ロンドンにいる私のもとへ日本の知人からメールがきた。
「毎年暑さで人が死んだり台風で家が壊れたり
日本は本当に住みにくい国です。」

いや、私住んでるから知ってます。


雨の量からして日本は英国の倍以上だし
そもそも日本は道路が整備されていない。
ここのところ、地方のことが大きく報道されてるが
東京の我が家は雨漏りし、園児は床上浸水で、こちらに来る前に既に親類宅で避難生活
子供が睡眠不足で情緒不安定と、保護者が嘆いておられた。
これ、東京の話である。

東北の被災者、「1億もらって全部孫に使った。」
とか「うちは5000万」とか、私が直接耳にしたのは
この二人だけだが(間接的には数えきれない)
いいかげんデリカシーのない会話はやめていただきたい。
私は、数年前から、住むところさえない九州の人や
他の自然災害で全てを失った地方の人を思いやらず
6年も前に住宅を与えられて普通の暮らしをしている人のために
「東日本震災チャリティー」する人をかなり
偽善者のように見てきたが、さすがに今後はもうないことと思う。

次元の違う話だが
昨夜Yahoo!ニュースを見た。
名古屋の男子大学生4人、一生懸命お金をためて
関空発ハワイツアーに申し込んだという。
そしたら、ハワイどころか一晩、停電で暑い空港内で
食べ物もなく、トイレは流せず(暑さと湿気の日本で地獄絵図!)、ネットは使えず
悪夢のような状態で夜を明かしたという記事だった。
食べ盛りの二十歳そこそこの男の子、現地で食費を浮かそうと持ってたカップスープに水を注いで
飲んで飢えをしのいだらしい。
親御さんなら涙が出ただろう。

台風と大雨で滑走路と空港ビルが浸水しただけなら
こんなことにはなってない。
5000人とか7000人とか(読むたびに人数が変わってる)
一夜、原始生活を強いられたのは
タンカーが橋に衝突したことが原因で
乗組員11人は早々と救助されたという。
それは何よりでしたね!

ところで、燃油を積んだタンカーがそんなに簡単に動くのかと
その道の人が疑問を抱いたり
ネットにはイカリを下とし忘れた疑惑などが上がっていた。
あの強風でイカリ?というのはともかく
人的ミスはなかったのだろうか。

素人の私には知る由もない話だが、一つ確かなことは
タンカーが衝突してなければ
ここまでの悲劇はなかったと思うことである。

天候により飛行機が飛ばず、ツアー客が近隣ホテルに泊まったり
一旦自宅へ帰ったりなどは、私達添乗員にとって
これまで何度も経験してきたことなので。

あの状況だし海保庁の忠告に耳を貸さなかったのも
乗組員がパニックになってたからかもしれない。
元より各分野にプロのいない日本
何か起こるたびに右往左往で、一般人が被害を被ってきた。
けれど今回、責めて追求して叩くことが目的ではなく
ひとこと出てきて謝ってもいいのではないか
と思うのは私だけだろうか。

娘さんの結婚式などで、これから海外へ飛ぶ予定だった人
日本への夢を胸に初来日だった外国人客
(関西空港の対応にさぞ呆れたことだろう。)
今後、彼らへの救済チャリティーなら
いくらでも協力するつもりである。

4人のハワイ旅行予定してた学生さんのような人が
もしまた頑張って安い冬の時期に航空券だけでも手に入れられてロンドンへ来るなら
ボランティアでガイドもしますし
安いホームステイも紹介させていただきます。

普段は一般募集してなくて男子もNGだけど
こういう方々のためなら交渉もしますよ!
私でできることなら可能な限り応援したい。

皆さん、気を落とさずに元気をだして下さい。