今週のみことば 百人隊長や一緒にイエスを見張っていた者たちは、地震やいろいろの出来事を見て、非常に恐れて言った。

「この方は本当に神の子であった。」と言った。

                 ―マタイ27:54-

イエス・キリストの生涯を描いた映画がいくつかあります。その中で、百人隊長はとても興味深く、注目するべき存在です。彼は文字通り100人の部下を持つ隊長でした。彼は、十字架刑の責任者、執行者であったと考えられます。イエスを鞭打つのを命じたのも、十字架につけて、釘を打ち込むのも彼の指示のもとに行われたと考えられます。彼はこれまで、多くの十字架刑になった人々を見てきましたが、その中で、

イエス・キリストの存在は別格でした。どのような侮辱を受けても、想像を絶する痛みや苦しみを受けても、イエスは決して不平不満をつぶやくことはなく、相手をののしり返す事もしませんでした。私たちの罪の身代わりなって死なれ、永遠のいのちの道を開くために、全てを父なる神の御心として受け入れ、委ねられました。その高潔な姿は、十字架刑の執行者であり、言わば、敵でもある百人隊長の心を揺さぶり、動かしたのです。百人隊長が唯一発した言葉が、「この方は本当に神の子であった。」でした。この言葉には、百人隊長が受けた衝撃と信仰告白が明確に示されています。百人隊長が真摯な思いで、イエス・キリストの十字架を見上げたように、私たちも、自分との関わりの中で、真剣な思いで十字架を見上げる者になりたいと思います。「この方は本当に神の子であった。」という思いが私たちの心に生まれる時に、

私たちの人生は新しく変えられ、いのちと希望が与えられるのです。イエス・キリストの十字架を見上げてみませんか?