固定観念
 
それは絶えず意識を支配し、それによって主として行動が決定されるような観念です。
 
脅迫観念とは違って病的な感じではありませんが、人をほめる際には無い方が良いものです。
 

 
固定観念による思い込みがほめるポイントを狭めてしまう
 
・あえてネガティブなところを狙ってほめる
 
意外性のあるほめ方をもうひとつ紹介しましょう。
 
たとえば、眼鏡をかけている人を「その眼鏡ステキだね。よく似合ってるよ」とほめるのです。
 
眼鏡は視力が悪いというネガティブな要素の象徴なので、普通はあまりほめる対象にしません。
 
しかし、実際にはデザインや材質なのにこだわりを持って眼鏡を選んでいるという人も多いので、意外に効果的なほめポイントになるのです。
 
 
 
このように、「眼鏡=ネガティブ」という固定観念が強すぎると、相手のほめるべきポイントを見逃しかねません
 
部下の女性が髪型を変えてきたときに、「おっ、イメージが変わったね。なかなかステキだよ」とほめれば、あなたの好感度も大きくアップするはずなのに、「髪の毛を切る=失恋=触れてはいけない」という前時代的な思い込みが強すぎると、そんな発想さえ出てこないものなのです。
 

 
 
ほめるべきポイントがなければやる気や根性をほめる
 
・部下を大化けさせる責任が上司にはある
 
部下も大勢いると、中には「ほめづらい存在」というのが一人はいるものです。
 
人間的には決して悪いヤツではないし、能力だってそれほど劣っているという訳ではないのですが、とにかく要領が悪いのです。
 
結果として、仕事の段取りも上手くいかず、人一倍真面目にやっているのに、ちょいちょいミスを連発してなかなか結果が出せないというタイプです。
 
 
 
業務遂行能力という点で考えると、ほめるべきところが無さそうな気もします。
 
しかし、ミスを連発してもめげることなく働き続けているということは、やる気や根性といった精神的なタフさがある証拠
 
その部下を「大化け」させるのも上司の仕事ですから、ほめることでやる気を出させる責任があります
 
「君の前向きなところは評価に値する。ミスをもう少し減らせると最高なんだけどな」と、その前向きなところをほめましょう