田辺聖子さんの本のタイトル

昔読んだ時、こんな夫婦いいなと思った。

田辺さんの他の著書も、そして田辺さん自身のカモカのおっちゃんとの暮らしも
将来こういう風になりたいなと憧れる中年像だった。

ユーモアがあってお酒と会話を楽しんで
難しい話をしなくても会話の端々に知性が詰まってる

脂っぽさが抜けたさらりとした男女関係
早く中年になりたいとさえ思ってた。

でも難しい。

私が時折り友人の疲れ果ててる姿に
彼らの昔の姿を懐かしく思い出すように
男友達も女友達もまた、保育園メインになる前の私を求めてる。
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お客様から送られてきた写真。
確かブルージュ。
ロエベのワンピースにアルマーニのストール
シャネルのバッグ
全身ブランドて頭悪そうだけど、あの頃
こういうツアコンも日本人もたくさんいた。
友人たちは最近寝起きの格好で出てくる私に
あの頃のアメリに戻ってほしいと軽く嘆いてる。

正直、私も全く思わないというと嘘になる。

外に雪がチラチラ舞う日があった。
保育園の夕方、オムツでずっしり重いゴミ袋を捨てに外に出た瞬間思ったのは

ああ、この季節、保育士になる前はスイスでスキーしたり
してたんだなあ。

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写真はフランスのヴァルトランス。
スイスのジュネーヴ大学に国連に勤める友達の家から通ってた頃
この人の家はスイスより物価の安いフランス側、
毎日学校までパスポート持って国境越えて通っていた。

国際機関の集中するジュネーヴであるから
日本人もけっこう住んでた。
写真は赤十字、国連、領事館チームでスキーに行った時のもの
これらの機関に勤めてる外国人はスマート過ぎて近寄り難いけど、そこは日本人
皆さん気さくで庶民的、居心地よかった。

イギリス人達とはフランスのムジェーブ、スイスのダヴォスやアンデルマットに
スキーはしたくないけど行った。
白いゲレンデとスパが好きなので誘われると喜んでついて行ったのだった。

ゴミ袋を出してはスイスの山を思い

給食を食べては思い出す添乗の食事
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モナコ
オテル・ド・パリ内ミシュラン 三ツ星
アラン・デュカスのルイ・キャーンズ

別に私は高級なものを好むグルメではない。
給食のひじきも大根のお味噌汁も
何でも好きだけどお願い、味をつけて(涙)

このルイ・キャーンズで、お客様は私が止めるのも聞かずに
鳩を注文し、せーの!でウエイターがクローシュを取った瞬間
ゲッ!!
鳩の姿焼き

その場のヘッドウエイター、ソムリエ、ツアコン(私)
同時に、よせばいいのに〜♪(古)
でしたわ。

とにかく生活が一転、劇的ビフォー↑アフター↓

子供のよだれと鼻水とウンチにまみれながら

同僚保育士達の

昨日見たテレビとか

昨日見たテレビとか

昨日見たテレビとか

の話で気が付けば卒園の季節。

自分で自分を褒めたいと言ったのは有森さんでしたっけ。
まさしく今の心境。

なぜ、保育士をやめたくならないのか

ツアコンに定年はなくいつでも戻れるけど
保育園やめたら、もう子供とはふれあえない。

その飢餓感抱えつつ、別の意味でちゃらんぽらんな日々を生きていく中年
しんどくもあり、楽しくもあり。