以下は英国バッキンガムで起こった出来事。

この記事を読んで最初に思ったことは、
イギリスさすが!だった。

女王の元側近だろうと、いかなる忖度も容認もしない。
素早く人種差別に対処する姿勢だった。

これ、あらゆる事柄に対して差別発言を繰り返しながら、のうのうと月に200万の給料を何年ももらい続ける杉田水脈(しかも、この人間性で政務官)を放置してるどこかの国はどう受け止めるだろう。
所詮、国の品格が違うけど。

次は
83歳高齢レディーのしつこさに、もしかして失礼ながらぼけ始めてるのかとも思った。

相手も、かなりしつこく自分はイギリス人だと主張することに対して

ああ、答えたくないんだなと空気を察して、それ以上ひかえればいいものを
とことん聞き出そうとする苛立ちが謎

何故そんなに知りたいのか?

相手も相手で

何故そんなに答えたくないのか?

イギリスにいた頃
このWhere are you from?(どこから来たの?)は
単なる初対面の社交ツールだった。

スウェーデン、イタリア、イラン、ヴェトナム、香港、ソマリアなどあらゆる国からの人が、もちろん私達日本人も暮らすコスモポリタンだからこそ
何の悪気もなく交わされてた会話だった。

「日本行ったことあるよ。ミヤザキハヤオが好きなんだ」
「イラン何度も行ってるよ。○○に友達がいて泊めてもらってる」
など、言われた側は大抵嬉しい会話のとっかかりだった。
たとえ、内戦が続いた国でも、「私の国は魚が美味しい。イギリスとは比べものにならない。」と語る人もおれば「海の青さを見せたい」と、皆自国を批判しながらもやはりルーツに誇りを持っていた。


だからフラニが両親のルーツを聞かれて何故そこまで頑なになるのか、彼女だけの思いがあるのだろうが

ここ港区でも、日常的に
Where are you from?
は、交わされる質問であることは間違いない。

何なら昨日の通勤バス内でも、毎朝挨拶する親子に聞いた。
相手がAre you Japanese?と聞いてきたからだ。

私が英語を話すと、大抵日本人か?と聞かれる。
外国人にとって、英語を話せるのは中国、韓国など他のアジア人と思うかららしいが

私も、かねてから娘さんと英語で会話してるのを毎朝聞きながら、イギリスかな?アメリカかな?
来年行くNZか移民申請考えてる某国なら話したいなと思ってたから、もしかしたらレディー・スーザンも最初はこの程度の興味本位からだったのかもしれない。

が、にしても、しつこ過ぎた。

フラニじゃなくても、思うだろう。

何が言いたいの?と。

そういえば、私はリッチモンド で何年も付き合ってる白人じゃない友達がどこから来たのか知らないな。



故エリザベス女王の側近、黒人慈善活動家への言動で王室の職を辞任
12/1(木) 13:01 Yahoo!ニュース  102
故エリザベス女王の側近、黒人慈善活動家への言動で王室の職を辞任
ショーン・コクラン、BBC王室担当編集委員

故エリザベス女王の側近だった王室関係者が、バッキンガム宮殿の集まりに招かれたイギリス出身の黒人慈善活動家に対して「本当は」どこから来たのか繰り返し尋ねるなどしたことが明らかになり、謝罪するとともに王室での職を辞任した。

黒人慈善団体の創設者、ンゴジ・フラニ氏は11月29日にバッキンガム宮殿のチャリティー・イベントに招かれ出席した際、自分はイギリスで生まれ育ったと説明したものの、「あなたの国籍は?」、「あなたは本当はどこから来たの?」、「あなたはいつここに来たの」など、レディ・スーザン・ハッシー(83)に繰り返し質問されたことを、ツイッターで明らかにした。

フラニ氏は、一連の発言に「衝撃を受けた」としている。

ハッシー氏は、故エリザベス女王と親しく、エディンバラ公爵フィリップ殿下の葬儀では女王に付き添った。ウィリアム皇太子のゴッドマザー(後見人、実の親に次いで親に代わり子供の面倒を見る人の意味)でもある。

英王室は30日、ハッシー氏の発言について「まったく容認できないもので、非常に残念だ」とコメントした。

ウィリアム皇太子の広報担当は、「この社会に人種差別はあってはならない。発言は容認できず、この人がただちに辞任したのは適切なことだ」と述べた。

ハッシー氏は王室で長年にわたり重要な役割を果たし、近年ではバッキンガム宮殿でのさまざまなイベント開催にかかわっていた。

■「ショック状態」

フラニ氏は英紙インディペンデントの取材に対して、「(この問題は)一個人よりも大きい。これは制度化された人種差別」だと話した。

「直後はショック状態だった。こんなばかげた扱いを私は絶対に受け入れない。私を知る人ならそれはわかってくれている」

「それでも、とてもたくさんのことを考慮する必要があった。黒人として、あの場所にいて、発言したい状態におかれていたけれども、そんなことをすれば自動的に私のせいだとされて、(自分の慈善団体)『シスタ・スペース』はおしまいになってしまう」

「『ああ、被害者意識があるのね』と言われてしまう」

フラニ氏は、ハッシー氏が「悪者扱い」されることは望んでいないとも話した。

フラニ氏がロンドンで主催する慈善団体「シスタ・スペース」は、アフリカやカリブ海地域にルーツがあり、家庭内暴力や性的虐待の被害に遭ったイギリスの女性たちを支援する。

女性への暴力に取り組む活動家たち約300人が招かれたバッキンガム宮殿のイベントに、フラニ氏も出席した。会場ではカミラ王妃が、「女性に対する暴力の世界的なパンデミック」について発言していた。.

英政党「女性の平等党」の党首、マンドゥ・リード氏は同じ場所にいて、フラニ氏とハッシー氏のやりとりを見ていた。フラニ氏が自分はイギリスで生まれ育ったと説明したにもかかわらず、ハッシー氏が「どこから来たのか」と質問し続けるのを見て、「信じられない」と思ったとBBCに話した。

■「深刻な事態」

フラニ氏はツイッターで、レセプション会場で何があったかを書いた際、自分の髪を手で動かして名札を確認し、「どこから来たのか」再三質問した王室の側近について「レディーSH」とだけ書いていた。

しかし、リード氏はBBCニュースに対して、問題の発言をしたのはレディ・スーザン・ハッシーだったと、名札で確認したと話した。バッキンガム宮殿もフラニ氏も、ハッシー氏を名指ししていない。

BBCはバッキンガム宮殿を通じて、ハッシー氏にコメントを求めている。

バッキンガム宮殿は声明で、「この事態をきわめて深刻に受け止めており、事実関係を全面的に把握するため、直ちに調査を行った。この件では、容認できず、極めて残念な発言が確かにあった。ンゴジ・フラニ氏に連絡をとり、もし希望するなら、本人自ら起きたことすべてについて話し合う機会を設けたいと、招いている」と発表した。

「それまでの間、関係した当人は自分が相手を傷つけたことを深く謝罪したいとしており、ただちに名誉職から退いた」

「王室の全関係者は、多様性と包摂性の方針を常に堅持するよう求められており、その内容についてあらためて説明を受けている」

レディ・スーザンことスーザン・キャサリン・ハッシー氏は、1939年にウォルドグレイヴ伯爵夫妻の娘として生まれた。1990年から保守党政権の保健相などを歴任したウォルドグレイヴ男爵は弟。夫は後に一代男爵となり、1986年から10年間、BBC理事長だった故マーマデューク・ハッシー氏。

娘レディ・キャサリン・ブルックは、カミラ王妃のコンパニオンとして王室で働いている。


■フラニ氏がツイッターに投稿した、ハッシー氏とのやりとり

レディSH: どこからいらしたんですか。

私: シスタ・スペースです。

SH: そうではなくて、どこからいらしたんですか。

私: 私たちはハックニーを拠点にしています。

SH: そうではなくて、アフリカのどこ出身なんですか。

私: 知りません。何の記録も残っていないので。

SH: 自分がどこ出身かは知っているはずですよ。私はフランスにいたこともあるので。どこ出身なんですか。

私: ここ、イギリスです。

SH: いえ、でも国籍は? 

私: 私はここで生まれた、イギリス人です。

SH: でも本当はどこから来たんです?  家族やお仲間はどこから来たの? 

私は: 「お仲間」って、いったいなんなんですこれは? 

SH: ああなるほど、どこ出身か言ってもらうまで、かなりてこずりそうね。ここに最初に来たのはいつ? 

私: あのですね!  私はイギリス国民です。両親は50年代にここに来て……。

SH: ああやっと、いつかはたどりつくと思ってましたよ。カリブ海出身なのね! 

私: いいえ、違います。私はアフリカにルーツがあって、カリブ海地域出身の親をもち、イギリス国籍です。

SH: なるほど、ではあなたの出身は……。


(英語記事 Lady Susan Hussey quits over remarks to charity boss Ngozi Fulani / Lady Susan Hussey, Queen's confidante and Prince William's godmother - profile)

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