漆黒の絹か、射干玉の闇か | 仮面の裏に

仮面の裏に

徒然なるままに書き殴った文章群

ずっと前、大切していた柘植の櫛をこちらに載せたのですが
たいへん悲しいことに迷子になってしまいました。
今もどこからかひょっこり顔を出すのでは…と探し続けているのですが、
本当に紛失してしまった模様。



今度こそ一生ものにできたら…と、
新たにお迎えしました。
辻忠商店の彫花櫛。

椿の彫がなんとも麗しくて、惚れ惚れ。
牡丹の彫とも非常に迷いましたが、
このぷっくりとした肉感的な厚みには敵いません。





長く艶やかな黒髪を、淑やかな所作で梳る女の姿。
宮田雅之の切り絵の世界に魅了された幼少の頃から、
黒絹の如き髪が肌を流れてゆく様を自ら体現したい、
そんな憧れを抱き続けております。
我々日本人の想う美のひとつは、確かにそこに宿っているように思うのです。
そんな「美」に、是非とも肖りたいものです。