業務改善助成金とは?

業務改善助成金とは、職場の最低賃金を30円以上引き上げ、生産性向上に資する設備投資を行った場合にその設備投資にかかった金額の一部が助成される制度です。

助成金の額は設備投資の額や賃金を引き上げる人数、賃金額によって変わります。

賃金を引き上げる人数と引き上げる賃金額によって助成金上限額が30万円~600万円の範囲で決定し、現在の職場内最低賃金の額によって助成率が決定します。

設備の購入金額×助成率と助成金の上限のいずれか安い方が助成されます。

例えば30人未満の事業所で、時給30円の賃金を上昇させる場合は最高60万円の助成が受けられます。

職場の賃金が950円以上の場合は助成率75%ですので80万円以上の設備投資をすると60万円の助成となります。

 

対象となる会社は

対象となる会社の条件は

・職場内の最低賃金が地域別最低賃金(各都道府県の最低賃金)から+50円以下の従業員がいること

・中小企業であること

・労働保険料の滞納をしていないこと

・ヤ〇ザでないこと

です。

最低賃金に近い従業員を雇っている場合はぜひ検討してください。

 

助成金受給までの流れ

業務改善助成金の受給までの流れ

➀見積もりを取る

2社からの相見積もりをとります。

➁交付申請書の提出

必要書類を準備し、労働局へ提出。助成金の可否が判断されます。

➂労働局の認定

➃就業規則に事業場内最低賃金を盛り込み

〇条 職場内最低賃金を○○円とする  という文言を就業規則に盛り込みます。

➄設備の発注、納品、賃上げ

交付申請書を提出後なら賃上げできますが、不認定の場合を考慮すると認定後に賃上げとした場合の方が安全です。

⑥事業実績報告

実施したことに関する書類を労働局へ提出します。

⑦助成金の受給

支給決定され、口座に振り込まれます。

⑧状況報告

助成金を受給し終わった後なので忘れがちですが、賃金を下げていないことを報告します。

 

以上が業務改善助成金の流れになります。

助成金を使わずとも最低賃金が上がるのはもう確定しています。

会社は上手に助成金を使い、時代の流れに対応していくことが必要です。

業務改善助成金を使って安価に設備投資をしましょう。