今日もミサゴが室積の空を舞っています。
山口県でも一番温暖な地方であり、そのうえ瀬戸内海の風光明媚な処です。
江戸時代は、室積が一番栄えた処で、普賢寺は有名ですが、いまも早長八幡宮の秋の大祭で
山車10輌と踊山1輌が巡幸いたします。山口県でもこのような大規模な山車巡幸の伝統が
あるのは、室積だけと思います。
室積の栄えたのは、北前船の寄港地(潮待ち港)として長州藩が長州藩撫育方という会所を
置いて海上交通を重視したからでもあります。当時、廻船問屋76軒、船大工24軒あった
そうですが、そこからいろいろな商業も生み、多くの人が集まりました。
明治になって鉄道は敷設され、室積は日本の交通の主流であった海上の駅としての役目も
少なくなりました。それでも、今なお人々は普賢様を尊敬し早長八幡を崇めて伝統を守って
います。残っているのは、豊富な漁業資源と風光明媚な海岸線です。更には、上空には
猛禽類のミサゴが舞っていることでしょうか?
《2017.8.21 周南市 東郭》

ミサゴ


室積夜泊夢家翁
室積(むろずみ)夜泊(やはく)家翁(かおう)を夢む 高杉晋作
分明夜半見家翁
分明(ぶんみょう)に夜半 家翁に見(まみ)ゆ
耐喜温顔與舊同
喜びに耐えんや 温顔の 旧(きゅう)と同じきを
一夢醒來心未覺
一夢 (いちむ)醒め来りて 心 未だ 覚めず
尚疑人影在舟中
なお、疑う人影(じんえい)の 舟中(しゅうちゅう)に在るかと
※家翁(かおう)・・・家長のこと、作中では父親の高杉小忠太のこと。
※分明(ぶんみょう)・・・他との区別がはっきりしていること。あきらかなこと。
また、そのさま。

ミサゴ

ミサゴ

ミサゴ

カルガモ

カルガモ

カルガモ

カルガモ