僕が、糖尿バランス減塩食を始めたのは、糖尿病の教育入院がきっかけでした。この減塩バランス食は、病院の食事のことではなく、僕が考案した食事のことです。
糖尿・カロリーバランス減塩食 8単位 640kcal
鶏手羽先炒め
シューマイ3コ
カレー風味野菜炒め
茄子の蒸し物
ゆでたてジャガイモ
ニンジン
レタ
トマト
ヨーグルト
【ポイント】炒めものに食塩を使わないため、カレー粉や胡椒で味付けします。
さて、糖尿病棟には実にさまざまな症状の人々が入院していた。みんな楽しくユニークな面々だった。
藤尾千恵さん(仮名)は、ある日家に1人でいる時、突然、心筋梗塞に見舞われた。自分で救急車を呼び
ICUでの懸命な治療で命は取り留めたが、その後糖尿病棟で治療をしていた。一見したところ、心筋梗塞で担ぎ込まれたとは思えないほど元気だが、まだ血糖値が高く食事療法も行っていた。
「私、もう少しで”出所”できると思うけど、そしたら温泉に行くの。仲間がご馳走してあげるって待ってんのよ、楽しみだわ」食事療法しているのに、大丈夫なのか聞くと、「大丈夫、大丈夫、そろそろ美味しいもの食べたいけど、出されたもの全部食べる訳じゃないから」
藤尾さんは、退院後のある日、無性に大福まんじゅうが食べたくなったそうだ。いざ食べる段になって1コ食べては体に悪いと思い、半分だけ食べた。でも残りが気になって数時間後にその半分も食べてしまった。「結局、1コ食べちゃったのよ。食事療法って大変よ、ハッハッハッハ」 相変わらず懲りない方である。
藤尾さんもそうだが、入院していたご婦人たちは、1人1品、血糖値に悪い、甘いもの類をこよなく愛していた。大福まんじゅう、和菓子、ケーキ類、ピーナッツ、菓子パンなどなど。だから、ケーキの〇〇さん、とかピーナッツの〇〇さん、と覚えたほうが早い。妙に親しみも湧いてしまうのだ。みなさん、そうした甘いものを食べる時間は、お茶時の午後3時頃か、夜だそうだ。そんな訳で、食べ物の話をすればアッという間に友達になれる。「みんな”共通の趣味”があるからすぐに打ち解けちゃう。糖尿の仲間っていいわよね」と言ったご婦人がいたが、妙にナットクしてしまった。そしてみなさん美味しいメーカーをよく知っていた。
談話コーナーではしばしばグルメ話で盛り上がった。また、患者の中には中国人もいて国際的なミーティングになることもあった。もっとも話題は日中関係の改善などではなく、やはりグルメについてでした。
病室は、横浜の街を見下ろす10階にある。「こんな眺めのいいところで朝食とは、一流ホテルみたいですねぇ」隣のベットの森高健司さん(仮名)は、いつも窓際にテーブルをつけて、遠くみなとみらい地区まで見渡せる横浜の街並みを眺めながら食事をする。 森高さんは痔の大手術をして、血糖値のコントロールをするために入院していた。年は62才だ。「年金はまだもらえないし、仕事も辞めてしまったので収入もありません」とは、ご本人の弁。しかし、森高さんにはとっておきの武器があった。ベットにタブレットを持ち込み、暇さえあればタブレットとにらめっこしていた。
そう、森高さんの武器とは、投資信託なのだ。なんでもお母さんの遺産があって、それを元手に始めたところ、自分の研究熱心さも手伝って好調なのだという。毎日の推移をネットで睨みながら、セミナーなどにも積極的に出席しているそうだ。驚いたのは、入院しているご婦人たちの間でも、投資信託は人気があったことだ。すでにやっている人たちも多かった。「糖尿病と上手につきあい、投資信託で儲けるセミナー」を病院内の談話コーナーで開いたらどうか、と言ったら森高さんは大笑いしていた。セミナーは開かなかったが、僕は森高さんから儲かるコツをいっぱい伝授してもらった。ひとり占めしたいので公開はしません。(=⌒▽⌒=)
同じ病室の田所さん(仮名)は退院間近だった。田所さんは、血糖値が500以上もあって急遽入院したそうだ。でも、僕が入院した頃は、血糖値のコントロールも良くなりつつあった。
ある日、田所さんが入院費の計算をしていた。医療費の1割負担となる田所さんは、計算によると約8万円。僕や森高さんは3割負担なので、ざっと24万円ぐらいではないかと教えてくれた。 ぎょぎょぎょ!である。ウチの”御台所”は、2週間で10数万円と見込んでいた。それを聞かされていたので、まぁなんとかなるか、とは思ったが。それに保険でまかなえる分もある。保険会社全社を比較した訳ではなかったが、生協の保険が断然いい、という話になってみんな身を乗り出した。 (つづく)
お刺身ごはん
まぐろ・鮭
ごぼうとニンジンの煮物
キャベツとミョウガ
レモン
オレンジ
減塩醤油
ごはん




