2月12日 来る日
来る。
ヤツらが来る。
とうとう・・・来た。
なぜだ?
なぜ、俺なんだ?
俺にも連絡が来た。
※ ※ ※
「もしもし・・・・・」
? 「・・・明日・・・行くからな」
「ど、どなたですか?」
? 「判ってるはずだ。とにかく明日、必ず行くからな」
「行くから・・って言われましても、私にも予定が・・・」
? 「あんたの予定などどうでもいいんだよ。じゃあ明日な」
そんな一方的に言われても困る。
※ ※ ※
それが昨日の事だ。
一方的に言われてもというが・・・
俺には判っていた。
ヤツらが誰なのか・・・大体の見当はついていた。
ヤツらからは絶対に逃げられない。
間もなく8時になる。
来る。
ヤツらの足音が聞こえる。
どうしたらいい?
このままヤツらの思うがままでいいのか?
しかし・・・逃げ場所が・・・
いや、諦めてはダメだ。
取りあえず逃げてみよう。
ダメで元々ではないか。
逃げても逃げても、ヤツらは追いかけて来るだろう。
逃げ場所は、どこにもない。
逃げ場はどこにもないのだけれど・・・それでも俺は・・
逃げる。
花粉から・・・俺は逃げる。