【詩経】桃夭:花嫁の歌(詩経国風:周南) | 周南市 東郭の世界

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漢詩が好きで、あるとき桃夭という詩に出逢う機会があった。

詩経国風周南となっており、周南市に居住する吾輩としては、当然???となる。

その周南の文字で知っているのは、3つあり、先ず、周南市である。

周南市は、平成15年4月21日 誕生しました。

徳山市、新南陽市、熊毛町、鹿野町の2市2町が合併した時、周防の国の南部ということで名付けられ

ました。

つぎの周南は、長州藩(山口県)の武士、儒学者の号であります山県周南であります。

山縣 周南(やまがた しゅうなん、貞享4年(1687年) - 宝暦2年8月12日(1752年9月19日))は江戸時代中期の儒学者。荻生徂徠の高弟であり、長州藩藩校・明倫館の二代目学頭。漢詩、国史に精通し、教育者としても名声を博した。名は孝孺(こうじゅ)。周南と号する。字は次公、少介。

もう一つが、詩経の国風周南であります。

『詩経』とは中国最古の詩集です。BC12世紀~BC6世紀、約600年間の詩が311編集められています。

このうち6篇は題名だけで本文は伝わっていなくて、それぞれの詩のタイトルは、多くの場合は最初の句から数文字(多くは二字)を選んでそのまま題名にしたものであり、内容を要約したものではない。これら311篇の詩は、「風」「雅」「頌」の三つの区分の下に収録されている。

「国風」とも。各国の民間で歌われた詩で、国ごとに十五に分けられている。計160篇。

周南・召南(二南、周公・召公の封地の詩。場所は諸説ある)、邶風・鄘風・衛風(内容は全て衛風。衛国の詩)、王風(東周の都を中心とする詩)、鄭風(鄭の詩)、斉風、魏風、唐風、秦風、陳風、檜風、曹風、豳風(周の先祖公劉以下の故地の豳)の15に区分される。

中央朝廷の正しい音楽。「小雅」(31篇)と「大雅」(105篇)に分かれる。

宗廟で祖先の功業を褒めたたえるための歌舞をともなう詩のこと

宗廟で祖先の功業を褒めたたえるための歌舞をともなう詩のこと。

 

 

 

桃夭

 

 

漢詩 古体詩

 

桃夭

桃之夭夭 灼灼其華
之子于帰 宜其室家
桃之夭夭 有蕡其実
之子于帰 宜其家室
桃之夭夭 其葉蓁蓁
之子于帰 宜其家人

 

桃夭(とうよう)

桃の夭夭(ようよう)たる 灼灼(しゃくしゃく)たる其の華
之(こ)の子于(ゆ)き帰(とつ)ぐ 其の室家に宜(よろ)しからん
桃の夭夭(ようよう)たる 蕡(ふん)たる有り其の実
之の子于き帰ぐ 其の家室に宜しからん
桃の夭夭(ようよう)たる 其の葉蓁蓁(しんしん)たり
之の子于き帰ぐ 其の家人に宜しからん

 

【語句意味】

1.    夭夭(ようよう)- 若々しい形容。「夭」(よう)とは、若いという意味である。

2.    灼灼(しゃくしゃく)- 華やかさ、燃えるような花の様子を表す表現。

3.    于き帰ぐ(ゆきとつぐ)- 「于」は「往」と同じ。ただし「ここに」と読む説もある。

   また、「帰」は「嫁」と同じ意味で、お嫁に行くことを指す。

4.    室家(しっか)- 嫁ぎ先の家。

5.    宜し(よろし)- よい。好ましい。調和する。

6.    蕡(ふん)- 実が沢山生る。又は、実がはちきれんばかりに充実している様子。

7.    家室(かしつ)-  「室家」と同じ。押韻の関係(「実」「室」との)から、さかさまになっている。

8.    蓁蓁(しんしん)- 葉が一面に茂る様子。

 

 

【現代語訳】

桃(の花)は若々しいよ、  燃えるように盛んに咲くその花よ。

(その花のように若く美しい)この娘は今お嫁に行きます。  きっとその家の人とうまくいくでしょう。

桃(の実)は若々しいよ、   はち切れるようなその実よ。

この娘は今お嫁に行きます。  きっとその家の人とうまくいくでしょう。

桃(の葉)は若々しいよ、  盛んに茂るその葉よ。

この娘は今お嫁に行きます。  きっとその家の人とうまくいくでしょう。

 

【解説】

同じ語句が繰り返されている、素朴な民謡調の詩である。 娘の様子が「華」→「実」→「葉」と変わっていくことで、季節の移り変わりを示している。そして季節の変化とともに娘が結婚先の家になじんでいく様子を表していると思われる。「華」は結婚のときに美しく着飾った娘を示し、「実」は娘が生んだ子どもを示し(娘の発育を示すという説もある)、そして「葉」はその後の子孫の繁栄を示している。《出典:Wikipedia》

 

 

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