四国霊場遍路の旅を紹介しています。
今回は、第41番札所龍光寺(りゅうこうじ)で御座居ます。
御詠歌に「この神は三国流布の密教を守り給わむ誓いとぞ聞く」とありますが、”この神”は、
”大同2年に弘法大師がこの地を訪ねた際に、稲束を背負ったひとりの白髪の老人があらわれ、
「われこの地に住み、法教を守護し、諸民を利益せん」と告げ、大師はこの老翁が五穀大明神
の化身であろうと悟り、その明神を勧請して稲荷明神像を彫造した”という故事の神のことで
ありましょう。その神が誓った密教守護・衆生救護がいまも続いています。
日本はもともと神仏習合の慣習でお祈りをしてまいりましたが、明治元年に分離判然令が
発布されました。神道と仏教が習合から分離されることにより、これまでの四国霊場も廃寺に
なったりで受難の時代を迎えました。結局明治5年にはこの政策も頓挫しましたが、廃仏毀釈
の影響は今もって社寺に残っています。なかでも龍光寺は鳥居や稲荷神社も同一敷地内で共存
している数少ないお寺であります。
《2014.7.9 周南市 東郭》

龍光寺が山の方にみえます。

石の鳥居

参道

本堂


本堂

本堂向拝
稲荷山 護国院 龍光寺 (いなりさん ごこくいん りゅうこうじ)
宗派 真言宗御室派
本尊 十一面観音
創建 大同2年(807年)
開基 弘法大師
住所 愛媛県宇和島市三間町
本尊真言 “おん まか きゃろにきゃ そわか”

納経帳

境内

大師堂

大師堂

稲荷神社

境内

下山します。

ハンゲショウ