新幹線の匠(山口県) | 周南市 東郭の世界

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 新幹線はいいですねぇ~、第一" がありますよ。日本の鉄道技術の水準は恐らく世界でも
トップではないでしょうか!?
年々進化している新幹線は、乗っても、見ても、語っても、いつもがあります。
1964101日開業は、東京オリンピックの開会式9日前という時で、日本の夢を乗せていたのですね。
それ以来、ずっと無事故記録を更新していて今日まで安全運転です。
そして、ことしは開業50周年になります。
 
開業以来の鉄道マンの絶え間ない努力を考える時、本当に頭が下がります。
 
よほど、最初の設計理念が優れており、技術レベルアップを図って現在に至っているのです。
新幹線は、なぜ安全なのかということを人的な面以外にまとめてみました。
 
踏切りがないこと・・・新幹線鉄道敷設では、新規に鉄道路線を敷設し専用としました。
            その主旨は、高速対応も勿論ありますが、今日も多発している
            踏切事後をなくすことでもありました。更に線路内の立ち入り
            禁止の新幹線特例法を設けていることです。(一部在来線有り)
 
信号システムのフェールセーフを採用している・・・
            フールプルーフもそうですが、人間ばかりでなく機械システムも
            所詮間違いはあるという前提にたってATCCTCPTCを採用して
            いる事です。非常時の停止や運行管理など人間感覚では対応できな
            いことにも安全サイドになるように設計していることです。
            2011723日中国温州で起こったCRHの脱線事故も発端は、
            どうであれ日本新幹線では考えられないというのが一般的な見方で
            す。それは、過去50年の実績からも頷けます。中国新幹線では、
            車輛・運行・制御システムは違う国から導入した結果、統合管理
            する側に足りない部分があったのではないかとおもっています。
            CRHを動かす手と足と頭がバラバラに対応したのです。
            この部分は、日本新幹線の50年の歴史と人のスキルの高さです。
 
動力分散方式・・・・ 各車両の動力をそれぞれ付けることにより、運行性能は安定し
            制動なども効率的になります。汽動車が車輛を引っ張るのとは、
            大きく安全面で差異があります。この動力分散方式は、50年前は
            画期的なものであり、世界に先駆けて採用した技術と先見性は
            日本の鉄道技術の高さを示すといえると思います。
 
輸送サービス・・・多くの乗客を時間通り、快適に目的地に送り届けるという実績とその信頼は
            新幹線全体の安全を勝ち取るに充分な要因(間接)と言えます。
            年間延べ2億人が利用する新幹線は、例えば博多~東京では566,500/
     乗車します、定期列車の本数は454/日です。
     東海道新幹線年12万本の平均遅延時間は、36秒(23年度)となって
     いるようですが、その要因に大雨や大雪などが含まれている為で、
     通常状態では定刻通りに着いています。
            この事は日本では普通ですが、他国では考えられないことです。
            1列車平均乗客数は1.248人ですが、駅では実に人の移動がスムーズで改札
            なども立ち止まる必要がないくらいで通り抜けられます。
 
山口県下松市(くだまつし)に日立製作所笠戸事業所があり、日本や外国の車両を製作して
います。新幹線も、この工場で作られないものはないと言ってもいいでしょう。
蒸気機関車も作っていたところであり、そういう技術が伝統となっているように思います。
その事業所の隣りに、山下工業所という打ちだし板金、精密板金の会社がありますが、
ここの三次元曲面成形は、他では真似できない程の技術レベルであります。
あの新幹線の先頭部の曲面加工をハンマー一つで打ち出す匠の技であります。
こういう、匠の技は船のスクリューなどの曲面研磨などにも見られ、目立ちませんが
新幹線などの最新モデルにも必要となっています。
 
何故安全なのか?を人の面をあげれば、新幹線の一つ一つのパーツがこのような人の手で
愛情を持って作られる故かなと思います。
先ほどの山下工業所の匠(社長)は、ものづくり日本大賞や黄綬褒章なども戴いておられますが、自分の仕事に誇りと責任を持ち、新幹線の「顔」を作っているのです。
その「顔」と云う事から言えば、新幹線そのものも全部個人が作った「顔」の集合体です。
ですから、自分の製品に愛着を持たない人はいない事から考えれば、決して粗末にしては
いけない、壊してはいけない、という人間の願いや魂がこもった製品なんです。
新幹線の安全と、ものづくりの人の愛情とは、計数化出来ませんが相関があると思います。
 
大阪城は豊臣秀吉が作ったなどと、よく言いますがあれは、大工が作ったのです。
これは、ちょっと大げさでしたが、昔の大工の棟梁と車に乗ると”あの家は自分が作った!、
あの家も自分が作った!” と言います。自慢ばかりでなく自分が手がけた家に愛情と誇りを
持っているのです。ですから、ちょくちょく覗いて不具合を打診します。
 
今回は、新幹線が50年も安全なのはどこから来ているのだろうか?と思って書きましたが、
反対に事故の多いところは、出向などさせられて仕事に誇りや愛情が薄くなった場合に、
多発する傾向にあります。
 
そういう意味で、新幹線は“夢”と最初に書きましたが、それも含めて“愛情を乗せて” 走って
いると思います。
 
どうか、以下、素晴らしい新幹線をご覧ください。
 
                           《2014.2.14 周南市 東郭》
 
イメージ 1
 
              新幹線 E2系とE4系(2階建)
 
 
 
 
 
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               新幹線 E4系 (福島駅)
 
          前頭部カバー開いているのは自動分割・併合装置
 
          東北新幹線2012.9.28から廃止E5系となる。
 
 
 
 
 
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                新幹線 E4系 Max
 
 
 
 
 
 
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             新幹線 E4系 ときMax (東京駅)
 
 
 
 
 
 
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          新幹線 700系 ひかりレールスター (博多駅)
 
 
 
 
 
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           新幹線 700系 ひかりレールスター (博多駅)
 
 
 
 
 
 
イメージ 7
 
              新幹線 N700系 のぞみ (博多駅)