　１９８６年に公開された映画「スタンドバイミー」。

　ホラー小説の大家スティーブン・キング原作。

　元々のタイトルは「ＴＨＥ　ＢＯＤＹ（死体）」という短編小説で、「恐怖の四季」という本の中に納められていた作品。

　ストーリーは、四人の少年が汽車に跳ね飛ばされた死体を探しに行き、その過程で成長していくというモノ。

　製作費８００万ドルに対してっ！

　
　興行収入は５２００万ドルを叩き出した不朽の名作。

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　大人になったゴーディはニュースで少年時代の親友だったクリスが死んだことを知る。

　そこで少年時代を回想して、「もう、あの頃のような友達は、二度と出来ることはなかった」と思い返す。

　映画の中で四人のその後が語られるけど、ゴーディは家族を持ち、小説家として暮らしてる。

　一応、映画の語り手やから、スティーブン・キングがモデルになってると思われる。

　そしてクリスは恵まれない家庭環境ながらも猛勉強して弁護士になるが、喧嘩の仲裁に入ったところナイフで刺されて死んでしまう。

　ティディは刑務所に入るが現在（当時）は臨時工として働いてる、バーンは若くして結婚して四人の子持ちで材木場で働いてる、ということになってる。

　奇しくもっ！

　その映画の中で語られた現在は、四人の少年の現在とダブってるところが多いっ！

　ゴーディを演じたウィル・ウィトン。

　今現在も役者としてのキャリアを積んでいて、コンスタントに映画やテレビドラマに出てる。

　テレビドラマ「新スタートレック」や「ＣＳＩ：科学捜査班」は日本でもレンタルされてる。

　そしてクリス役のリバー・フェニックスは「第二のブラピ」「第二のレオ様」と呼ばれて将来を期待されていたけど、映画「インタビュー・ウィズ・バンパイア」の撮影を前に急死。

　本人は麻薬撲滅運動に力を入れていたのに、その死因が麻薬だったことからその死はセンセーショナルに報道された。

　「スタンド・バイ・ミー」の少年役のうち死んでしまってるのはリバーだけ。

　そしてティディを演じたコリー・フェルドマン。

　彼もヘロイン中毒に苦しみ、一時期は映画界から遠ざかるが、２０００年に入ってから徐々にキャリアを再開する。

　２０１３年には「キング・オブ・ゾンビ」にも出演。

　バーン役を演じたジェリー・オコンネル。

　彼もウィル・ウィトン同様に順調にキャリアを積み上げていて、「ポリス・アカデミー」シリーズや「ザ・エージェント」「スクリーム２」など日本でお馴染みの映画にも多数出演してる。

　「スタンド・バイ・ミー」では太っちょでちょっと抜けた感じの役やったけど、今では筋トレの効果でかなりの筋肉質体型になってる。

　オマケとして不良少年の中心人物だったエースは「２４」のキーファー・サザーランド。

　キーファー・サザーランドも飲酒運転やら暴力事件やら問題児やから、あの映画のエース役はハマり役やったかもしれん。

　時間というのは人によって流れ方が違うし、同じ人間でも急にその流れが速くなったり遅くなったりする。

　少年時代、四人は同じ時間を過ごしていたけど、やがて何年も経つと交わりがなくなってしまうほど違う時間に生きた。

　ホンの一瞬だけ人生の中で四人は交差して、その後は違うベクトルに向かって彼らの時間は流れたんや。

　そういうのってあるやろ？

　小学校時代の友達ってほとんど付き合いがなくなるけど、中には有名になって風の噂でその消息を知ったりする。

　中学生時代の友達もそう。

　中には年商１０億の会社の社長になってる奴もいる。

　
　高校時代や大学時代の友達っていうのは、小中と違って案外仕事なんかで偶然出会ったりすることもあって。

　比較的情報が入りやすいけど、その頃の自分と今の自分では全然違うのと一緒で、相手も昔のように身分が軽くなくなっていたりする。

　違う時間を生きてきたんやなと実感することがある。

　そしてたった一年でも案外人間関係というのは変わって来たりする。

　同僚だった奴が役職に就いてしまったり、転職したり。

　また急激に時間の流れが速くなって生き急いだりする人もいる。

　その逆も然り。

　病気になって急速に時間の流れがゆっくりになったりする。

　坂本竜馬なんていうのもほとんど維新直前までは無名の存在やったけど、幕末になって竜が如く生き急いだ人間や。

　竜馬の人生はそこの部分だけが急速に忙しくなってる。

　「こいつは使えん奴やな」と思うてた人間が急に輝きを放ったりすることもある。

　時間というのは常に不規則であれ恒常的であれ、流れ続けてると感じざるを得ない。

　特に年末は。

　去年の忘年会や新年会でメンバーが入れ替わってたりする。

　違う顔ぶれを見ると一年の間にもいろいろあったんやなと思うし、同じメンバーの顔を見ると同じ時間を歩いてきたんやなと思う。

　逆に疎遠だった人との旧交を温めるということもある。

　この時期「スタンドバイミー」のような映画を見ると、世の移り変わりの激しさ儚さが実感できるんやないかな？

　今年も残り１０日を切った。

　終わり良ければ全て良しやから、もうちょっとだけ今年のために頑張ってみよか。

　ほなな。

　
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