一昔前の受験生達の間で最も信じられていたのが
『四当五落』。
四時間しか寝ずに勉強した者は志望校に合格し、
五時間寝た者は落ちると言われていた時代があった。
昔の日本では睡眠時間を削ってまで頑張る、というような
“眠らないこと”を美徳とし、
「睡眠」を取ることをあまり重要視していなかった為。
しかし時代は変わり、短すぎる睡眠時間は、健康に悪いし
今や深夜に勉強する事は生理的にも損なのだと判明。
スグルは中学受験の塾に通っている時、
小学生にして
塾の帰りは１１時になる事もあり
この頃の彼は極めて体調を崩しやすく、
今思えばここからもう
結果は見えていた。
睡眠不足は心にも影響を与え、
健康な人の眠りを剥奪すると
学習が妨害されるばかりではなく、
ネガテイブ指向に陥りやすくなる。
睡眠を十分にとる事は、
集中力を維持するためにも大切。
翌日が眠くなってしまっては授業を聞くにせよ
勉強するにせよ能率も必ず落ちる。
そもそも勉強というのは時間ではなく、
量が増えないと意味がない。
効率的な勉強をするには
寝る前その日にやった事の復習を、
翌朝は前日やったことの確認をするのが
理に適った勉強法。
朝早く目を覚ます習慣をつけておけば、
授業の始まるころには完全に眠気は覚めていて
何よりも、本番の試験は午前中なのだから、
その三時間前に起きておく事は理想。
また睡眠は集中力だけではなく、
メンタル面でも効果大。
アメリカの著名な精神科医は
「人間は眠る事で前日までのことを忘れることができ
精神病にならないですむ。」
些細な悩みは寝る事で軽減するとまで。
睡眠不足にはどれほどの弊害があるかは以下。
１．身長が伸びない
これは成長期の子供に当てはまること。
成長期の子供は日々、
成長ホルモンの活発な分泌によって背が伸びる。
しかし、睡眠時間が不足すると、
成長ホルモンが分泌されるチャンスも減ってしまうため、
身長が伸びにくくなる。
特に成長期には出来る限り
睡眠を多く取るようにしたほうが良い。
２．疲れが取れない
睡眠時に分泌される成長ホルモンには、
運動や労働、怪我などで疲労・破損した
体組織を修復・再生する働きがある。
睡眠を取ると疲れが取れるのは、
睡眠中に成長ホルモンが
体のメンテナンスをしてくれているから。
睡眠が不足すると、体が十分にメンテナンス出来ないので、
疲れが取れない状態になる。
３．病気への抵抗力が下がる
成長ホルモンは、体組織の修復・再生をする働きがあるため、
体を修復し、体力を回復させることで、
同時に体の病気への抵抗力・免疫力を高める働きがある。
睡眠不足が続くと、病気への抵抗力・免疫力が下がり、
風邪を引きやすくなったり、
生活習慣病にかかりやすくなったりする。
４．肌の老化
成長ホルモンは、
体の様々な組織の修復・再生をする働きがあるが、
肌もその一つ。
成長ホルモンは、睡眠中に肌の新陳代謝を活発化させたり、
血行を良くして肌の老廃物を取り除いたりしてくれるため、
美肌の維持、シミやシワの防止には欠かせない。
睡眠不足や生活習慣が乱れると、成長ホルモンの分泌が減り、
肌荒れなどの原因にも。
規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠時間を確保。
５．脂肪の増加・太りやすくなる
太りやすさには基礎代謝量や筋肉量なども関係するが
成長ホルモンの分泌量も大きく関係することが判明。
成長ホルモンは、体組織の修復・維持をする際に、
体内の脂肪などの栄養分をカロリーとして分解して使用される。
成長期の子供たちは、成長ホルモンの分泌が多いため、
ご飯をいくら食べていても太らないが、
大人になって成長ホルモンの分泌が減少してからも
同じような食生活をしていると、肥満体型にまっしぐら。
ダイエットのために食事制限などをしていても、
十分に睡眠を取らないと、成長ホルモンが分泌されず、
脂肪が分解されないので、その効果は発揮出来ない。
受験は長期戦であり、
一夜漬けでどうにかなるものではない。
睡眠を十分とれるかどうかは
実は受験の合否に大きく関わる重要性大。
『睡眠を制するものは、受験も制する』
睡眠は人が考えている以上に
心と体の健康にとって非常に重要ポイント。
過酷な受験に立ち向かうには
心と体の健康あってこそ。
くれぐれも睡眠を侮る無かれ・・・。
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