マンガ「Dr.スランプ」に「オートバイこぞう」というキャラクターが出てくる。
彼は「オートバイカラオリタラシンジャウ病」という奇病にかかっている。
バイク好きからすると、この設定が妙に気になる時があり、不意に思い出したりする。
で、今の私だ。
この土日も仕事。自分らしくない。
一度もバイクに乗らないまま1週間を終えてはいけない。
今の私は「オートバイニノラナイトシンジャウ病」だ。
15時出発。
自分の内なる抵抗勢力との戦いの結果、この時刻になる。
この時刻から乗れるルートは限られている。
ライディングもツーリングも楽しめる、私的にはおなじみの国道303号ルートにする。
その手前、お気に入りの田んぼ道。
拡張工事が進んでいて、数年後には風景が変わってしまうかもしれない。
木之本からR303。
楽しいワインディングだが、この道も小変更を繰り返し、年々走りやすい道になってきた。
バイクの運転を楽しむ者からすると、ある程度、難しい部分を残しておいて欲しい。
スピードを上げ易くなっているのは悪いことではないが、攻略する楽しみというのもある。
しかしYZF-R1というバイク、体重移動をサボるとイメージ通りに曲がらない。
「この俺に乗るんだったら、ちゃんと操作しろよ」と言われているようだ。
私にとって、この積極的な体重移動を含めた運転感覚が、「乗る」という行為だ。
標高を上げると少しずつ気温が下がり、県境の長いトンネルに入ると、カウルに伏せていないと寒いほど。体感温度は10℃ぐらい低い。
岐阜県に入る。
303のおにぎりを見つけて写真。
その先にトンネルが断続的に続く。涼しいのはありがたい。
坂内の道の駅を通過。今日はただ走りに来ただけなので。
ダム湖沿いの道へ。
続くロックシェッドと、最もテクニカルな区間。
この一番楽しい区間を、改良という名のもとに、長いトンネルでぶち抜くらしい。
サイテーだな。誰が喜ぶというのだ。
藤橋の道の駅を通過。今日はただ走りに来ただけなので。
涼しいトンネルを何本か抜け、池田ふれあい街道へ。
テクニカルなワインディング。楽しい。
しかし楽しい道はあっという間。
そして涼しい時もあっという間。
平地に出ると気温34℃。
強烈な西日も相まって、足が焼けるように熱い。
それでもバイクは、私にとって生命維持装置のようなもの。
「バイクに乗る」という行為をしないと、死んだも同然だ。
まだまだ、青春というアスファルトを駆けるライダーでいたいと思う。