中国天津で起こった爆発事故で、今日(16日)まで死者112名、行方不明者95名となったと
CCTVが伝えた。95名のなかに85名の消防隊員が含まれているという。
13日には、死者50名・負傷者700名余りと伝えていた。
事故の概要は、2015年8月12日午後11時半ごろ(日本時間13日午前0時半ごろ)、
中国天津市浜海新区天津港7号卡子門にある天津東疆保税港区瑞海国際物流有限公司の危険物
倉庫で大規模爆発事故が発生した。この事故により、天津港は機能麻痺の状態に陥った、と
Wikiでは述べている。

中国天津市浜海新区
浜海新区は1994年設立され、面積2,270km2、人口203万人(2008年)である。
天津港の中心となる巨大なコンテナターミナルがあるほか、精油所、石油化学コンビナー
ト、製塩工場、造船基地などが集積する工業地帯もある。
1980年代の改革開放後、「天津経済技術開発区」(Tianjin Economic-Technological Deve
lopment Area、略称: TEDA、 泰達、テダ)や「天津港保税区」「国家海洋ハイテク開発
区」などの工業団地が設けられ多くの外資系企業が進出している。
TEDAは天津の新たな経済の中心地区となっているほか、ニュータウンの建設も各地で進む。
塩田跡地では埋め立て工事を行い、中国政府とシンガポール政府が共同で開発するニュータ
ウン「天津生態城」(天津エコシティ、汚水やゴミなど再生可能な資源を再利用し、徒歩や
公共交通機関での移動を主とするニュータウン)が建設されている。《Wikipedia》

爆発現場は天津市浜海新区の港湾地区にある国際物流センター内にある危険物専用の倉庫で
ある。現地時間8月12日午後11時ごろ、一帯に火災が発生した。11時半ごろに2回の爆発が
連続に起こり、鎮火作業を行った消防隊員2人が行方不明になり、4人がけがした。8月13日
午前12時の時点で周辺住民も含めて死者は17人、けが者は約400人、うち約300人は区内の
病院に運ばれた。外国人として韓国人2人がけがをした。死者・負傷者はさらに拡大する様相
を見せている。

1.爆発は2回起こり爆発の威力は、TNT火薬換算で1回目2トン相当、2回目21トン相当と
報道している。
2.爆発原因は、保管中の炭化カルシウムの消防署員が誤って放水し、発生したアセチレン
ガスが引火爆発したとする説が有力である。
3.ニトロセルロース=爆薬材料が保管せれていて、これば爆発した。また、硫黄も保管され
ていてこれも、爆発の原因の一つに挙げられている。
4.日本企業の現地進出は800社あまりと伝えており、トヨタ自動車の現地従業員50人以上が
負傷し、港口付近で保管されたルノー・フォルクスワーゲン・トヨタ自動車・富士重工
業・マツダなどの新車も激しく損傷した。付近にあるディア・キャタピラーなどの生産拠
点が業務を一時停止した。
5.8月15日、爆発により危険物専用の倉庫に保管された700トンのシアン化ナトリウムの
一部が流出したため、当局は現場の半径3キロ以内の住民に緊急避難するように命じた。
☆16日までの事故概要は、大まかに以上のようになっています。規模が大きい事と
世界企業が進出している(日本800社)場所であり、中国経済、日本企業におおきな
ダメージが出るのは必須であります。中国政府は、人民元の切り下げをしてばかりで
経済減速に歯止めをかけようとした矢先の大事故です。ところで、現在中国での爆発
事故は、毎年何十件と異常に多く多発しています。大きく見れば構造的な要因があるに
違いありません。日本企業が進出しているのは良いことだと思いますが、リスクが多すぎ
ます。北京が主導しているアジアインフラ投資銀行(AIIB)への影響は、どうなのか
わかりませんが、自国でこのような信用失墜になるようなことは、好ましくありません。
兎も角、日本も中国も足元を固めて安全第一でお願いしたいです。
一番可哀そうなのは、亡くなった消防隊員であります。
《2015.8.17 周南市 東郭》