　例えば。

　圧倒的に力差があるのに戦わなくてはならない場合、君ならどうする？

　一番賢い方法は「逃げる」だ。

　負ける喧嘩をやる奴は馬鹿。

　勝つ体制が整ってから戦うのが正しい答えだ。

　しかし、男なら戦わなくていけない時があるプッシュ。→

　昨日、名古屋のバレー練習に行ってきたんだけども。

　フレンドリーマッチが近いということで、どこのチームも本気モードだ。

　去年の覇者八事チーム、そして去年のベスト４の試合を見たが物凄いハイレベル。

　正直に言って、うちのチームが勝てる可能性は０％。

　赤子の手をひねるように惨敗する。

　そんなに強くないチームもチーム員全員が参加してちょっとでも名古屋の２強に追いつこうと練習に来てるのに、うちのチームは自分だけ。

　既に「やる気」のレベルで負けてる。

　そう、それは去年の愛知県大会。

　うちのチームはよそのチームから二人の選手を借りて大会に挑んだが惨敗。

　２５点制で取れた点数は僅か５点。

　ほとんど相手のミスで取った得点で、自分たちの攻撃力で取れた点数は０と言っても過言ではない。

　５点しか取れなかったということはローテンションが一回転しなかったということになる。

　その時の悔しさ、腹立だしさ、無力さ、不甲斐なさと言ったら言葉に出来ない。

　何も出来ないまま、ただ相手チームの得点だけが入るコートに立ち続ける屈辱感と言ったらない。

　

　自分はその時、自分自身に誓った。

　この屈辱は必ず返すと。

　その日の帰りは下を向いてると涙が出そうなくらい悔しかった。

　見上げた空は晴れてた。

　その青い空に自分は来年は必ず一勝してやると誓ったのだ。

　そして１年近く経って。

　来月にフレンドリーマッチ、そして１１月には本大会。

　もう戦いの日はすぐそこまで来てるのに、うちのチームと他のチームの差は開くばかり。

　それを自分だけしか見ていなくて、自分だけしか知っていない。

　圧倒的な力量差があるのに、たった一か月や二か月で何が出来ると言うのだ？

　正直、辛い。

　こういう状況で君たちならどうする？

　玉砕覚悟で戦うか？

　それとも去年と同じように為す術もなくコートにただ立ってる道を選ぶか？

　それとも、逃げるか？

　　　　　　　　　　　　　

　負けても悔しいと思わなければ前進はない。

　
　ここは心を鬼にして来月のフレンドリーマッチまで３回は練習する機会がある。

　負けるにしても、一矢報いる形で負けたい。

　そのためには３回の練習で徹底的に厳しい練習をするしかない。

　試合で泣くより練習で泣いたほうがマシ。

　正直、今年のレベルでは１勝出来るだけでも奇跡に近い。

　抽選の妙で偶然弱いチームと当たった時にだけ勝てるチャンスが僅かながらある。

　うちのエースは手術後の経過が良くなくてドクターストップ、もう一人のアタッカーはバドミントンで捻挫。

　ベストの状態でも勝つ可能性が低いのに、ベストメンバーが欠けるわけだから更に勝つ可能性は低くなる。

　

　自分ももうすぐ５０歳なんで体力的にバレーが出来るのは残り２～３年。

　次の世代のためにもチームに勝利のエスプリを植え付けないとうちの施設は一生勝てない。

　ここで自分は敢えてっ！

　玉砕覚悟で戦うっ！

　他に道はなし。

残り４９３９６００円

　でも負けるとわかってるのに、出陣するのは本当に辛い。

　このまま逃げてしまえば、どれだけ気が楽になるか。

　しかし、うちの施設５年の計を考えて、敢えて玉砕する道を選ぶ。

　戦いは来月。

　でもＦＸの場合、この局面は「逃げる」のが正解。

　そして昨日の練習は物凄くヘビー。

　スマンが寝る。

　眠たい。

　
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