近いこととシンボル性、またデザイン面を含めたそのクオリティを考えると、やはり人気が高いということも頷けるのであります。


【タワーズ台場】
○デザイン:★★★★☆(4)
○フォルム:垂直縦長ツインタワー型(頂上はティアラ)
○周辺との調和度:★★★★☆(4)


・建築主:オリックス・リアルエステート、東京建物、阪急不動産
・所在地:東京都港区台場

・竣工年:2006年5月下旬
・階数:地上33階/地下1階(WEST・EASTとも)
・高さ:122.32m(WEST・EASTとも)
・総戸数:全体で525戸
・延床面積:75,956.11㎡(施設全体の面積で容積対象外面積25,217.671㎡含む)
・設計:浅井謙建築研究所



【本日のユーミンチューン】
「人魚になりたい」
アルバム:SURF&SNOW(1980年)に収録


SURF&SNOW/松任谷由実

¥2,500
Amazon.co.jp

今回も選曲は相当悩みました。お台場という位置づけと、唯一無二という存在をどう折り合いつけるか。一般的に想像されるお台場のイメージは、どちらかといえば非日常、エンターテイメントな存在だと考えました。また、「タワーズ台場」の分譲当時、TVCMが流れていたのですが、そのモチーフが「人魚」でした。非日常で人魚、といえば、この曲しか無いでしょう、ということで、今回は『人魚になりたい』を選んでみました。


「恋人がサンタクロース」や「サーフ天国、スキー天国」など、映画「私をスキーに連れてって」で有名な、「SURF&SNOW」に収録されています。今回は正直、『人魚になりたい』の歌詞と、「タワーズ台場」との繋がりは少ないといわざるを得ません。どちらかというと、サウンドから想起させられる世界観とのマッチングです。


あえて論理的に展開をしようとすると、海やスキーでのリゾートという当時新しいライフスタイルの提案をした本アルバムの位置づけと、お台場という一種のリゾート的な場所への定住ということを提案している「タワーズ台場」の位置づけがフラッシュバックし、人魚というキーワードでヒットした、ということになるでしょうか。


しかし、逆説的ですが、『人魚になりたい』を他のタワーマンションに当てはめてみようとすると、しっくり来なさそう、ということを考えると、今回の物件に合っているということにもなるのかなあ、と。


ちなみに、1999年にロシアのサーカス&シンクロチームとコラボレーションした全国ツアー「YUMING SPECTACLE SHANGRILA」で、この曲が取り上げられていました。ステージセンターに特設されたプールで、ロシアのシンクロチームが手持ちの噴水を持って演技をしていたのが、とても幻想的だったのを良く覚えています。早いもので、あれから10年以上も経ったということになるんですね。いやはや、時が過ぎ行くのは早いもので、とても感慨深いですねえ。。。


目を閉じて 寄りそって
ステップしても もう遠い二人
ほどく指先が 夢であって欲しいの

002:パークタワー目黒(東京都品川区)

ちゃんと廻れるだろうか・・・と不安いっぱいに、週1ペースでタワーマンションを巡ろう!と決めたものの、意外と廻りたいと思うマンションは多く、楽しみながら2回目のセレクションを迎えました。


栄えある1回目は王道中の王道、といった感じだったので、ちょっとパンチがあるマンションにしたいな、、、ということで、今回は「パークタワー目黒」をご紹介します。


目黒近辺に行くことが多い人なら、いつの間にか突如できたこのビルの存在を知っている人も多いかもしれませんが、これがハッキリと分譲のタワーマンションだと認識している人は意外と少ないかもしれません。そう、JR目黒駅から徒歩数秒で目黒通りに出ると、ででーん!と構えるこのビルが、「パークタワー目黒」です。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~

正しくは、施設全体を「目黒ヒルトップウォーク」と言うらしく、ビルの1~5階賃貸のオフィス・店舗となっているらしい。確かに1階は三井住友銀行になっていて、三井のリハウスのロゴもビルの外から見えます。正しくjは、このビルの6階以上がマンションである「パークタワー目黒」ということになるようです。そう、これがマンションらしからぬ雰囲気を醸し出す一因なんですね。


もう一つ、このマンションがマンションらしからぬ様相となっているのは、あまりにも公開空地が少ないこと。敷地面積に対して建築面積の比率が高いので、より商業ビルっぽい雰囲気が出ているのです。


建築デザインは、三井不動産のニュースリリースによると、中園正樹氏(松田平田設計)が手がけたとのこと。松田平田設計といえば、羽田空港第2旅客ターミナルや横浜ベイシェラトンなどのデザインを担当したことでも知られていますが、なるほど、やはり分譲マンションというより、ホテルや商業ビル関係のデザインの方が実績は多そうです。


タワー・サイド・メモリー ~タワーマンションをかけるマニア~


このマンションの魅力は、何ともいってもJR目黒駅に徒歩1分という、これ以上無いと言っても過言ではない立地条件でしょう。山手線でも北側や、JR沿線でも都心から離れた場所には駅直結を謳うマンションも少なくありませんが、目黒駅から徒歩1分というのが最大の魅力です。


マンションデザインという意味では、良い意味でマンションらしからぬ、立地条件を弁えた周囲と調和するデザインに仕上げられている点は好感が持てます。まさに都心に住まうにふさわしい、洗練され落ち着いた雰囲気は、都心のタワーマンションに住みたいと思う人には人気だと思われます。


強いて言うと、デザイン面で特筆すべき特徴が無いのが玉に瑕とも言えなくありません。最大の立地条件であるにも関わらず、デザインに特徴が無いため、人々の印象に残りにくい、ということでしょうか。冒頭に、このマンションの存在を知っている人は意外に少ないのでは、と紹介したのは、まさにこれが要因のひとつでしょう。


と何だかんだ言いましたが、本マンションは分譲戸数でいうと202戸しかなく、マンションらしからぬ風貌と目黒駅まで徒歩1分という条件立地から、間違いなくヴィンテージマンションの一角を担っていると言えるでしょう。あえて言うなら、マンション周辺の公開空地に余裕があり、専用の庭っぽいものがもう少し広ければ、さらに羨望のマンションであったのでは、と考えると、ちょっと残念な気もします。


【パークタワー目黒】

○デザイン:★★★☆☆(3.5)

○フォルム:垂直縦長型

○周辺との調和度:★★★★☆(4)


・建築主:三井不動産レジデンシャル、室町殖産、室町クリエイト

・所在地:東京都品川区上大崎
・竣工年:2007年9月下旬
・階数:地上28階/地下3階

・高さ:115.0m

・総戸数:202戸

・延床面積:25,214.79m²
・設計:松田平田設計
・その他情報:施設全体の名称は「目黒ヒルトップウォーク」


【今日のユーミンチューン】

「ピカデリー・サーカス」

アルバム:そしてもう一度夢見るだろう(2009年)に収録


そしてもう一度夢見るだろう (AND I WILL DREAM AGAIN.)/松任谷由実

¥3,000
Amazon.co.jp

ユーミンの曲にどうなぞらえるか、これは大変な作業だということに痛感させられています。どの面でマンションとシンクロさせるのか、という点がいろいろと設定できるからです。曲の雰囲気もそうですし、歌詞もしかり。でも、膨大にあるユーミンの曲でタワーマンションをなぞらえるのですから、取り上げるタワーマンションの位置づけと同じような位置づけのユーミンの曲をセレクトしようかな、と考えるに至りました。


ということで、09年に発表された最新のアルバム「そしてもう一度夢見るだろう」に収録されている「ピカデリー・サーカス」を今回は取り上げてみました。


ユーミンが最近アルバムを出していたことすら「あれ?そうだっけ」と思われるのと、目黒という立地にあっても意外と知られない『パークタワー目黒』が不意にリンクしてしまったのです。しかし、曲は、アルバムのオープニングチューンだけあって、とても印象的でしっかりとした曲です。曲のタイトルにある「ピカデリー・サーカス」は、ロンドンにある広場の名前なのだとか。09年発表の曲なのに、どこか懐かしい雰囲気が感じられる、しかし洗練されたサウンドです。どこがサビなのか、どれがAメロかBメロか、そんなこともうやむやになってしまうような不思議な曲でもあります。個人的には、ここ00年代でのユーミンのアルバムの中で、相当好きな部類に入る曲だったりします、実は。


はじめてこの場所に来たときの

何も怖く無い自分のように

誰もまだ知らぬ歌と

雨に灯りだす街の灯と

そして もう一度夢見るだろう

001:青山パークタワー(東京都渋谷区)


タワー・サイド・メモリー-青山パークタワー


最初に取り上げるタワーマンションをどこにするか。これは相当悩みました。


一番高いタワーマンション、一番古いタワーマンション、一番一般に知られているタワーマンション、一番戸数が多いタワーマンション・・・。切り口はいくらでもあります。


でも、今回はシンプルに考えて、「まず自分が住んでみたいと頭に思い浮かぶ素敵なタワーマンション」と置き換えてみました。


不動産業界で、いわゆる「3A」と呼ばれる地域、すなわち青山・赤坂・麻布の中でも、青山エリアでひときわ目立ちランドマーク的な存在となっているのが、今回取り上げる「青山パークタワー」です。JR渋谷駅から徒歩数分とは思えない静寂な場所に、ひっそりと、しかし確かな存在感で、「青山パークタワー」は佇んでいます。


素敵だと思うタワーマンションに必要な要件といえば、、、

・希少性

・立地

・規模感

・外観デザイン

・共有施設の充実さ

などいくつか挙げられますが、これらパッと浮かぶ要件がバランス良く揃っているのが、「青山パークタワー」だと思います。


都心のど真ん中にも関わらず、公開空地がゆったりと設けられ、緑が多く配されたいわば専用の庭が確保されたり、住民専用のテラスが設けられていたりと、まさにザッツ・タワーマンションと呼ぶに相応しいでしょう。


また、三井不動産のタワーマンションでは起用されることが多い三井純氏らしいデザインも、大きな特徴です。華美過ぎず、しかし、しっかりと主張するデザイン・色づかいは、奇を衒わず王道で多くの人に受け入れられることでしょう。基本的にはアースカラーで統一されたデザインは、陽のあたる角度によって、表情を変えるのが魅力的です。同じデザインでも、見る時間によって雰囲気が変わる楽しみがあるからです。また、タワーの頂上が、ティアラ(王冠)型なのは賛否両論あるでしょうが、夜のライトアップを見ると、王道としての風格を醸し出していると思います。


タワー・サイド・メモリー


敷地内にマンション専用のガードマンによる警備が施されているのも、大規模タワーマンションとしての風格を一段を高めていると考えて良いでしょう。閑静な住宅街の一角に佇むがゆえに、こういった配慮がなされているのが、より唯一無二の存在に押し上げている要因の一つです。


やはり、訪れてみてもなお・・・いや、訪れてより一層、自分が住むとしたらココ、という意識が高まった今回のタワーマンション探訪でございました。


【青山パークタワー】

○デザイン:★★★★☆(4.0)

○フォルム:垂直縦長型(頂上はティアラ)

○周辺との調和度:★★★★☆(4.5)


・建築主:三井不動産 住友商事 三井物産 オリックス・リアルエステート

・所在地:東京都渋谷区渋谷
・竣工年:2003年
・階数:地上34階/地下2階

・高さ:113.6m

・総戸数:314戸

・延床面積:53,213.79m²
・設計:

 デザインアーキテクト/光井純&アソシエーツ建築設計事務所
 建築/三井住友建設(株)
 植栽計画/相馬ランドスケープ
 照明計画/イリス・アソシエイツ
・その他情報:グッドデザイン賞(2003年)


【今日のユーミンチューン】

「Happy Birthday to You ~ ヴィーナスの誕生」

アルバム:DAWN PURPLE(1991年)に収録

DAWN PURPLE/松任谷由実
¥3,059
Amazon.co.jp

記念すべき1発目のマンションに相応しい曲として何を挙げるか---マンションの選択と同様、相当悩みましたが、本ブログの幕開けという意味と、今回取り上げた「青山パークタワー」が高層タワーマンションの新しい幕開けとなるエポックメイキング的な存在ということを踏まえて、この曲にしてみました。イントロの響きと、サビのサウンド&歌詞が特に合っているように思います。


サウンドとしては、アルバムのオープニングチューンらしくアップテンポで、久保田利伸がバックコーラスで参加するというコラボが印象的です。ロシアのサーカス&シンクロチームとの共演で実施された07年の全国ツアー(SHANGRIRAIII)でも、2曲目に、実質ショーの幕開けの曲として起用されていました。


前へ前へ前へ進むのよ 勇気出して

あなただけの歴史切り拓く

Happy Birthday to You

ブログ、はじめました。

これを読んで下さっている皆さん、はじめまして。buriと申します。

mixiもtwitterもこれだけ流行っている昨今、今更ながらですが、地味にブログをはじめようと思い、ようやく重い腰を上げました。どっこらしょっと。


このブログは、建築、そして高層ビルの中でもタワーマンション(の外観)にグッと来ちゃう都内在住のオトコが、首都圏を中心とするタワーマンションを、マニアックな視点でお送りするという、一風変わったブログを目指します。


どのあたりがマニアックなのかと言いますと、

・建物の内部についてどうのこうの評価するものではない

・あくまで建物の外観を中心に語っていく

・そして、そのタワーマンションのイメージを、350曲はゆうに超えるユーミンの曲になぞらえる

というところでしょうか。


基本的には週1ペースで、気ままにお送りしたいと思います。


ま、あくまで社会人のオトコが気まぐれで始めたブログなので、どんな風になるか当の本人も全く見当ついていません。そんなブログではありますが、もし、タワーマンション好きか、ユーミンファンの方がいらっしゃっれば、暇つぶしにでもお付き合い頂ければ、これ幸いでございます。


ちなみに筆者は映画・舞台・テレビや本などのエンタメ、もしくはグルメにも興味があるため、ちょくちょく脱線することもあるかと思います。あ、むしろそっちがメインのブログに見えないように、本腰入れてマンション巡りしなきゃ・・・。(苦笑)


てな誓いを立てつつ、兎にも角にもスタートさせてみたいと思います!ということで、はじまりはじまり~~~!!


【今日のユーミンチューン】

「タワー・サイド・メモリー」

アルバム:昨晩お会いしましょう(1981年)に収録

昨晩お会いしましょう/松任谷由実
¥2,500
Amazon.co.jp

今日はマンション紹介ではありませんが、初っ端のスタートということもあるので、このブログのタイトルにした「タワー・サイド・メモリー」です。タイトル名とジャケットが印象的なアルバム『昨晩お会いしましょう』の1曲目となっているのが、この曲です。1981年という筆者が生まれた年にリリースされたアルバムですが、そこで描かれている世界観は、決して30年前のものとは思えないくらい生き生きとしています。


この曲は「神戸」がテーマですが、おそらくは、いわゆる「都会」を意識して作られたのだと思います。今回、高層マンションをテーマにしたブログにしましたが、いわゆる現代における「都会」の一部として捉えたときに、この曲が浮かびました。ユーミンの曲には、もっともっと都会っぽい曲もありますが、このブログのタイトルチューン的に位置づける意味では、これくらいの温度感が一番良いのでは、と思いまして。


霧雨に誘われてタワーサイドに出れば

最終モノレールが東の空を流れ

あの娘は今も忘れないの

初めてここでキスした日