優勝劣敗マインド | 東明有美 オフィシャルブログ「Girls,Be Ambitious」Powered by Ameba

優勝劣敗マインド

 子育てをしていると、これまでの自分の認識を改める必要性に直面することがあります。

 タイトルにした優勝劣敗マインドもその一つ。
 私はこれまで、自己決定・自己責任、優勝劣敗のマインドで、成功するか否かは自分の努力次第、自分の人生は自分でコントロールできるものだという哲学でやってきました。

 しかし、子育ては自分でコントロールできないことも多くあります。
 どんなに努力てしても泣かれたり、時間も子供の都合に合わせる必要があるので自分でコントロールするのは難しい。
 最初は子育てしていも、これまでの認識を捨てきれなくて、自分の努力が足りないのだ、とイライラしたり自分を責めたりしていました。

 そんな時に、上野千鶴子さんの「女たちのサバイバル作戦」という本で、
「カツマー vs カヤマー」として女性の認識の二極化についての記述を読んで、いかに自分が優勝劣敗マインドに支配されていたのか気づかされました。

 上野さんによると、優勝劣敗マインドに支配されすぎると、精神的ストレスから自傷行為に走る人が増えるそうです。
 そりゃそうですよね、自分が成功していない責任は自分にあるという考え方なので、自分を責めるしかなくなるわけです。
 そして、日本社会が全てを自己責任に転嫁する優勝劣敗マインドに支配されつつあることに警鐘を鳴らしています。

 社会生活を営んでいく上で、当事者として自己決定、自己責任はとても大切なマインドだと思いますし、私のリーダーシップ・フォロワーシップに関するセミナーでは特にその大切さをお話しさせていただくのですが、自分でコントロールできない事態があることを視野に入れて、そうした状況に囚われている人たちを理解しながら、バランス良く状況改善のためのアプローチを考えていくことが必要だと考えさせられました。

 産休、育休中は空いている時間の多くを読書に充てることができたので、こうした気づきもたくさん得ました。
 上野千鶴子さんの「女たちのサバイバル作戦」は、博士論文の参考文献にもしたのですが、一般書としても女性は自分の状況と照らし合わせながら、男性は女性の労働環境を変遷を理解するために読むと面白いと思います。

 ではまた。