入院中の父の所に差し入れを

持って行ってきた・・・。



姉から親父の行政書士の名前を
聞き出せというミッションを
課せられて・・・。

親父が食べたいといってた、
スイカとメロンとブルーベリー
ヨーグルト、ウィダーインゼリー
を持って・・・。

『 スイカ持って来たぞ!
食うか? 』と問うと、
『 う〜ん、』・・・。

『 じゃあ食うべ 』・・・。
親父『 はい。』と・・・。

カットスイカを口に入れてやると
『 う〜ん、スイカかぁ 、
美味いな』と・・・。

『 お父ちゃん、自分の頼んだ
行政書士はいないんか?

すると、『 いねーな 』と・・・。

『 心臓が悲鳴あげてるんだとよ 』
『 いつも以上に苦しいべ? 』と
言うと、スイカをほうばり
ながら暫くすると
『  ○○の○○事務所 』と
ポツリと言い、『 あ〜、少し
走り過ぎたな 。少し疲れたぁ。
もうそろそろ、ゆっくりすっかと
思ってよ〜 』と突然言った。

私は『 もう、走らんでいいよ
もう、いいよ。今まで、とばし
過ぎたんだよ。もう休んでいいよ 』

と言った直後、堰を切ったように
涙が溢れ、声を出して泣いて
しまった・・・。

でも、直ぐに涙を止めて、
『 メロンとブルーベリー
ヨーグルトもあんぞ?
腹は減ってるんだから 
食べれるべ?』『腹いっぱいに
して、喉潤して休むべ 』と、
精一杯、気持ちを安定させ、
食べさせた・・・。

父がまだ元気だった時には、
不仲で、むしろ憎しみさえ抱いて
いた私だけど、弱々しく横になり、
初めて聞く弱音に堪えていた涙が
また流れだした・・・。

他の姉兄は、金、金、金・・・。
なんで親父が稼いた金をあてに
するのか理解出来ない。

親父が築いた財産は親父のものだ
ってなぜ割り切らないのか?

もう、たくさん!!
いざこざに巻き込まないで
欲しい。

なぜ大騒ぎするのか?
最期かも知れない貴重な時間
を大切にしようとしないのか?

財産なんてそんなに持ってないし、
旅立ってしまったら、イヤでも
財産の分配の話になるのに・・・。

大切な時間を充実させて、
父親にいい人生だったと思わせて
やりたいです。

叶わないことなのだろうか?

いがみ合ってる姿をみせず、
安心させてやろうと思って欲しい
ものです。

切なる願いです。