第50回木曽音楽祭 フェスティバルコンサートⅡ | 日本語教師の独り言

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日々感じたこと、思ったこと、楽しかったことなどを綴っています。
クラシックのコンサートに、ときどき行くので、そのことも備忘録的に書きたいと思っています。

皆さま、おはようございますニコニコ

 

旅日記の番外編みたいな位置づけの記事です。

お許しください。

 

 

 

 TODAY'S
 
第50回木曽音楽祭フェスティバルコンサートⅡ

 

 

 

というお話をお届けします。

コンサートの備忘録ですので、興味のない方は読み飛ばしてくださいませ。

 

 

 

 

 

 宝石緑 日時  2024年8月24日(土)15時開演

 宝石緑 場所  木曽文化公園文化ホール

 宝石緑 曲目・演奏者

    G.ホルスト

    ピアノと管楽の為の五重奏曲 イ短調 op.3

    Pf.寺嶋陸也 Ob.山田涼子 Cl.中舘壮志 Fg.河村幹子

    Hr.日髙剛

 

    F.ワインガルトナー

    ピアノ六重奏曲 ホ短調 op.33

    Pf.津田裕也 Vn.漆原啓子、水谷晃 Va.村上淳一郎

    Vc.辻本玲 Cb.星秀樹

 

    W.A.モーツァルト

    管楽器のための協奏交響曲 変ホ長調 K.297b

    (ソロ)Ob.古部賢一 Cl.山本正治 Fg.岡本正之

        Hr.日橋辰朗

    Vn1.白井圭、加藤知子、菊川穂乃佳

    Vn2.水谷晃、漆原啓子、小西健太郎

    Va.大島亮、瀧本麻衣子、川邉宗一郎

    Vc.伝田正則、松谷壮一郎 Cb.星秀樹

    Ob.山田涼子、大上穂花 Hr.日髙剛、友田雅美 

 

 

 

 

トップに演奏されたピアノと管楽の為の五重奏曲は、洗練された感じの曲でした。曲そのものの軽快さみたいなものもありますが、それぞれの楽器が曲を推進していたように思います。

その中で、楽器と楽器の音が重なりあいながら、曲が進んでいき、その素晴らしさに聞きほれてしまいました。

管楽器それぞれの音色や特性、また鍵盤楽器であるピアノと、それらの差を見事に埋め、音が融合していました。

 

2曲目は、ワインガルトナーの作品。

これも素晴らしかったです。

こちらは、弦楽器を中心とした編成で、1曲目の管楽器の演奏との対比で、弦楽器ならではののびやかさのようなもが際立っていました。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、それぞれの持ち味が生かされ、音の豊かさがホールを包んでいました。

曲調がマイナーになり、緊張感が漂う場面でのコントラバスの響きも忘れられません。

ピアノと弦楽器の掛け合いも絶妙で、終わらないでくれ~と、願いながら聞いていました。

ピアノソロの津田裕也さんは、何度か聞く機会があり、今回も変わらずその巧妙な技が光っていました。

名演でした。

 

3曲目のモーツァルトは、いわくのある曲で、解説によると「偽作」の疑いがあるとかないとか...

モーツァルトらしさが存分に感じられる作品でした。

ソリストの4名(古部さん、山本さん、岡本さん、日橋さん)は、そうそうたる顔ぶれで、この4人の演奏に酔いしれることができ、大変幸せな時間でした。

アンサンブルも息ぴったりで、指揮者もいないのに、どうやって緩急合わせているのだろうかと、不思議でしかたありませんでした。

 

 

総評

 

 

どの曲も、生で聞く機会が少ない(ないと言ってもいいぐらい)曲です。

聞くところによると、選曲は、演奏家たちの「チャレンジしてみよう!」という思いによるものだそうです。

それもあってか、演者たちが演奏を思いっきり楽しんでいる様子が、演奏を通してダイレクトに伝わってきます!

 

木曽音楽祭のメンバーは、日本のトップ奏者たちです。ソリストとしても活躍されていますが、その多くがオーケストラに所属し、そこでトップとして演奏されている方がほとんどです。

それゆえ、アンサンブル慣れしているというか、類まれない室内楽づくりがなされているように思われます。

 

ソリストばかりが集まるとある音楽祭(セイジ・オザワ松本フェスティバルではありません)があるのですが、そちらの室内楽は、どうしても音が「ケンカ」している印象を受けます。

 

室内楽は、音と音、楽器と楽器が融合し、そのよさが響きに現れるところに魅力があると私は思っています。

木曽音楽祭では、それを存分に味わうことができます。

 

しかも、大自然の中で!

 

その環境も、また音をふくよかなものにし、豊かな気持ちで聴くことができるのかもしれません。

贅沢な時間はあっという間に過ぎてしまいます。

やはり三夜をとおして、音楽祭を堪能したいものです。

それが叶う日を夢見て、しばしこの日の演奏の余韻に浸りたいと思います。

 

余談ですが、音楽祭のプログラムに「聴きどころ」が紹介されていました。そこに、2日目(今回ブログで取り上げたフェスティバルコンサートⅡ)の3曲ともが挙げられていました。そりゃ、満足のいく時間がすごせるはずだと、その文を読みながら改めて思いを強めていました。

 

 

 

それでは皆さま、今日もすてきな1日をラブラブラブラブラブラブ