先日アップしたフランス🇫🇷マクロン首相の
スピーチ締めくくり言葉

「Vive la France!(フランス万歳!)」にグッときた私であるが
何故この言葉がこれほど琴線にふれるのか
何でだろうと思っていた。

30分にわたって自分の言葉で国民に語りかけた
若き頭脳明晰な首相
その上ハンサムだから?
不謹慎かもしれないけどそれもあるかな。
けど、もっと違う何か

考えていて思い出した。
過去に一度この言葉に涙した記憶。

南仏プロヴァンスツアーで、アルルを出てこのひまわり畑を過ぎ
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(お客様撮影)
しばらく走ると右手に風車が見えて来る。

ここがアルフォンス・ドーデ作「風車小屋だより」の舞台であることを車内でお客様に説明する添乗員は多いと思うのだが
こんなことはガイドブックにも載っており
それだけでは話が続かない。
岩波から出てる本を持って行き車内で読んでさしあげても朗読は時に眠気を誘う。

で、考えた。
ドーデ自身の生涯と他の著作で興味をひこうと。
「最後の授業」
この小説をネタにすることにしたのだった。

ストーリーは悲しい。
普仏戦争でプロイセン(ドイツ)が勝利し
その日の正午(だったか?)をもってフランスアルザスが
ドイツ領となってしまう日の小学校で
フランス語での最後の授業が行われていた。
正午の鐘とともに、今から授業はドイツ語で
となる時
女教師は、教室後ろで立って見ているドイツ人達の前で生徒達に向かって語りかけた。
「フランス語での授業はこれで最後です。
皆さん、どうかこの美しい母国語を忘れないで下さい」
そして
黒板に書いた。

Vive la France

私がこの話を最後に車内でしたのが20年ぐらい前
だったから
今回、マクロン首相のスピーチを聞くまで
というか聞いてもしばらくドーデを思い出せなかった。

ドーデは、人として問題ある人物のようだけど
作品は読み返すたびに感動する。
プロヴァンスのひまわり畑や青空と共に。