2015年5月2日護衛艦「いせ」が岩国港へ寄稿しました。
艦内の一般公開が実施され、飛行甲板へエレベーターで上がったときは、その広さに驚き
ました。基準排水量13,950㌧ 全長197m 全幅33mでヘリコプター11機を搭載出来、
乗員は、約350名です。この時の公開見学会では、大勢の人が出入りしていましたが、
乗船している人は、1,000名はいたでしょう。
話は、変りますが口永良部島爆発では、船が活躍しました。
5月29日9:59′口永良部島の新岳の爆発で10:15′に全島民137人の島外避難指示を決定し
ました。(内閣府、被害状況の把握と住民の避難・安全確保を指示)
10:30′には消防庁から緊急消防援助隊派遣の要請を受けて各県から主にヘリコプターが
救出に向かいます。15:40′には屋久島町営「フェリー太陽」が全島民を乗せて本村港を
出発しています。この船の定員は100名となっていましたが、国土交通省九州運輸局は、
11:00′に定員を150名にする許可を出しています。島民を救出可能な最適な船が
「フェリー太陽」でありましたが、この他、11:50′には海上保安庁の測量船「拓洋」が
本村港沖に到着して救援活動を始めていました。この「拓洋」は2,600㌧で全長96mあり
ます、また、この船は、乗員を除いて168名を収容することができます。
次いで、海上保安庁の大型巡視船「さつま」も正午ごろ、到着しました。1000㌧型の
巡視船で全長が91.6mあります。ヘリコプターも搭載していますから、島民の救出作戦に
は、威力を発揮します。
結果的には、「フェリー太陽」が17:00′屋久島に到着し、救出作戦は完了しました。
時系列で追ってみますと、その対応が迅速であり船やヘリコプターが如何に頼りになるか
よく判ります。
護衛艦「いせ」の公開を見ていたので、その大きさがよく判り、きっと大規模な救出など
には、能力を発揮するのではないかと思ったのです。
口永良部島の爆発で島民救出に船が活躍しましたが、大きな船がいち早く駆けつけてくれる
というのは、どんなに心強く頼もしいことかと思います。
口永良部島の本村港には、おそらく大きな船は着岸できなかったかも知れませんが、
沖で待ってくれているだけでも頼りになります。今回もピストン輸送なども検討された
そうですが、港湾の整備も重要な課題ですね。
伊豆大島三原山が大噴火(1986年11月21日)を起こした時の島民1万人と観光客3千人の
救出の指示をした中曽根・後藤田コンビは、いまでも語り継がれていますが、”南極に向かっ
ていた巡視船「しらせ」以下海上自衛隊、海上保安庁、されには夏季のみ渡航の東海汽船の
フェリーなど、計約四十隻の救出艦船団を組織し、まだ出動要請を出し忘れていた鈴木俊一
東京都知事に出動要請を出すよう示唆した。国土庁が会議を終えた頃、すでに救援の艦船団
は大島に向かい、午後四時までに一万三〇〇〇人の被災者全員を東京に向け、脱出させたの
だった。” とあります。
以上のような事例から、特に日本に於いて船は重要な役目を持っています。
護衛艦「いせ」で出会った隊員たちも、そういう救難姿勢に燃えていましたし、私も
そういう目で頼りになる護衛艦「いせ」見て欲しいと思っています。
《2015.6.13 周南市 東郭》





























